オルトレマーレ/Oltremare プレイ人数：2-5人 プレイ時間：60分程度 デザイナー: エマニュエル・オルネラ

交渉とハンドマネジメントが肝の貿易ゲーム。

【感想】
地中海を舞台とした貿易ゲーム。

同じ種類の産物カードを、できるだけ多くプレイすると高得点というゲームで、カードを集めるために交渉することがゲームのメインとなっています。

交渉→カードプレイ　という流れになっていて、カードは既定枚数必ずプレイしなければなりません。
また、カードをプレイした際に、描かれているマークによってアクションやマイナス効果を喰らいます。
アクションではお金を貰ったり、船を動かしてボーナスタイルを手に入れたり、カードを引いたり。


できるだけ同じ枚数のカードをプレイしたいのに、手札の枚数制限が厳しく、交渉をしないとカードが集まらない、、、ゲーム開始から交渉は飛び交います。

交渉の際はカードに描かれているアクション効果を伏せてよいので、良い条件の交渉ができたのにデメリット効果が描いてあったりと、プチ裏切りも。
正直に良いカードを渡していたら、終盤の交渉で有利になったり、みたいなこともあり、盤外の要素がからんでくる交渉というのも面白いですね。

ただ手番プレイヤー以外は、交渉をするとボーナスタイルが貰えるのですが、この所持数順位によってボーナス点が決まるので、終盤は交渉がかなり限定的になってしまうのは少々残念でした。


カードプレイによって得られる効果は地味ながら強力で、カードプレイ自体の得点にかまけて疎かにしていると結構響いてくるものがあります。
そういったことから、全体を構成している要素要素は非常にシンプルで分かりやすいのですが、複数の要素が1つのカードに凝縮されているため、交渉の相対的な結果が分かりにくいので、多少上級者向けな感はあります。

同じ種類のカードをプレイして得点を高めていく、というのは単純かつ充実感があり分かりやすかったですし、フレーバー程度だと思っていた盤上の船も、微妙な位置取りが後に響いたりと絡みが強く悩ましく楽しいゲームでした。

地中海の貿易、という重厚かつロマンあるテーマを、そのイメージを一切損なうことなく綺麗にまとめたゲームというのは本当に素敵です。

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