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腐敗する経営者 ー 日本IBM「ロックアウト解雇」とは:JMIU三木陵一

2014-10-07 23:01:03 | é›‡ç”¨ãƒ»åŠ´åƒ
2014年10月7日(火)

 ちょっと前(1年半!)の記事ですが、重要な内容なので転載します。
今日、Twitter で 国公一般さんが、リツイートされていました。

日本IBM「ロックアウト解雇」とは:JMIU三木陵一

 2013/02/17 に公開

許すな!解雇自由化
日本IBMのロックアウト解雇に反対する10・16大集会

日 時 : 2014年10月16日(木)午後6時30分から
会 場 : みらい座いけぶくろ(豊島公会堂)

参加協力券 500円
出 演 : 立川談之助さん(落語家)、橋本のぶよさん

日本IBMは労働組合づぶしの大量指名解雇をただちに中止し組合員を職場に戻せ!

 労働者を別室に呼び出し突然解雇通告する「ロックアウト解雇」。この乱暴な攻撃により、この2年間でJMIU日本IBM支部組合員30名が職場を放り出されました。また、成果主義で低く評価された人の賃金を毎年15%も減額しています。JMIU日本IBM支部は、いま、東京と大阪の地方裁判所に解雇無効・職場復帰、賃金減額無効を求めて裁判でたたかっています。

 安倍政権は、労働法制改悪の攻撃を強めています。日本IBMでのロックアウト解雇はその柱のひとつである「解雇自由」の先取りです。私たちは、ロックアウト解雇と「安倍雇用改革」に反対する大きな世論をつくるために大集会を開催します。多くの仲間のご参加を心から呼びかけます。 


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 日本IBMの「ロックアウト解雇」の実態
JMIU(全日本金属情報機器労働組合)三木陵一書記長


 マスコミでも「ロックアウト解雇」が注目されていますが、実は日本IBMという会社は今に始まったわけではなくて、もう10年以上前からある意味ではブラック企業化していると言ってもいいと思うのですね。

 10年くらい前から「ボトムテン」という言葉があって、これはどういうことかというと、IBMではいわゆる「成果主義人事制度」「成果主義賃金」が導入されていて、PBC評価というものが毎年やられるわけですね。このPBC評価(相対評価)で全労働者の10%から15%にあたる「低評価」とされる3ないし4がついた労働者が退職強要の対象にされてしまうわけです。

 このPBC評価で3ないし4がつくと、PIPと呼ばれる「業務改善プログラム」が指示をされて、さらにPIPでも成績が低いと、「もうあなたにはやれる仕事がない」と退職が迫られます。

 これは相対評価でそれぞれの管理職に対して、いわばノルマとして人減らしが義務づけられるわけですから、当然その退職強要のやり方はひどいものになります。会社側は裁判の中では本人の自由な意思を阻害するものではないなどと言いますが、退職強要の実態はかなりひどいもので、繰り返し繰り返し呼び出しては、「お前にできる仕事はない」「お前には能力がない」などと言って自ら辞めざるを得ない状況に追い込んでいきます。

 とりわけひどかったのがやはりリーマンショック後の08年から09年で、この時にはIBMは公にはしていなかったのですが、RAプログラムというリストラ計画が裏で走っていて、全従業員の約15%の人員削減をめざして大量の退職強要が公然とやられたのです。

退職強要とたたかい組合員増やす

 この退職強要に対して、私たちJMIUはたたかって、数十人規模で組合員を増やしました。すると、会社側は2012年になって、形式的には自ら辞めさせるというこれまでの手法から、いきなり解雇通告をするというやり方に変えてきたのです。

 実際に何人くらい2012年に解雇したのか、会社は一切明らかにしないわけですけれども、IBMの社員は約1万4000人いて、そのうちJMIUの組合員が140人いるのですが、その140人のうち解雇通告を受けた者が1割弱の11人もいるわけです。これを単純な比例で考えると相当数の解雇通告者が出ていることになります。

 「ロックアウト解雇」というやり方は非常に陰湿でパターンは決まっています。夕方5時頃に突然上司から「ちょっと会議室に来い」と呼び出されて、会議室へ行くと、さらに上の上司と人事担当者がいて、いきなり解雇通告書を読み上げられるのです。解雇通告書に書いてあるのは、経営が大変だから辞めてくれといういわゆる経営上の都合ではなくて、あくまでもあなたの業務が劣っていることが解雇の理由ということです。就業規則に、成績が悪いものについては解雇ができるという普通解雇という条項があって、それに該当するという内容の主旨が、淡々と読み上げられて質問もできない状況なのです。

 午後5時頃に呼び出されて午後5時36分の終業時間までに一切の私物をまとめて会社から出て行きなさいと一方的に言われるわけです。その後は、会社のIDカードも使えないし、社内のイントラネットなども使えなくなって、名簿からも消されてしまう。まさに突然ロックアウトされてしまうのです。

外資系IT企業に広がるロックアウト
 
 実は、こう言ったPIPを使った退職強要やロックアウト解雇は、外資系のIT企業には相当広範囲に広がってきていると考えています。

 私たちが関わっているところでも、たとえば、日本マイクロソフトもこのPIPを活用していますし、パソコンを作っているDELLからも退職強要の労働相談からJMIUの組合員になられた方もいらっしゃいます。それ以外のIT企業にも相当広がってきていて、従来の人減らしリストラとは、明らかに質が異なってきていると強く感じます。

 電機産業が13万人とも言われる大リストラをやったということが、テレビで報道されていて、ある大手家電メーカーでリストラの希望退職に応募した労働者が職場から去って行くシーンが映っていたのを見たのですが、皆さん花束を持っていました。ようするに日本の電機企業では、大規模なリストラをやったと言っても惜しまれながら、花束の一つぐらいはもらって、引き続き頑張ってくださいというふうに激励をされながら、職場を去っていくということなんでしょう。しかし、先程言いましたように、ブラック企業の典型と言われるような日本IBMなどのIT企業のロックアウト解雇では、そもそも辞めるときに会社が勝手な都合で辞めさせるにも関わらず、あなたが悪いと労働者の責任にされて、しかも職場の同僚にも一切知らせないまま、30分以内に私物をまとめて職場から出て行けとまさにモノ扱いというひどい状況が横行しているわけです。

若者を使い捨てる企業の増加

 私たちJMIUに寄せられる労働相談の新しい特徴として、4つほどあげられると考えています。

1つは、ボロ雑巾のように若者が使い捨てられているということです。
 たとえば今、日産自動車を相手に裁判でたたかっているJMIUの組合員にOさんという若者がいます。彼は日産自動車で派遣労働者として働いていました。重労働のために足腰をやられて立ち上がれないような状況にまでなってしまって、もう我慢しきれなくなって病院に行くと、お医者さんからどうしてこんなにひどくなるまでほったらかしにしていたんだと言われました。会社に連絡をして、彼が労災だと主張した途端に、その日の夜、派遣会社がやってきて、「もう明日から仕事に行かなくていい、日産はもう辞めさせられた」と言うわけです。ただし、労災ではないかと抵抗したこともあって、日産車体という新しい職場を紹介してもらうことができました。

 ところが、日産車体の職場で働き始めた途端に、リーマンショック後の派遣切りにあって、彼は一文なしの状態で寮も追い出されてしまいます。彼は神奈川県から実家のある群馬県の伊勢崎まで歩いて帰ったのですが、実家とは音信不通だったこともあって親とも会えなくて、高校時代の友達にお金を借りて神奈川に戻ってきて、私たちJMIUに出会って、今、仲間に支えられながら頑張っているのです。このように、若者を使い捨てにするひどい実態が横行しています。

入社した途端、自宅待機

 それからJMIUに寄せられた最近の労働相談で、ある企業に入社した途端、1カ月余りで自宅待機を命ぜられたという事例があります。このケースでは相当数の新入社員が自宅待機になったということで、労働相談から組合をつくるに至っています。

 単に低賃金や低処遇というだけではなくて、若者をモノのように扱い、使い捨てにするというのが最近の労働相談の大きな特徴の1つになっています。

乱暴な労基法違反の横行

 それから、2つめの特徴は、労働条件の不利益変更や労働基準法違反も極めて乱暴化してきているという点です。

 私が実際に受けたIT企業の労働者からの相談のケースでは、年俸制で残業代が出ないと言う相談だったのですが、よくよく聞いてみると、有期雇用の社員なんですね。雇用は1年契約で、成果主義で年俸制だと言われて、残業代は一切出ない。また別の労働相談のケースは、今野さんからも指摘 があったように、入社の時に基本給は20万円払いますと言っていたのに残業代がまったく出ない。よくよく話を聞いてみると月60時間分の残業代込みで20万円だったという。こうした問題も増えています。

 これは、千葉県にあるIT企業で働く労働者からの相談だったのですが、ここでも基本給に残業代込みというケースの上にさらに15%の賃金カットが強制されて、もう我慢できないという相談がJMIUにあって労働組合をつくりました。労働組合をつくった途端に、ひとつの部署に配転と称して組合員だけが集められて、仕事がないことを理由に全員解雇されました。これに対してJMIUはたたかって1年頑張って職場復帰を勝ち取ることができました。

企業の統治機構の崩壊、腐敗する経営者
 
 3つめの特徴は、企業の統治機構の崩壊にともなって、経営者のモラルが腐敗しているという問題があるのではないでしょうか。

 たとえば、千葉県にあるIT企業(ナノテック)のケースです。私も労働組合の結成通告の時にその会社に実際に行って大変驚いたのですが、社長は自前のヘリコプターを持っていて、会社の駐車場には数台の高級外車がずらっと並んでいたのです。ところが社員にはボーナスの支給が3年間もストップしたままだという労働相談がJMIUに寄せられて、労働組合をつくってたたかっているのです。

 なぜボーナスを支給しないのかと追及すると、株の配当を20%出していて、その税金を払わなければいけないからボーナスが出せないなどという滅茶苦茶なことを言うわけです。経営者のモラルが崩壊してきているのです。

 最近寄せられるこうした労働相談から強く感じるのは、このブラック企業というのは、たんに労働者をいじめるというだけでなく、そのことで企業の統治機構が崩壊してきているのではないかと思うのです。

