日本人の読書離れが指摘され、書店の数が急速に減っていくなかで、これからの書店と出版業はどうなっていくのだろう。ブック・コーディネーターの内沼晋太郎さんは、2012年、博報堂ケトルの嶋浩一郎さんと共同で東京・下北沢に新刊書店「本屋B&B」をオープン。同店は昨今の独立系書店ブームのさきがけとなった。また10年前に始めた私塾「これからの本屋講座」の受講生は170人を超え、ここから書店を始める人も相次いでいる。もし“少規模書店業界”というものがあるとすれば、内沼さんはそのリーダー的存在の一人と言える。そこで、韓国と台湾、フィンランド・バルト3国の書店事情から、2024年、バリューブックスで始めた新たな出版レーベルの狙い、経済産業省の書店支援プロジェクトまで、内沼さんに根掘り葉掘り聞いてみた。(写真/木村輝)