2025-05

2011・3・8(火)mmm... Circle of Friends vol.2

   中目黒GTプラザホール  7時

 「mmm...」というのは一種の満足語(?)みたいなものらしいが、ここでは「エムエムエム・スリードッツ」と読ませる由。
 これは、大須賀かおり(ピアノ)、間部令子(フルート)、三瀬俊吾(ヴァイオリン)の3人からなる若手グループの名称だ。現代音楽の初演に力を入れている。

 演奏された7つの作品のうち、4曲が世界初演、3曲が日本初演。実に意欲的なムーヴメントである。
 それぞれの作品、楽譜も見ずに、それも一度だけしか聴かずに云々するなどおこがましいので、ただ一言。活発なフルートと冷静なピアノとの対比が特徴的なエヴァン・ジョンソンの「クラヴサン奏法」、ドビュッシー的な雰囲気も濃いエクトール・パラの「4つのミニチュア」(ピアノ・ソロ)がまず面白い。
 また、一つのラインから常に浮き上がろうとしてはまた戻る音の動きも印象的な「ホヴァー・イン・ザ・ホライズン」は、ヴァイオリン・ソロの雄弁さもあって聴き応えがあり、聴衆の大きな拍手を浴びた。

 トリオで演奏されたネッド・マックガウエンの「アーバン・ターバン」という曲は平明で、メシアン風の曲想も時に顔を覗かせ、律動的なアンサンブルが急激に高揚して行く面白さもあって、締め括りにふさわしい。
 なおプログラムの第1部で、これもトリオで演奏されたパブロ・オーティスの「スピニング・イズ・ハッピネス」は、細かい音型が休みなく続く舞曲風の小品だったが、あとで解説を読んでみるとこれが自転車に乗る喜びを描いたものだと判り、へぇと思う。これは、この3人のグループのために書かれたものだそうだ。
 若い演奏家たちの意欲と熱意に敬意。

コメント

現代もので聴衆の喝采とはすごいですニャあ。ヨーロッパのピアニストで、現代ものプログラムで演奏会開催のとき、わずか8人の聴衆の前で弾いたことアル、との経験談、聞いたことあったニャリよ。

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