 日本IBMのロックアウト解雇をブラック企業の典型としてお話ししましたが、日本IBMは同時に「不祥事量産企業」とも呼ばれています。昔から日本IBMは、私たちの組合もあって、ずっと労働委員会での紛争や労働裁判が絶えない企業なのですが、実は職場の労働者からだけではなくて、ユーザーからの苦情も大変多いのです。常にユーザーからも訴えられて裁判を行っているのが日本IBMです。企業の統治機構が崩壊しているというのもブラック企業のひとつの特徴だと思います。

 最近ではとうとう大歳という日本IBMの元社長でその後、会長をやっていた人物が、昼間に四ツ谷の駅で女子大生を盗撮したということで“ピンク企業”とまで言われるようになっています。ある意味でブラック企業のなれの果てですね。

まともな労働組合への極端な嫌悪

 4つめの特徴は、労働組合への極端な嫌悪です。この点も最近の労働相談から労働組合をつくってたたかっていくときに大変強く感じる特徴の1つです。今野さんからもお話 がありましたけれども、労働組合ができたときには必ずといっていいほど、弁護士が入ってきて労働組合対策を指南するということも最近の特徴になっているわけです。

本当に10年前、20年前とは労働相談の質がかなり変化をしてきていることを実感します。

【JMIU(全日本金属情報機器労働組合)三木陵一書記長談】

以上が三木さんのお話です。あわせて、首都圏青年ユニオンのちっくまんさんが「マンガで見るIBMのロックアウト解雇」を描いてくださいましたので、ネームをテキストで紹介します。


▼これがIBMの「ロックアウト解雇」(作者:ちっくまん)
 ※マンガのネーム(筋書き)

日本IBMは、大歳元社長が、2003年に「リストラの毒味役になる」と公言し、それまで過酷なリストラの舞台となってきました。しかし、いまIBMで起きている解雇というのは―― Mさん「(5時か――。まださっきのメールのレスがこないな…。)」

「M君、ちょっとミーティングルームへ。」

Mさん「はい。」

(ミーティングルームで)Mさん「(人事の人? なんでいるんだ?)」

(人事担当者が「解雇予告通知および解雇理由証明書」を読み上げる。)

人事担当者「会社は、貴殿を2012年9月26日付けで解雇します。」
「なお、会社は、同日までに解雇予告手当として、36万…」
「貴殿は、成績が低い状態が続いており…これは、就業規則53条の解雇要件に該当します。」

Mさん「ちょっと待ってください!! なんなんですか、これは!!」

人事担当者「いま言った通りです。あなたは、もうIBMの人間ではありませんので、17時36分の退社時間までに私物をまとめ出て行ってください。」
「会社があなたに貸与したIDや携帯電話なども返却するように。その物品については、こちらに記載されています。」
「本日以降、会社はあなたに労務の提供を求めませんので、明日からは出社を禁じます。」
「但し、会社は9月20日の17時36分(必達)までに、郵送もしくは持参にて貴殿が…自ら退職する意思を示した場合は解雇を撤回したうえで…この場合、退職加算金や、会社の費用負担で再就職支援のサポートを…」

Mさん「どうして私が解雇なんですか!?」

人事担当者「解雇規則の解雇事由にあたるからです。それ以上は答えられません。」
「早く私物をまとめて出ていきなさい。」

日本IBMは、この20年間、セカンドキャリアプログラム(早期退職制度)の導入、会社分割法などを利用した企業再編リストラ、PIP(業務改善プログラム)を使った退職強要など、他社に先んじたさまざまなリストラを実行してきました。

いっぽう、「リストラの毒味役」と豪語し、指揮してきた大歳最高顧問(元社長)は、今年8月、都内で女性のスカートのなかを盗撮して警察につかまりました。

ところが、日本IBMは、大歳最高顧問(元社長)を解任せずに、退職扱いとしています。いっぽうで大量の労働者を、理由もなく解雇しながら…。

「成績不良」という恣意的な理由による解雇。このIBMの手法が許されれば、労働者はいつでも自由に解雇されてしまいます。

「解雇自由の社会」――あなたは、そのような社会になっても、今まで通りに、がんばって働けますか?

【首都圏青年ユニオンのちっくまんさん作】 



▼それから、JMIUは、日本IBMのロックアウト解雇に反対する集会を開催しますので紹介します。

許すな!解雇自由化
日本IBMのロックアウト解雇に反対する10・16大集会

日 時 : 2014年10月16日(木)午後6時30分から
会 場 : みらい座いけぶくろ(豊島公会堂)

参加協力券 500円
出演 立川談之助さん(落語家)、橋本のぶよさん 


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牛丼の 【すき家】 違法労働 残業106時間 2週間帰れない

2014-08-01 21:49:22 | é›‡ç”¨ãƒ»åŠ´åƒ
2014年8月1日(金)

 先日の 水川あさみ 主演の 刑事ものテレビドラマ 【東京スカーレット】
で やっていた 内容 そのままです!



毎日新聞の関連特集ページ
 ワードBOX >すき家の人手不足問題

 (毎日新聞)- 2014年8月1日掲載


 【東京スカーレット】 では、女子アルバイトの時給が1100円前後でしたが、
実際にファーストフード業界では幾らくらいの相場なんでしょうかねぇ~。


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毎日新聞の関連特集ページ
 ワードBOX >すき家の人手不足問題

 (毎日新聞)- 2014年8月1日掲載
 

 ゼンショーホールディングスが運営する牛丼チェーン店「すき家」で、人手不足による従業員やアルバイトの労働環境悪化が、2014年3月ごろから表面化し、約2千店舗のうち、最大約290店舗が一時的に閉鎖するなど、影響が広がった。ゼンショーはアルバイトの給料を上げるなどで対応し、7月31日現在で、東京都と福島県の2店舗で深夜帯の時給が1500円となった。

 すき家 「違法労働」 第三者委 残業109時間、人手不足
 牛丼チェーン「すき家」の過重労働問題をめぐる第三者委員会は31日、すき家の運営部門に所属する非管理職418人のことし3月の平均残業時間が109時間に上ったことを明らかにした。労使協定の月45時間を大幅に上回っており、現場は著しい過重労働で「法令違反状況」だったと結論付け、運営会社ゼンショーホールディングス(HD)に長時間労働を禁止するルールの策定などを提言した。

 過重労働の象徴とされた深夜の一人勤務に関しても「複数勤務体制を確立すべきである」と撤廃を求めた。

 記者会見したゼンショーHDの小川賢太郎会長兼社長は「すべてを真剣に受け止め、可及的速やかに是正すべき点は是正する」との認識を示した。ただ自身の経営責任に関しては「働きやすい会社にしていくことが責任」と話し、辞任や減俸などは否定した。

 第三者委の報告書によると、すき家は人手不足の状況にもかかわらず新規出店を継続し、現場の社員の残業時間がことしに入って急増。「現場に『無理』をさせない限り、運営できないことは明らかだった」と、違法状態にあったと認定した。

 また「現場に対するケアは二の次となっており、危機意識をもつ経営幹部が不在だった」とし、過重労働を是正できなかったのは、組織的な問題だったと指摘した。

 すき家はアルバイトが次々と辞め、人員不足に陥ったことが原因で休業店舗が相次ぎ、4月に久保利英明弁護士を委員長とする第三者委を設置していた。久保利委員長は「顧客第一を優先し過ぎたために、従業員やアルバイトが犠牲になった。会社全体の意識を変える必要がある」と述べた。

 ●「2週間帰れない」 24時間勤務恒常化

 「2週間家に帰れない」「父親から仕事を辞めるようにと勧められた」‐。人手不足で店舗休業が相次いだ牛丼チェーン「すき家」の労働環境を調査した報告書には、従業員からの悲鳴が並び、恒常的に過酷な勤務だったことが浮き彫りとなった。

 「慢性的な人手不足の状態なのに、新店をオープンしないで」「過労死してもおかしくないような労務環境」。社内の意識調査や退職理由を示した社内資料などをまとめた報告書には、アルバイトを含めた従業員からの経営陣を非難する声があふれた。

 すき家の従業員の中では、24時間連続で勤務することを「回転」と呼んでいたが、店舗で勤務した経験のあるほとんどの社員が「回転」を経験していたという。中には「恒常的に月500時間以上勤務していた」という社員や「(恒常的な過重勤務で)体重が20キロ以上やせた」という従業員もいた。

 報告書は過労による居眠り運転が原因の事故も多く発生していたと指摘した。従業員からも「居眠り運転でけがをして入院した」「川に車ごと転落するなど、過去に事故を3回起こした」といった、深刻な訴えが目立つ。2012年度は、居眠り運転による事故が7件発生したことを確認したという。

 過重労働の象徴とされた「ワンオペ」と呼ばれる一人勤務体制についても、「強盗が多発したときに改善すると(経営側は)言っていたのに、なされなかった」「警察から言われて、ワンオペが解消されたと思っても、あっという間にワンオペに戻した」と、現場の声に経営陣が耳を傾けていなかったことが明らかになった。




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最低賃金『大幅』増額と云うから何百円かと思ったら僅かに 「16円/時」

2014-07-29 23:31:14 | é›‡ç”¨ãƒ»åŠ´åƒ
2014年7月29日(火)


生計費圧迫に配慮=最低賃金、大幅増額
 (時事通信) - 2014年7月29日(火)20:54
 

 2014年度の最低賃金の目安が全国平均で16円引き上げの780円となったのは、物価上昇が労働者の生計費を圧迫していることに配慮せざるを得なくなったためだ。14年春闘での賃上げに続き、最低賃金の引き上げでも安倍政権の強い意向が反映された格好だ。

 デフレ脱却を目指す安倍政権は、所得の増加を消費や企業収益につなげる「経済の好循環」の実現を目標に掲げる。物価が上昇する中で賃金が上がらなければ、労働者の不満が強まるばかりでなく、「アベノミクスのアキレスけんになりかねない」(内閣府幹部)。それだけに、政府内では大幅増額が不可欠との意識が強かった。

