今日(5月13日、金曜日)も学芸大学駅、千本桜ホールにおいて、月蝕歌劇団公演『〈津山三十人殺し〉幻視行』を見に行った。
二回連続公演の二公演目だ。
二回連続公演の二公演目だ。
津山三十人殺しは実話で、1938年に岡山県の津山市(当時)の集落で起きた大量殺人事件のことである。本当にぴったり30人が死んだ。こういう一気に大量に殺すことをスプリー・キラー(spreeはお祭り騒ぎのこと)というそうだ。
他の都市伝説とごっちゃになって「報道が禁じられた」とか「関係者はみな口を閉ざしている」とか言われることもあるが、実際にはこの事件は当時から大々的に報道され、少年倶楽部でさえも特集記事を組んだという。のちに松本清張の『闇に駆ける猟銃』や筑波昭などのルポタージュになったり、「たたりじゃ〜」の流行語で有名な映画になった『八つ墓村』(冒頭の、映画では山崎努が犯人の殺人が津山事件を元にしている)、古尾谷雅人主演の映画で知られる『丑三つの村』などの小説になったりした。
ぼくは映画『丑三つの村』をビデオで見たが、古尾谷雅人演じる主人公が、寒村で鬱屈する不気味な青年という面を強調した作りになっていた。まあ、この事件を普通に映画化したら当然そういう書き方になるだろう。
月蝕歌劇団で倉敷あみさん、タカハタアミさんの演じる都井睦雄は、将来に希望を持っている純粋な青年で、残酷な運命にぶつかり、悩み、凶行に追いつめられていく。そこが哀しくて、怖い。殺人鬼の心に同情できる方が、より一層怖いのだ。
また、もう一つの日本を代表する猟奇事件も時空を超えて絡む展開になっている。ムツオがこの事件に並々ならぬ関心を持っていたことは筑波昭の本で語られていたが、最新の研究ではこの事実はなかったとされているようだ。しかし、月蝕版の演劇ではもう一つの事件の方も深く語られていて、ふたつの事件と少年の幻想が交錯するのが面白い。
例によっておびただしい美女、美少女が出てくる舞台で、体当たりの演技もあったりして生唾を飲んだ。
印象に残ったのは怪優、新大久保鷹さんで、いつもの突進する感じではなくて暖かみのある演技でヨカッタ。
15日日曜日が千秋楽だ。また見に行く。
他の都市伝説とごっちゃになって「報道が禁じられた」とか「関係者はみな口を閉ざしている」とか言われることもあるが、実際にはこの事件は当時から大々的に報道され、少年倶楽部でさえも特集記事を組んだという。のちに松本清張の『闇に駆ける猟銃』や筑波昭などのルポタージュになったり、「たたりじゃ〜」の流行語で有名な映画になった『八つ墓村』(冒頭の、映画では山崎努が犯人の殺人が津山事件を元にしている)、古尾谷雅人主演の映画で知られる『丑三つの村』などの小説になったりした。
ぼくは映画『丑三つの村』をビデオで見たが、古尾谷雅人演じる主人公が、寒村で鬱屈する不気味な青年という面を強調した作りになっていた。まあ、この事件を普通に映画化したら当然そういう書き方になるだろう。
月蝕歌劇団で倉敷あみさん、タカハタアミさんの演じる都井睦雄は、将来に希望を持っている純粋な青年で、残酷な運命にぶつかり、悩み、凶行に追いつめられていく。そこが哀しくて、怖い。殺人鬼の心に同情できる方が、より一層怖いのだ。
また、もう一つの日本を代表する猟奇事件も時空を超えて絡む展開になっている。ムツオがこの事件に並々ならぬ関心を持っていたことは筑波昭の本で語られていたが、最新の研究ではこの事実はなかったとされているようだ。しかし、月蝕版の演劇ではもう一つの事件の方も深く語られていて、ふたつの事件と少年の幻想が交錯するのが面白い。
例によっておびただしい美女、美少女が出てくる舞台で、体当たりの演技もあったりして生唾を飲んだ。
印象に残ったのは怪優、新大久保鷹さんで、いつもの突進する感じではなくて暖かみのある演技でヨカッタ。
15日日曜日が千秋楽だ。また見に行く。