 総務省が25日発表した6月の消費者物価指数は前年同月比3.3%上昇した。
 消費税増税やエネルギー価格の上昇などで、実質的な賃金は大幅に目減りしている。
 仮に最低賃金が目安通りに引き上げられたとしても、労働者側には「実質賃金の引き上げにはなっていない」(労働側代表)と、不満が残る内容だ。



最低賃金:16円上げ…全国平均 2年連続2桁
 (毎日新聞)- 2014年7月29日(火) 21時41分
 

 あらゆる労働者の賃金底上げにつながる今年度の「最低賃金」の目安となる額について、厚生労働相の諮問機関「中央最低賃金審議会」(会長、仁田道夫・国士舘大教授)の小委員会は29日、全国平均で16円引き上げることを決めた。日額から時給に変更した2002年度以降、最大の上昇幅で、2桁の引き上げは、昨年度の14円に続き2年連続。目安を参考に各都道府県が新しい最低賃金を決め、今秋から実施する。目安通り実施されると、最低賃金の全国平均は現行の764円から780円になる。

 ◇「生活保護と逆転」解消

 小委員会は経済指標を基に各都道府県をA~Dのランクに分け、Aは19円、Bは15円、Cは14円、Dは13円と、引き上げ額の目安を示した。人口を加味した全国平均(加重平均)では16円となる。目安通りなら、最も高い東京が888円、最も低い島根、沖縄など9県は677円。差額は211円で、前年度の205円より拡大する。

 最低賃金で稼げる金額が生活保護水準を下回る「逆転現象」は現在、北海道、宮城、東京、兵庫、広島の5都道県で起きている。差額を最低賃金に換算すると、北海道が11円、その他の4都県は1~4円で、今回の目安に沿った引き上げが実現すれば、すべて解消される。

 小委員会は労働者側、使用者側双方の委員などで構成される。労働者側委員は、物価上昇や春闘などでの賃金引き上げ、企業利益の改善などを理由に大幅な引き上げを求めた。有効求人倍率が高い水準を保っていることなどから、経済の好循環を考慮し田村憲久厚労相も今月15日の記者会見で「昨年度並みか、それより良い成果を」と述べていた。ただ使用者側の委員が「中小企業まで業績改善が波及していない」などと難色を示し、28日午前から始まった協議は29日未明にいったん終了。29日午後から再度協議してやっと決着した。小委員会は29日、審議会に報告。審議会は同日、厚労相に答申した。

  2桁の最低賃金引き上げは、目安ベースでは2年連続。各都道府県が実際に定める最低賃金(実施ベース)は、2012年度は前年度から12円上がり749円、13年度も15円上昇し764円となっており、今回も2桁上昇すれば、3年連続になる。ただ、消費増税や物価上昇の影響もあり、5月の毎月勤労統計調査(確報)で物価上昇を除いた実質賃金指数が1年前より3.8%減っている。今回の16円は比率にして約2%増に過ぎず、目安通り賃金が増えても必ずしも実質賃金増とは言えない。【東海林智】 



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技能実習制度で来日した外国人労働者の強制労働 法務省も認める

2014-07-12 23:12:35 | é›‡ç”¨ãƒ»åŠ´åƒ
2014年7月12日(土)

 今日の読売新聞では、法務省の調べとして
【外国人技能実習、230団体で不正】 と題して取り上げています。

 先だって、アメリカ国務省が、
【日本は、人身売買を日常的に行っている国である】 と認定し、
そのひとつとして、「JKお散歩」や「援助交際」と伴に
「外国人技能実習制度」が槍玉に挙げられましたが、
これを受けてかどうか、法務省が調査した結果を発表したようです。

『国際基準』 では 日本は人身売買が行われている後進国!?
 当ブログ - 2014年6月22日(日)


 その概要は・・・
* 昨年(2013年)は、不正を行った受け入れ団体・機関が、計230団体
* 現在はない罰則を科す仕組みをつくる方針 (違法行為のヤリ放題だった!)
* 不正行為の件数も、昨年は前年比126件増の366件
* 「賃金等の不払い」が99件 (ブラック中の最たるブラック!)
* 「研修・技能実習計画との 齟齬 そご」が87件 (奴隷的労働だった!)
* 「講習期間中の業務への従事」が79件 (初めから教えるつもりが無い!)

外国人技能実習、230団体で不正…昨年
 (読売新聞) - 2014年7月12日(土)21:38


日本の外国人実習に懸念=「強制労働の温床」―米大使
 (時事通信) - 2014年7月9日(水)06:42


「外国人技能実習制度」の根深い問題点
 (JIJICO) - 2014年7月2日(水)15:00


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外国人技能実習、230団体で不正…昨年
 (読売新聞) - 2014年7月12日(土)21:38
 

 外国人技能実習制度で来日した外国人に対し、賃金の不払いや人権侵害などの不正を行った受け入れ団体・機関が、昨年は計230団体に上り、2010年に現行制度が始まって以降、3年連続で増加していることが法務省の調べで分かった。

 同省は、こうした団体に対し、現在はない罰則を科す仕組みをつくる方針だ。

 不正行為の件数も大幅に増え、昨年は前年比126件増の366件となった。内訳は、「賃金等の不払い」が99件で最も多く、受け入れ当初に必要な講習を実施しないといった「研修・技能実習計画との 齟齬 そご」が87件、「講習期間中の業務への従事」が79件の順となった。

 具体的なケースでは、ある農業関係の受け入れ機関が、技能実習生が起こしたトラブルを理由にパスポートと在留カードを取り上げ、返却しなかった。水産加工の工場では、水産加工業務が減少していたことから、受け入れ計画と異なる食肉処理の作業に実習生を従事させていた。 



日本の外国人実習に懸念=「強制労働の温床」―米大使
 (時事通信) - 2014年7月9日(水)06:42
 

【ワシントン時事】
 人身売買問題を担当する米国のシデバカ無任所大使は8日、上院外交委員会の小委員会で開かれた公聴会で証言し、日本政府が運営する外国人技能実習制度が「強制労働」の温床になっていると改めて懸念を示した。

 シデバカ大使は「人身売買業者は(外国人を)強制労働に服させるのに同制度を利用し続けている」と指摘。日本政府が運用を十分に監督できていないところに問題があるとした上で、「われわれは監督機能を強化するため、日本政府と緊密に協力していくつもりだ」と語った。 



「外国人技能実習制度」の根深い問題点
 (JIJICO) - 2014年7月2日(水)15:00
 

国際社会に貢献することを目的に設けられた外国人技能実習制度

 外国人技能実習制度は、主に発展途上国から外国人を招き、我が国の技術・技能等の修得を援助・支援して、発展途上国へ技術を移転することで国際社会に貢献することを目的として設けられた制度です。

 もともとは、労働関係法規の適用のない研修生から、労働関係法規の適用のある技能実習生に移行させる研修・技能実習制度だったものが、平成21年の出入国管理及び難民認定法の改正により、入国当初から労働関係法令の適用させる技能実習制度として一本化されました。

職場と技能実習生との間には、支配従属的な関係が生じやすい

 このように、国際貢献という目的をもった制度であるにもかかわらず、実際には、農業、漁業、縫製など、日本人労働者が不足している分野での労働力不足解消のために利用されているといった実態があります。特に、技能実習生は、技能実習を実施する予定の職場(実習実施機関)を特定した上で在留資格が与えられるため、職場を移転する自由がありません。

 そうすると、職場での待遇に不満を持っていても、これに抗議したり外部に保護を求めたりすれば、職場を失って帰国せざるを得ない事態になるため、職場と技能実習生との間には、もともと支配従属的な関係が生じやすい構造が存在するといえます。

後を絶たない技能実習生に対する不正行為

 実習実施機関である中小企業が、このような支配従属的な関係下で技能実習生を不足する労働力として利用し、これを搾取するといった問題を解決するために、労働関係法規が適用される技能実習制度として一本化されて以降も、賃金の問題のみならず、労災事例、パワハラ事例など、技能実習生に対する不正行為は後を絶ちません。

 しかも、この新制度では、我が国における技能等の修得活動が終了するまで監理団体が技能実習の指導、監督、支援を行うものとされているにもかかわらず、監理団体そのものが実習実施機関と癒着して、最低賃金法違反の行為を幇助していたり、不正行為が行われていた時期における監査で、これを指摘できていない事例も数多く報告されているようです。

政府が率先して制度を目的外に利用すれば、日本の評価に関わる

 このようなことから、日本弁護士連合会は,平成25年6月20日付けで「外国人技能実習制度の早急な廃止を求める意見書」を提出しました。我が国の政府は、東京五輪が開かれる平成32年までに限定して建設分野における労働力確保のために技能実習制度を使うと決めた模様ですが、制度の抱える問題が解消されない状況下において、政府が率先して制度を目的外に利用すれば、最終的には我が国に対する評価として跳ね返ってきます。

 国際貢献といった本来の目的に反する結果となりかねませんので、このような政府の決定に異論が出るのも無理からぬところといえるでしょう。 



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ワタミ赤字転落で崩壊寸前 ブラック企業のビジネスモデル (日刊ゲンダイ)

2014-05-12 23:03:42 | é›‡ç”¨ãƒ»åŠ´åƒ
2014年5月12日(月)

 5月8日に、悪名高き『ブラック企業』ワタミの赤字決算が発表されたようである。

 産経新聞に依れば、【店舗閉鎖による特別損失を計上したことで、
 最終損失が49億円と1996年の上場以来初めて赤字に転落した。】
    とのこと。

 そして、これを捉えて【日刊ゲンダイ】が、このブログ記事の表題のような
見出しでWeb記事を掲載していた。

 中々痛烈な批判をしているが、長い記事なので、主な論点を引用すると
およそ、以下のようなポイントである。

* ブラック企業の“ビジネスモデル”は、もう限界ということではないか。

* 5月8日に発表した14年3月期連結決算は純損益が49億円の赤字。
  前年は35億円の黒字だったから、天国から地獄の様相だ。

* ブラック企業の風評もあり、時給を上げても求人が埋まらない。

* 人手不足で今年度中に全店舗の約1割にあたる60店舗の閉鎖を計画

* ワタミといえば、無理のきく20~30代の若者を低賃金でコキ使う
  ことで成長してきたブラック企業の代表格

* 人手不足は外食、サービス、建設業界などに広がっている。
  とくにブラック企業の烙印を押された会社には、アルバイトが寄りつかない。

* 人件費を安く抑えて、労働者を酷使してボロ儲けしようという発想が間違っていた

* 企業が安く使い捨てできる労働力をさらに増やそうとしているのが安倍政権
  クビ切り自由の“限定正社員”や
  残業代ゼロの“ホワイトカラーエグゼンプション”を導入



既に、『ブラック企業』のビジネスモデルは、若者に通用するものでは
無くなってきたと云うことである。  


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ワタミ赤字転落で崩壊寸前 ブラック企業のビジネスモデル
 日刊ゲンダイ - 2014年5月9日 掲載
 

 ブラック企業の“ビジネスモデル”は、もう限界ということではないか。

 大手居酒屋チェーンのワタミが1996年の上場以来、はじめて赤字に転落した。8日に発表した14年3月期連結決算は純損益が49億円の赤字。前年は35億円の黒字だったから、天国から地獄の様相だ。

「売上高は前年比3%増の1631億円でしたが、営業利益が68%減の29億円だった。アルバイトの時給上昇が業績の重荷になったようです。もっとも、ブラック企業の風評もあり、時給を上げても求人が埋まらない。人手不足で今年度中に全店舗の約1割にあたる60店舗の閉鎖を計画していて、21億円の特別損失を計上したことも響きました」(経済紙記者)

■時給を上げても人が集まらない

 ワタミといえば、無理のきく20~30代の若者を低賃金でコキ使うことで成長してきたブラック企業の代表格だ。
 求人情報会社によれば、飲食店のアルバイトの平均時給は12年1月の920円から25カ月連続で増えていて、942円に上がったという。バイトの給料がちょっと上がっただけで、経営が立ち行かなくなってしまう。 

 求人情報会社によれば、飲食店のアルバイトの平均時給は12年1月の920円から25カ月連続で増えていて、942円に上がったという。バイトの給料がちょっと上がっただけで、経営が立ち行かなくなってしまう。
 ワタミの桑原社長も、決算発表の会見で「われわれの成長戦略が曲がり角に来ている」と認めていた。“ブラックビジネスモデル”は崩壊寸前ということだ。
「すき家」のゼンショーホールディングスも、人手不足を理由に今年2月から4月にかけて123店舗を休業し、124店舗が深夜・早朝営業を休止した。

 人手不足は外食、サービス、建設業界などに広がっている。時給を上げても応募が増えないという。自業自得だが、とくにブラック企業の烙印を押された会社には、アルバイトが寄りつかない。
 そもそも、人件費を安く抑えて、労働者を酷使してボロ儲けしようという発想が間違っていたのだ。

 ところが、安倍首相はさらに人件費を安くしようとしているのだから、どうかしている。

「安倍首相は<有効求人倍率が上がった>と自慢していますが、そのほとんどは短期雇用の非正規社員です。アルバイトの平均時給が上がる一方で、正社員の所定内給与は22カ月連続で減少している。アベノミクスで給料が増えるなんて大ウソだし、クビ切り自由の“限定正社員”や残業代ゼロの“ホワイトカラーエグゼンプション”を導入して、企業が安く使い捨てできる労働力をさらに増やそうとしているのが安倍政権です。サラリーマンの給料が上がらなければ、お父さんの小遣いが減って、居酒屋にも行けなくなる。いまやワタミで飲めるサラリーマンは恵まれた人たちなのです。それで外食産業の業績は悪化し、正社員の給料も上がらない。こういう悪循環に陥っているように見えます」(経済ジャーナリスト・荻原博子氏)

 アベノミクスの矛盾がここにも表れている。 



ワタミ「エリア限定社員」本格導入へ 新入社員が採用難…計画の半分
 (フジサンケイビジネスアイ) - 2014年5月9日(金)08:21
 

 居酒屋チェーン大手のワタミは8日、転勤を伴わない「エリア限定社員」を6月から本格導入し、アルバイトからの登用や中途採用で100人を確保する計画を発表した。景気回復を背景に外食業界などの一部では採用難が深刻化しており、同社も今春の新入社員数が120人と、計画の半分にとどまっていた。

 同社はすでにエリア限定社員制度を設けているものの、賞与がないなど福利厚生は貧弱で登用数は10人程度にとどまっていた。新制度では福利厚生を正社員並みに充実し、副店長以上への昇進も可能にする。

 同社は労働環境改善に向け、今年度中に全店舗の約1割に当たる60店の閉鎖を決定。桑原豊社長は同日の決算発表で「今後は新規出店を抑え、1店当たりの収益力を強める」と述べた。

 ワタミの2014年3月期連結決算は、居酒屋事業や宅食サービスの不振に加え、店舗閉鎖による特別損失を計上したことで、最終損失が49億円と1996年の上場以来初めて赤字に転落した。 




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派遣、全業務で無期限に 断じて「法改正案」ではなく、制度大改悪!

2014-01-29 17:58:49 | é›‡ç”¨ãƒ»åŠ´åƒ
朝日新聞2014年1月29日(水)

派遣、全業務で無期限に 法改正案、働き手交代を条件に
(朝日新聞) - 朝日新聞2014年1月29日(水)12:11


 企業にとって安上がり労働を永久化するもの!

 働く人々にとっては、いつまでも不安定な雇用のまま『永遠の0!』

 派遣の固定化が進んだり、正社員から派遣への置き換えが進んだりする。


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労働者派遣制度見直し案 期間制限を撤廃
 (NHKニュース&スポーツ) - 2014年1月29日(水)17:24
 

 労働者派遣制度の見直しを検討してきた厚生労働省の審議会は、業務ごとに設けられていた派遣期間の制限を撤廃し、企業が事実上何年でも派遣労働者に仕事を任せることができるようになる案を盛り込んで、報告書を取りまとめました。
この報告書に沿った法律の改正案が、今の国会に提出されます。


 報告書は29日、労使の代表などが参加する厚生労働省の審議会が取りまとめました。
それによりますと、派遣期間について「1つの業務で最長3年」という現在の制限を撤廃し、代わりに、労働者個人ごとに3年の制限を設けるとしています。
3年を超えて派遣労働を使う場合は、従業員の代表の意見を聞くこととされていますが、働く人を替えれば事実上何年でも、派遣労働者に仕事を任せることができるようになります。
また、これまで派遣期間に制限のなかった通訳やソフトウエア開発など、いわゆる「専門26業務」の枠組みを廃止する方針です。
このため、専門26業務で働く人は、3年で職場を変わらなければならなくなるため、新たな制度に移行するまでの経過措置を設けるとしています。
厚生労働省は、この報告書に沿った労働者派遣法の改正案を、今の国会に提出することにしています。


変更点のポイントは

 これまで企業が派遣労働者を受け入れることができる期間は、1つの業務で最長3年に制限されていました。
派遣労働は一時的、臨時的な働き方で、3年を超えて必要ならば直接、雇用すべきだという考え方があるからです。
 3年たった後、さらに派遣労働者に働いてもらう必要がある場合は、3か月と1日以上、空白期間を設けなければなりませんでした。
これに対して、29日取りまとめられた報告書では、「1つの業務で最長3年」という制限を撤廃する方針です。
代わりに労働者個人ごとに3年の制限を設けます。
 3年を超えて別の人に働いてもらう場合は、労働組合など職場の過半数を代表する人の意見を聞くとされていますが、3年ごとに人を替えれば、事実上何年でもその業務を派遣労働者に任せることができるようになります。
また、通訳やソフトウエア開発、それに秘書など、いわゆる「専門26業務」の枠組みが廃止されます。
 専門26業務として働いている人は、2年前の6月で58万人余りと、その時に派遣で働いていた人の43%を占めています。
専門26業務はこれまで、派遣期間に制限はありませんでしたが、枠組みがなくなることで、他の職種と同じように3年ごとに人を替える必要が出てきます。
働く側から見ても、3年で職場を変わらなければならなくなるため、新たな制度に移行するまでの経過措置が設けられる予定です。
一方、派遣労働者が派遣元と無期契約を結んでいる場合は、派遣期間が3年を超えても働き続けることができるようになります。
 厚生労働省によりますと、派遣元と無期契約を結んでいる人は、おととし10月の時点で派遣労働者全体のおよそ17%とみられています。
報告書では同時に、派遣労働者の雇用の安定とキャリアアップに努めるよう求めています。
派遣会社が派遣先の企業に直接雇用を依頼することや、新たな派遣先を見つけることなどを義務づけるほか、研修や教育訓練を行ってキャリアアップにつなげることも盛り込まれています。


経済界から見直しの声

 労働者派遣制度は昭和61年に始まりました。
企業にとっては、必要な期間だけ働き手を確保できるメリットもあって、規制緩和とともに急速に拡大し、ピーク時の平成20年には、派遣労働者の数が202万人余りに達しました。
その後はリーマンショックなどの影響で減少に転じ、2年前の6月時点で135万人余りとなっています。
しかし派遣先の業績が悪化すると仕事を失うなど、不安定な雇用が課題となってきました。
 不安定な働き方が拡大するのを防ぐため、これまで派遣期間については1つの業務で最長3年までに制限されてきましたが、人材派遣業界など経済界から制度の見直しを求める声が上がり、今の制限を撤廃することになりました。


労働者側は反発

 審議会の部会長を務めた東洋大学の鎌田耕一教授は「今回の報告書は派遣会社の雇用責任を強化したうえ、派遣で働く人の雇用の安定やキャリアアップを図る内容となっている」と話しています。
 労働組合などから「人を替えれば何年でも派遣に仕事を任せることができ、派遣の乱用につながる」という指摘が出ていることについては、「派遣を継続する場合は労働組合などの意見を聞く仕組みを設けており、労使双方がしっかりと議論して派遣の乱用を防ぐべきだ」と話しました。

 また、経営側のオブザーバーとして審議会に参加した、日本人材派遣協会の大原博理事は取材に対し、「派遣会社にとっては、これまで以上に、派遣で働く人の雇用の安定やキャリアアップの支援に取り組むよう求められていて、厳粛に受け止めている。業界全体で、与えられた責務にしっかりと応えていきたい」と話しています。

 一方、労働者側の委員を務めた連合の新谷信幸局長は「今回の制度の見直しは、労働者の代表の意見さえ聞けば、仮に反対されても派遣の継続的な受け入れが可能になる。企業にとっては使い勝手がよくなるが、派遣労働者の大半は『正社員になりたい』と考えており、決して労働者の利益につながらない」と話しています。



「生涯ハケン」拡大も 働き手は不安の声 派遣法見直し
 (朝日新聞) - 2014年1月29日(水)20:18


派遣法:「無期」来春から 厚労省、改正案提出へ
 (毎日新聞)- 2014年1月29日(水)21:39
 

 
 労働者派遣法の改正を議論してきた厚生労働省の労働政策審議会は29日、正社員の仕事を派遣労働に置き換えることを防ぐ「常用代替防止」のルールを大きく緩和する内容の報告書をまとめ、田村憲久厚労相に建議(答申)した。厚労省は今国会に派遣法改正案を提出、来年春からの実施を目指す。企業は派遣を活用しやすくなる一方、雇用が不安定化する懸念があり、派遣で働く人たちからは不安の声が上がっている。

 報告書によると、派遣受け入れ期間の上限(現行3年)を事実上撤廃、3年を超えて派遣社員を使う場合、民主的な手続きで選ばれた労働者の代表から意見を聞いたうえで人を入れ替えれば、派遣先企業の判断で無期限に派遣を使うことができるようになる。

 派遣会社と無期限の雇用契約を結んだ人は期間の制限を受けず、これまでも無期限派遣が可能だった通訳などの「専門26業務」は廃止。派遣先による事前面接を解禁する案は削除され、待遇面では派遣先の正社員と「バランスを考えた均衡処遇を推進する」とした。

 経団連の米倉弘昌会長は「派遣社員にとっても(権利が)保障され、バランスが取れている」と評価した。一方、「NPO法人派遣労働ネットワーク」は「雇用安定と待遇改善への期待を裏切った」として建議撤回を求める声明を発表。事務職への派遣で7年間働いている千葉市の女性(32)は「派遣を抜け出したいと思っている人には正社員の仕事を得ることがますます厳しくなる」と語った。【東海林智】

 ◇解説 「常用防止」形骸化も

 1985年に労働者派遣法が制定された当時、派遣は専門的な仕事に限って認められる「例外的な雇用」と規定された。職業安定法が「中間搾取」や「強制労働」につながる「人貸し」を原則として禁じていたためだ。人を雇った企業がその人を使う「直接雇用」の原則から外れると使用者責任が不明確になり、雇用が安定しないことも理由だった。

 これに対し、今回の報告書に基づいて派遣法が改正されれば、派遣先企業は受け入れ期間の3年が経過しても、労働組合や従業員代表の意見を聞くだけで派遣の利用を継続できる。これを繰り返せば永久に派遣を使うことが可能だ。例外的な雇用が恒常的となり「常用代替防止」が実質的に機能しなくなるおそれがある。

 報告書には「派遣労働の利用を臨時的・一時的なものに限ることを原則とする」と乱用の歯止めとなる一文が入った。だが、この原則を担保する規制は見当たらず、改正法案に盛り込まれるかも不透明だ。

 規制緩和を訴える経営者側は「多様な働き方が求められている」と説明してきた。法改正にそうしたメリットがあるとしても、働く人を守る原則をおろそかにすることは許されない。日本の雇用制度を守るために慎重な法案審議が求められる。【東海林智】  



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製作設計(製作図)応援で、この処夜半まで残業!

2013-10-04 23:43:05 | é›‡ç”¨ãƒ»åŠ´åƒ
2013年10月4日(金)


 私は、既に定年を過ぎた再雇用の嘱託で、いわゆる『窓際族』ですが、

この処、「製作図の展開」(Design & development)を担当させて頂き、

残業(もちろんサービス残業ですが、日頃それほど頑張っていないので)が

『できるようになり』、今日は仕事の終わったのが午後11時半と数十年前

に戻ったような状況。

 制作納期に間に合うか合わないかの瀬戸際に来て、応援に入っている

と云う感じですが、設計図を描けることは「幸せな」こと。

 まぁ、そう云う訳で、ブログの更新も思うに任せず、帰ってビール等を

飲んだら、眠気がどっど来て、そのまま・・・と云う感じ・・・

 と云う訳で、今日もこの辺で。
 

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全日空 CA(客室乗務員)全員を 契約社員(非正規)から正社員(正規)採用に 来年度から

2013-08-20 23:57:27 | é›‡ç”¨ãƒ»åŠ´åƒ
2013年8月20日(火)

 全日空が、現在全員契約社員として採用される客室乗務員(CA)の採用を

来年度(2014年)から、全員を正社員として採用することにしたと云う。

 このニュースは、各メディアで大きく取り上げられた。

 各メディアのニュースを良く読んでゆくと、以下のようなことらしい。

① 現在、CAは全員を契約社員として採用している。

② 契約社員として、3年頑張った人は、希望により正社員と成れる。

③ 8割が正社員の道を選び、2割が契約社員のままを望む。

④ 現在6000人のCAの内、契約社員は1600人も居る。

⑤ CAの現在の平均年収は450万円程度で、正社員となっても変わらない。

⑥ 離職率は正社員6%に対して契約社員は9%。訓練コストが削減見込み。

⑦ 契約社員は、パーサーなど責任ある立場に就けない。

⑧ 毎年400人から500人程度採用している新人を1割ほど削減できる。

 非正規労働から正規労働への移行は歓迎すべきことと言える。

 記者会見した全日空の河本宏子取締役・客室センター長の話では、
【正社員化によりCA自らの将来を描きやすくし、意欲的に働く人を
 早期に登用することで、サービスと顧客満足度の強化につなげたい。】
  と云うことなので、人財の重要さに気が付いたわけであろう。

 この件を、最も詳しく解説した記事。

ANA、客室乗務員を正社員採用へ 14年度から
 Aviation Wire - 2013年8月19日 21:00


【関連記事】

客室乗務員を正社員採用=14年度から
 ―格安航空との競争激化で・全日空

 (時事通信) - 2013年8月19日(月)21:37


客室乗務員 契約から正社員に
 (NHK-NEWS WEB) - 2013年8月19日(月)20:38


全日空、客室乗務員を正社員採用に…20年ぶり
 (読売新聞) - 2013年8月20日(火)10:00


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客室乗務員を正社員採用=14年度から
 ―格安航空との競争激化で・全日空

 (時事通信) - 2013年8月19日(月)21:37


  客室乗務員の正社員採用について記者会見する
  全日本空輸の河本宏子取締役。
  現在は契約社員のみとしている客室乗務員の採用形態を
  2014年度から全て正社員に変更すると発表した
    =19日午後、国土交通省
  【時事通信社】 2013年8月19日(月)21:37

客室乗務員 契約から正社員に
 (NHK-NEWS WEB) - 2013年8月19日(月)20:38
 

 全日空は、客室乗務員の採用を、およそ20年ぶりに、今の契約社員から正社員に戻すことを決めました。
来年春から実施する計画で、会社は、格安航空会社の参入などで競争が激しくなるなか、待遇を改善することで優秀な人材を安定的に確保したいとしています。


航空各社の客室乗務員を巡っては、業績悪化のなか、人件費の削減が必要だとして、全日空と日本航空は、平成7年から採用を正社員から契約社員に切り替えました。
このうち全日空は、来年春からおよそ20年ぶりに客室乗務員の採用を契約社員から正社員に戻すことを決め、19日夕方、会見を開いて発表しました。
全日空では、契約社員で採用された客室乗務員は、3年間勤めたあと、本人の希望で正社員になることができますが、1割ほどが結婚などを理由に正社員になる前に退職しているということです。
また、去年、格安航空会社が相次いで参入したのに加え、来年春には羽田空港を発着する国際線の増便が予定され、今後、客室乗務員の確保を巡って競争が激しくなるとみられています。
このため、全日空では、客室乗務員の待遇を改善することで離職を防ぐとともに、優秀な人材を安定的に確保したいとしています。
契約社員から正社員になると、1年ごとの契約が必要なくなるほか、年間の有給休暇が、10日ほどから20日へと倍に増え、利用できる休職制度も広がるということです。
全日空によりますと、今回の見直しで、退職金などの人件費が増える見通しだということですが、離職者を減らすことで、コストの抑制を図りつつ、サービスの向上につなげたいとしています。
会見した全日空客室センターの河本宏子取締役執行役員は、「この20年で航空会社を取り巻く環境が大きく変化するなか、今後の競争に打ち勝つうえで人材確保と育成は重要な経営課題であり、より長く安定的に女性の力を活用していきたい」と述べました。

日航「検討にあたっての1つの要素」
客室乗務員の採用を契約社員としている日本航空は、全日空の対応について、「今後も多様な人材を安定的に確保できるよう検討していて、今回の発表は、検討にあたっての1つの要素になると思います」としています。 



客室乗務員を正社員採用=14年度から
 ―格安航空との競争激化で・全日空

 (時事通信) - 2013年8月19日(月)21:37
 

 全日本空輸は19日、現在は契約社員のみとしている客室乗務員の採用形態を2014年度から全て正社員に変更すると発表した。格安航空会社(LCC)などとの人材獲得競争が激しくなっており、優秀な客室乗務員を確保するのが狙い。正社員になると、子育て期間中に勤務日を減らせる制度を使えるようになるが、賃金水準は現状とほぼ変わらないとしている。

 全日空は運航便数の増加に伴い、客室乗務員の採用を増やしている。現在は1年更新の契約社員となり、3年経過した時点で希望すれば原則として正社員になれる。12年に相次いで就航したLCCなど就職の選択肢が広がっているため、当初から正社員として採用し魅力を高める必要があると判断した。 



全日空、客室乗務員を正社員採用に…20年ぶり
 (読売新聞) - 2013年8月20日(火)10:00
 

 全日本空輸は19日、現在は契約社員として採用している客室乗務員(CA)を、2014年度から正社員採用に切り替えると発表した。

 格安航空会社や海外勢との競争が激化する中で、優れた人材を確保するのが狙い。同社がCAを正社員として採用するのは約20年ぶりとなる。

 在籍するCA約6000人のうち約1600人いる契約社員についても、14年度以降、本人の意向に応じて正社員に切り替える。

 契約社員は、機内サービスを統括するパーサーなどになれないため、入社時から正社員とすることで、経験者を早期に活用できる利点もある。人件費が増える可能性があるが、CAの待遇が改善して離職者が減れば、追加採用など余分のコストが抑えられる。
 



ANA、客室乗務員を正社員採用へ 14年度から
 Aviation Wire - 2013年8月19日 21:00
 

全日本空輸(ANA)は8月19日、2014年度から客室乗務員(CA)を正社員として採用すると発表した。正社員化によりCA自らの将来を描きやすくし、意欲的に働く人を早期に登用することで、サービスと顧客満足度の強化につなげたい考え。現行制度では契約社員として入社し、3年後に本人の希望や適性、勤務実績などを踏まえて正社員に登用していた。現在契約社員として働いているCAも、来年4月1日付で正社員契約に原則切り替える。

   
客室乗務員の全正社員化を説明するANAの河本客室センター長
 =8月19日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 現行制度は1995年に、当時世界的にみて高水準だった同社CAの給与水準を抑制することなどを目的として導入。ANAグループのCAは約6000人で、このうち約1600人が契約社員として働いている。ANAによると、契約社員の約8割が3年経過時に正社員となり、残り2割は契約社員として期間延長を行うという。

 ANAの契約社員のCAは、地上職を一定期間経験したり、責任者を務めることができない。正社員化により、意欲や能力がある人は、マネジメント業務など早期から役割や業務領域を拡大させ、各クラスの責任者となるパーサーや、総責任者のチーフパーサーを目指すモチベーション向上を狙う。

 新制度へ移行後の平均年収は、現在の450万円と同水準となる見通し。年金や退職金など、会社側の負担が増加する面もあるが、離職率を抑えることで毎年400人から500人程度採用している新人を1割ほど削減できると見ており、訓練費など新人育成コストを抑えられることで、人件費の大幅増にはならないという。

 契約社員として現在働いているCAは、本人が希望すれば来年4月1日付で正社員に切り替わるが、2年間の制度移行期間を設け、後から雇用形態を選ぶことも可能。

 ANA取締役執行役員の河本宏子客室センター長は、「今の制度は20年掛けて育ててきたもので、制度が破綻したわけではない。社会環境が変わる中で、そのままで行くのか、変えるのかを天秤にかけた」と制度を改める理由を述べた。また、CAや労働組合からの働きかけによる制度変更ではないとした。

 ANAによると、他の航空会社から転職してくる既卒者も、契約社員として採用しなければならないため、CAとして相応の乗務実績があっても新人と同列に扱わなければならない点が弊害になっていたという。

 また、現時点ではANAのCA志望者数は減っていないとしているが、安定的に長く働ける環境を用意することで、他業種を含めて優秀な人材の獲得競争が激化する中、採用競争力を高めたい考えを示した。 



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厚労事務次官に冤罪事件で無罪が確定した村木厚子さん就任!

2013-06-17 18:39:57 | é›‡ç”¨ãƒ»åŠ´åƒ
2013年6月17日(火)

 いわゆる『郵便不正事件』で逮捕された直後、当ブログは冤罪乃至、

出世競争している男子官僚に嵌められたのではないか?!と疑い、

長期に亘る拘束や「スッタモンダ」の末、結局無罪となった村木厚子さんが

この度、厚生労働事務次官と云う、事務方のTOPに就任された。


   政府:厚労事務次官に村木厚子氏 女性登用アピールか   
         
        (毎日新聞) 2013年6月14日(金)12:59

 この事件の前にも次期・事務次官を嘱望されていたのに、とんだ冤罪に

嵌められて4・5年遅れの就任となったが、これらの経緯を考えても

心身共に多大な疲労の上の御就任であり、お祝いしたい。

 尤も、ニュースでは、女性登用を唱える安倍政権のお飾り的な揶揄も

あるようであるが、実力のある方であるからこそ、ここまで持ちこたえて

TOPに登り詰めたものと期待したい。

 福祉分野や幼児教育に携わっている方々からは、村木さんが在職中に

推進して来た政策に反対する向きもあるが、それはそれで結構。

 政策では大いに論議しつつ、やはり冤罪を克服して返り咲いた村木さんに

エールを贈りたいと思う。

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【厚労事務次官に村木氏】  異例の人事
 背景に「女性積極登用」、民主色一掃の思惑も

 47ニュース - 2013/06/16 15:02 (共同通信)
 

 政府は14日、厚生労働事務次官に村木厚子社会・援護局長(57)を起用する方針を固めたが、旧労働省出身の次官が続くのは初のケースだ。異例の人事の背景には「女性登用」に積極的な安倍晋三首相の意向や、民主党政権時に就任した次官を早期に交代させ、民主党色を一掃したいとの官邸の思惑があったようだ。

 厚労省で事務次官になったのは9人。うち旧労働省出身は現在の金子順一氏を含めて3人と少数派だ。

 金子氏の次も旧厚生省出身で事務方ナンバー2の大谷泰夫厚労審議官(60)の起用が有力視されていた。村木案が浮上すると、省内では実力を認めつつも「秩序が乱れる」「まだ早い」との声が出た。

 だが「女性の活躍促進」を掲げる安倍政権が、松原亘子旧労働事務次官が退任した1998年以来、15年ぶりとなる女性事務次官の誕生を後押しした。

 首相は2020年までに指導的地位に女性が占める割合を30%にすると訴え、「まず 隗 (かい) より始めよ」と女性国家公務員の登用促進も主張。村木氏は、女性登用のシンボル的な存在になる可能性が高い。

 昨年9月に就任した金子次官はわずか約9カ月で交代となる。財務省では真砂靖事務次官が退任し、後任に木下康司主計局長が昇格、外務省は河相周夫事務次官の後任に斎木昭隆外務審議官を充てることがそれぞれ固まっている。 また総務省でも、小笠原倫明事務次官の後任に岡崎浩巳消防庁長官が就任する人事が固まった。 政府内では政権復帰後初の霞が関幹部人事で、安倍政権が独自色を打ち出そうとしているとの見方が出ている。 



厚労次官に村木厚子氏…郵便不正事件で無罪
 (読売新聞) - 2013年6月14日(金)19:12


 政府は、厚生労働省の金子順一次官(59)の退任を認め、後任に村木厚子社会・援護局長(57)を充てる人事を固めた。

 同省で事務方トップの次官に女性が就任するのは、1997年7月から98年10月まで務めた松原亘子氏以来、約16年ぶり。

 村木氏は、郵便不正事件で2009年6月に逮捕されたが、無罪が確定し、10年9月に復職した。

 政府は、社会のあらゆる分野の指導的地位において女性が占める割合を「20年までに30%程度にする」との目標を掲げており、村木氏の起用で弾みをつけたい考えだ。 



厚労次官に村木厚子氏=女性登用をアピール―政府
 (時事通信) - 2013年6月14日(金)15:02
 

 政府は14日、厚生労働省の金子順一事務次官の勇退を認め、後任に村木厚子社会・援護局長を起用する方針を固めた。女性が次官に就任するのは、1997年7月の松原亘子旧労働事務次官以来、約16年ぶり。女性の登用をアピールする狙いがあるとみられる。7月の発令となる見通し。

 2001年の厚労省発足後、旧労働省出身の次官が2代続くのは初めて。村木氏は、郵便料金不正事件で09年6月に逮捕されたが、無罪が確定し、10年9月に復職した。 



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安倍首相、解雇の金銭解決 「解雇自由化考えていない」 ⇒ 「検討」 に発言を修正

2013-04-03 17:48:27 | é›‡ç”¨ãƒ»åŠ´åƒ
2013年4月3日(水)

 安倍首相は、3月29日の国会答弁(参院予算委員会)で、

産業競争力会議などで議論される解雇規制の緩和について

「解雇を自由化していくことは、まったく考えていない」

首相「解雇自由化考えていない」
 成年後見制は法改正も

 (朝日新聞) - 2013年3月29日(金)12:09


と述べた見解を全く覆し、

きのう、4月2日の国会答弁(衆院予算委員会)では、

「(判決で)解雇無効となった場合、事後的に金銭を支払い労働契約解消を申し立てる制度は(金銭解雇の範囲に)含めていない」と述べ、
検討対象とする考えを示した。
 と云う。(日経新聞 4/3付け)

首相、解雇の金銭解決「検討」 発言を修正
 日本経済新聞 - 2013年4月3日(水) 0:38


 その日経新聞によれば、

【事前に一定金額を支払えば企業が労働者を解雇できる制度を持つ国は
 主要国にはない。】
 とのこと。 (日経新聞 4/3付け)

 事前ではなく「解雇無効」の判決が出たら金銭解決(金を払って辞めさせる)は

可能である、と云うなら、何の為の「解雇無効判決」だったのか!

と云うことになるではないか!

 とんでもない話しである!

 結局、大資本側の圧力に屈した答弁変更であると言わなければならない! 

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首相「解雇自由化考えていない」
 成年後見制は法改正も

 (朝日新聞) - 2013年3月29日(金)12:09

 安倍晋三首相は29日の参院予算委員会で、政府の産業競争力会議などで議論される解雇規制の緩和について「解雇を自由化していくことは、まったく考えていない」と述べた。
 首相は、競争力会議の民間議員が提起する「再就職支援金とセットでの解雇」案についても、28日の衆院予算委員会で「金銭によって解決していく考えはない」と明確に否定している。

 また、成年後見制度で後見人が付いた知的障害者らに選挙権を与えていない問題について、首相は29日の参院予算委で「控訴に当たり(公職選挙法の)法改正も含めて検討していく。与党でまず議論を進めていく」と述べた。民主党の小林正夫氏らの質問に答えた。



首相、解雇の金銭解決「検討」 発言を修正
 日本経済新聞 - 2013年4月3日(水) 0:38
 

 安倍晋三首相は2日の衆院予算委員会で、企業が解雇した従業員にお金を払う解雇の金銭解決について「(判決で)解雇無効となった場合、事後的に金銭を支払い労働契約解消を申し立てる制度は(金銭解雇の範囲に)含めていない」と述べ、検討対象とする考えを示した。先月28日の同委で「金銭で解決していく考えはない」とした自身の答弁を修正した。

 解雇の金銭解決は6月の成長戦略に規制緩和策として盛り込むかが焦点となっている。

 事前に一定金額を支払えば企業が労働者を解雇できる制度を持つ国は主要国にはない。首相は28日の答弁で否定したのはこの事前型の金銭解決だったと説明。解雇を無効とする判決が出た後の事後的な金銭解決は「さまざまな視点を踏まえて検討していく」と述べた。

 産業競争力会議の民間議員である経済同友会の長谷川閑史代表幹事は同日の定例会見で、解雇の金銭解決ルールに関し、「今の段階では優先順位が高いわけではない。将来考えてもいいと話しただけだ」と弁明した。15日の同会議で、事後的な金銭解決など解雇手続きを労働契約法で明確に規定することを求めた自らの発言を軌道修正した。



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国交省 公共工事の賃金基準(労務単価)を15%上げ (朝日)

2013-03-29 23:15:07 | é›‡ç”¨ãƒ»åŠ´åƒ
2013年3月29日(金)

 これは、公共工事を受注する企業や、その下請け企業、又そこで働く労働者に

とっては、朗報であると思う。

 私が働いている会社も元請の場合はめったに無いが、公共工事に末端で関わる

会社であるので、これは嬉しいニュースである。

 問題は、15%上げられた労務単価が、そのまま下請け企業や労働者に

支払われるかどうかであって、過去の経験では実際には難しいようだ。

 国土交通省は、強力な指導で、末端労働者の賃金が15%上がるように

計らって欲しい。

公共工事賃金15%上げ 
 国交省基準 人件費高騰を反映

 (朝日新聞) - 2013年3月29日(金)14:56
 

 国土交通省は29日、公共工事の発注予定価格を決める時に使う賃金の基準(労務単価)を、2013年度は全職種の平均で前年度より15・1%引き上げると発表した。人件費の高騰に対応するとともに、デフレ脱却を掲げる安倍内閣の方針も反映した。

 労務単価の引き上げは2年連続。上げ幅は1997年度に単価を公表し始めて以来、過去最大となる。

 労務単価は職種ごとに都道府県別で決める。基本給や賞与のほか、食事など現物で支給する分も含む。13年度は全国・全職種平均で1万5175円(1日8時間当たり)と、前年度より15・1%増。特に復興工事で人手不足が深刻な被災3県(岩手、宮城、福島)は1万6503円と21%引き上げる。 



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マツダの雇用制度違法=元派遣13人を正社員認定 画期的判決!

2013-03-14 23:29:08 | é›‡ç”¨ãƒ»åŠ´åƒ
2013年3月14日(木)

マツダの雇用制度違法
 =元派遣13人を正社員認定―地位確認訴訟・山口地裁

 (時事通信) - 2013年3月14日(木)00:53
 

 マツダ防府工場(山口県防府市)の元派遣社員が、違法な雇用を繰り返したとして、マツダに対し正社員としての地位確認などを求めていた訴訟の判決で、山口地裁(山本善彦裁判長)は13日、原告15人のうち13人を正社員として認め、未払い分の賃金の支払いを命じた。同社の雇用制度に違法があったことも認めた。

 原告はマツダが導入した、一時的に直接雇用する生産サポート社員制度と派遣労働者としての雇用を繰り返し、違法な雇用をしていたと主張していた。判決は「常用雇用の代替防止という労働者派遣法の根幹を否定するものだ」と厳しく批判し、違法な雇用形態だったことを認定した。

 また、マツダが派遣社員を技能に応じてランク付けし、派遣元がランクに応じて給与に反映させる仕組みになっていたことも指摘。一時的に直接雇用する制度と合わせて違法性を認定した。

 原告団によると、雇い止めされた元派遣社員を派遣先の正社員と認めた判決は極めて異例。原告団は「画期的な判決。全国で相次いでいる『派遣切り訴訟』にも解決に向けた大きな力となる」としている。 


元派遣13人を正社員認定
 雇用制度訴訟、マツダ側敗訴

 (朝日新聞) - 2013年3月13日(水)23:29

  朝日新聞知的財産管理チーム様より著作権侵害が行われているとの
  お問い合わせがgoo事務局にあったとの指摘により、引用記事削除

マツダ「雇い止め」元派遣13人、正社員と認定
 (読売新聞) - 2013年3月13日(水)22:43
 

 山口県 防府市のマツダ防府工場を不当に雇い止めされたとして、元派遣社員15人が派遣先のマツダ(本社・広島県府中町)を相手取り、正社員としての地位確認などを求めた訴訟の判決が13日、山口地裁であった。

 山本善彦裁判長は、同社が一定期間直接雇用した後、派遣社員に戻す方法で長期間雇用を続けたことについて、労働者派遣法に違反すると指摘。13人について正社員と認定し、雇い止め後の未払い賃金を支払うよう命じた。雇い止めされた派遣労働者について、派遣先企業の正社員と認めた判決は異例。

 判決によると、15人は2003年7月~09年3月の間、半年から最大で5年6か月、同工場で働いたが、派遣会社との契約の更新などが行われず、08年11月~09年3月の間に雇い止めされた。 


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JMIU 三木陵一:日本IBM「ロックアウト解雇」とは

2013-02-17 22:55:04 | é›‡ç”¨ãƒ»åŠ´åƒ
2013年2月17日(日)

 私も加盟している【JMIU】(全日本金属・情報機器労働組合)の 三木陵一書記長による

日本IBM で行われている、『ロックアウト解雇』 の悪質な手法についての報告。

 三木氏は、最初に 【JMIU】 とは、どういう労働組合であるかを簡単に紹介した後、

「日本IBMは、ブラック企業化しているし、十数年前から、そういう傾向の企業だった」

と告発してから、その手法を詳しく説明している。

 このような陰湿な方法は、日本IBMだけではなく、マイクロソフトやデルなど少なからずの

『外資系企業』で実施されているとのこと。



    20分未満の映像ですので、是非御覧ください。

POSSE今野×JMIU三木×岡部:「フ?ラック」の正体

    こちらは、およそ1時間の座談会となっています。


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【駆け込み退職】 制度がおかしい と云う声を ようやく読売新聞が報道

2013-01-25 22:44:43 | é›‡ç”¨ãƒ»åŠ´åƒ
2013年1月25日(金)

 昨日のブログで私が書いたことについて、声が挙がり始めた。

 下記の画像は、読売新聞・本日(2013/1/25)付。



 もちろん、私の声(ブログやTwitter)が届いた結果と云う訳ではなく、

多くの人々が、「2月乃至3月を堺に退職金が減る」と云う制度

そのものがオカシイのではないのか! と気付いた訳である。

駆け込み退職、制度に批判「2月施行おかしい」
 (読売新聞) - 2013年1月25日(金)10:10
 

 今年度で定年退職する埼玉県の公立学校教員110人が、退職手当削減が始まる2月より前の退職を希望している問題で、県には教員批判だけでなく、「2月施行はおかしい」とする電話などが相次いでいる。



 広聴広報課には24日までに計41件のメールなどが寄せられ、うち27件は「2月施行は間違い」などと条例改正への抗議や批判。
 ほかは「早期改正自体は良い」「先生は無責任」などの意見だった。
人事課にも「2月施行はおかしい」など15件の電話があった。

 教育局には83件の電話などが寄せられた。多くは教員批判だったが、24日以降は「制度がおかしい」との批判も増えたという。

 県は12月議会での条例成立を受け、支出抑制の観点から早期の施行を目指す一方、周知が必要として2月1日施行とした。1月1日の場合、時間的な余裕がなく、大量の「駆け込み」が出なかった可能性はある。 



地方公務員の駆け込み退職 東北各県も不安視
 (河北新報) - 2013年1月25日(金)06:10
 

 退職手当を減らす条例の施行を前に地方公務員が相次いで「駆け込み退職」している問題で、同様に手当を減額する条例改正案の早期成立を目指す東北の各県は「同じ事態は避けたい」と影響を不安視している。
 退職手当の減額をめぐっては、青森県が既に職員組合との交渉を終え、県議会2月定例会に条例改正案を提出する。ほかの5県も組合交渉に入っており、改正条例の早期成立を目指す。

 青森県は減額条例の施行日を4月1日に設定。
 ことし12月までに退職すれば減額幅は6%(130万~140万円)、来年9月までは12%(260万~270万円)、来年10月以降は17%(約400万円)になる。
 宮城県は施行日と減額時期をめぐり、組合交渉が難航する。県職員組合は「早期退職を選ばざるを得ない制度はおかしい」と主張する。
 東日本大震災からの復興事業に伴う職員不足の加速を懸念する声もあるが、岩手県の担当者は「早期退職を止めるために改革しないということでは県民の納得は得られない」と強調。福島県は「復興業務で人手は足りないが、行財政改革は避けられない」と言う。

 今回の「駆け込み退職」騒動は、定年退職者が集中する年度末と、減額条例の施行日の間隔が1~2カ月と短く、減額幅と退職までに受け取れる給与額の差が大きいことが背景にある。

 山形県の担当者は「引き下げの間隔が半年あれば、削減額と給与額がほぼ同じになる。今回のような混乱は起きないのではないか」とみている。 



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新語登場 【駆け込み退職】 制度変更の問題を問わず、職員を非難するのは「お門違い」

2013-01-24 23:59:29 | é›‡ç”¨ãƒ»åŠ´åƒ
2013年1月24日(木)

 2・3日前から、教職員や警察官の 【駆け込み退職】 が話題となっている。

退職金減る…埼玉の教員110人が駆け込み退職
 (読売新聞) - 2013年1月22日(火)07:53


 迂闊にも最初は、「何のこっちゃ」 と思っていたが、大体事情が解った。

 法改正やそれを受けた地方自治体の条例等の法令改悪によって、退職金の削減が

義務付けられ、その実施期限が今年の2月末であることが事態を混乱させた、

と云う訳である。

駆け込み退職、9府県で450人超 教師や警官に広がる
 (朝日新聞) - 2013年1月23日(水)21:11


 マスメディアの多くが、「任務を放棄して早期退職するのはケシカラン」

という意見や「公務員だけ逃げ得はゆるさん!」などの声を紹介している。

 しかし、西日本新聞では、上記のような声と共に次のような話も紹介。

【財政難とはいえ、一方的に減額した国がおかしい。教師や警察官は生活防衛しただけであり、責めるのは酷だ】

【駆け込み退職者が一概に悪質とはいえない。夫が同じ境遇だったら退職を勧めると思う】


定年全う=手当大幅に減額… 駆け込み退職 私なら
 (西日本新聞) - 2013年1月24日 14:36


 そうなのだ!

メディアの報道には 【一方的に減額した国がおかしい】 という視点が抜けている。

 この退職金減額は全く一方的な処置であり、「謂わば文句があるなら早く辞めろ」

と云う恫喝を含んだような制度改悪である。早期退職勧奨措置の一つだ。

そういう究極の選択を職員に強いておいて、最小限の自己防衛として「早期退職」

を選ぶと文科相が、「決して許されざる(ことだ)」と批判するとは!

「決して許されない」=教員の駆け込み退職―下村文科相
 (時事通信) - 2013年1月24日(木)13:02


 「職業の自由」は憲法で保証されており、いつ辞めるかの選択は「自由」

のはずである。 事実上の早期退職誘導政策のもと社会通念上も問題は無い。

 解雇はいつでも自由だが、「退職時期の選定は自由ではない」と云う考え方は

雇う側の一方的な考え方ではないか?!

 百歩譲っても、本来ならば制度開始を4月1日付けにするべきであったのだ。

そうすれば、今問題になっているような、受験・卒業式を控えたこの時期に

大量退職という事態だけは避けられたはずである。

 制度転換の時期を何故2月末にしたのかは極めて疑問である。

誰が、こんな無茶苦茶な制度を設計し、だれが承認したのか?

 マスメディアは、そういうことこそ問題にすべきなのに、そういうスタンスの

メディアは少ないようだ。

 そういう事態を受けて、一旦退職はさせて、3月末まで臨時雇用や非常勤で

仕事を続けてもらうと云う現実的な処置を進めようとしている自治体も

出てきたようで、それはそれで一歩前進である。 

駆け込み退職「公認」の動き…3月限定で再任用
 (読売新聞) - 2013年1月23日(水)17:25


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退職金減る…埼玉の教員110人が駆け込み退職
 (読売新聞) - 2013年1月22日(火)07:53
 

 埼玉県職員の退職手当が2月から引き下げられるのを前に、3月末の定年退職を待たず今月末で「自己都合」により退職する公立学校教員が、県採用分で89人に上ることが21日、わかった。

 県費で退職手当が支払われるさいたま市採用の教員も、21人が同様の予定という。県教育局の担当者は「例年、定年退職者が年度途中で辞めることはほとんどない。異例の事態だ」としている。該当教員がいる学校では後任の確保の対応に追われている。

 県によると、今年度の県の定年退職者は約1300人(県警を除く)。このうち1月末での退職希望者は教員が89人、一般職員が約30人の計約120人となっている。

 改正国家公務員退職手当法が昨年11月に成立し、総務省が自治体職員の退職手当引き下げを自治体に要請。埼玉県では県議会が昨年末に改正条例を可決し、2014年8月までに平均約400万円が段階的に引き下げられる。改正条例は2月1日から施行され、今年度の定年退職者は3月末まで勤務すると、平均約150万円の減額となるという。2月1日の施行について、県人事課は「速やかな実施が必要」と説明している。




定年全う=手当大幅に減額… 駆け込み退職 私なら
 (西日本新聞) - 2013年1月24日 14:36

 全国で次々と明らかになっている公務員の「駆け込み退職」。官民格差是正をうたって国家公務員の退職金手当を段階的に減額するのに伴い、国が地方公務員の退職手当も引き下げるよう自治体側に要請したことが発端となり、問題化した。福岡県では今のところ駆け込み退職の申し出はないが今後、退職希望者が出てくる可能性は否定できない。公務員の職責を全うするか、自らの生活を守るか-。その是非を市民に聞いた。

 福岡県は行政職や教職員、警察官の退職手当に関し、本年度から数年かけて段階的に引き下げる条例改正案を、2月開会予定の県議会に提案することを検討中。県人事課によると、今後数年で現在に比べ、平均約400万円減額されることになるという。

 「公務員の世界は逃げ得を許すのか」と怒るのは、福岡市中央区の団体役員男性(40)。「駆け込み退職なんて民間では考えられない。社会の厳しい目を公務員は自覚すべきだ」と強調した。

 他県では警察官の退職も広がる。福岡県警OBの男性(62)は「目先の利益のために辞めるのはいかがか」と語り、「人生設計とかきれいごとじゃない。採用や拝命したときに抱いた『社会のために働く』という覚悟を忘れたのか」と憤った。

 一方、小学生の子どもがいる北九州市八幡西区の主婦(35)は「もし子どもの担任が駆け込み退職したら『えっ』と戸惑うと思う」。ただ、「退職金が下がるというのであれば、その前に辞めようという気持ちも分かる」と、理解を示した。

 福岡県宮若市の元中学校校長の男性(61)は「世間では職場放棄という批判もあるが、子どもを見捨てようと思って退職する教員はいない」と力説。県教職員組合の男性幹部は「個人としては職責を果たしたいと思う。しかし、教職員それぞれに人生設計があり、仕方がない側面もある」と、おもんばかった。

 福岡市南区の会社員男性(46)は「財政難とはいえ、一方的に減額した国がおかしい。教師や警察官は生活防衛しただけであり、責めるのは酷だ」と指摘。福岡市内の女性(55)も「駆け込み退職者が一概に悪質とはいえない。夫が同じ境遇だったら退職を勧めると思う」と語った。

=2013/01/24付 西日本新聞夕刊= 



駆け込み退職「公認」の動き…3月限定で再任用
 (読売新聞) - 2013年1月23日(水)17:25

 駆け込み退職を“公認”し、対策を講じる動きもある。

 京都府警の場合、条例改正案が施行される3月1日以降に退職した場合、退職金は前年度の退職者より百数十万円安くなる。

 府警ではこれに伴い、今春の定年退職予定者154人に対し、引き下げ前の2月末で駆け込み退職した場合に、3月の1か月間限定で「再任用」する案を提示している。定年退職予定者には署長ら管理職も含まれているため、府警は「駆け込みが相次げば警察業務の運営に支障をきたす」と判断したという。

 再任用後は原則として退職前と同じ職場でフルタイム勤務するが、給与は減額される。早期退職、再任用の希望人数は現在取りまとめ中という。警察官の再任用は、後継者の指導や育成のために任期は1年とするのが一般的という。



駆け込み退職、9府県で450人超 教師や警官に広がる
 (朝日新聞) - 2013年1月23日(水)21:11
 

 国家公務員の退職金減額に伴い、自治体でも条例改正で退職金が引き下げられるなか、退職金の減額前に早期退職する教職員や警察官が増えている。朝日新聞の調べでは、9府県で少なくとも450人にのぼった。学校教育や治安に影響が出ないか、文部科学省や警察庁が調査を始めた。

 「(引き下げ前に)駆け込むために職務を途中で引き揚げていくのは残念としか言いようがない」。23日、全国知事会の記者会見で、会長の山田啓二京都府知事は述べた。

 2月から退職金が約150万円減るのを前に、教員ら100人以上が1月末で退職することが明らかになった埼玉県のほかにも、教職員の早期退職が各地で目立つ。 



駆け込み退職、警察官も…「150万減るのは」
 (読売新聞) - 2013年1月24日(木)08:00

 自治体職員の退職手当引き下げを盛り込んだ改正条例施行を前に、駆け込み退職を希望する警察官が相次いでいる。

 年度内に改正される見込みの愛知、兵庫両県警では、少なくとも約230人の警察官と警察職員が早期退職の意向を示している。条例施行前に退職すれば退職金は施行後より平均140万~150万円多くなるためだが、治安維持に影響が出かねないとして、人事異動の前倒しなどを検討する動きも出ている。

 退職手当を巡っては、国家公務員の手当を減額する改正国家公務員退職手当法が昨年11月に成立したことを受け、総務省が全国の自治体に対しても、職員の退職手当の引き下げを要請。これを受け、東京や徳島など少なくとも7都県では既に改正条例が施行されたほか、兵庫県や愛知県などで3月までに条例が改正される見込みだ。埼玉県では公立学校の教員ら約120人が早期退職を希望したことが判明している。

 3月1日から職員の退職金が引き下げられる愛知県警では、退職予定の約290人のうち約140人が早期退職の意向を示している。2月中に退職した場合の退職金は、施行後と比較して、平均で約140万~150万円の差が生じる。3月分の給料を差し引いても、約100万円多くもらえる見込みだ。

 通常の定期異動は3月中~下旬のため、2月中に退職する警察官や警察職員が殺到すれば、約1か月弱の空白ができる可能性もある。県警は、署長などの重要管理職や1人勤務の駐在所など、空白が生じると業務に影響が出かねないポストについては、臨時の異動などで対応する方針だ。

 県警は「正規に決まった制度を利用しての退職であれば、止めることはできない。本人の意向に委ねるしかない」としている。

 早期退職を決意したある警視は「重要な仕事との自負はあるが、自宅マンションのローンもある。あてにしていた退職金が150万円分も減るのは苦しい」と打ち明ける。 



駆け込み退職、佐賀・徳島も…後任確保急ぐ埼玉
 (読売新聞) - 2013年1月24日(木)10:29

 自治体職員の退職手当引き下げを盛り込んだ改正条例施行を前に、駆け込みで自己都合退職を希望する教職員らが相次いでいる問題で、佐賀と徳島の2県でも、教頭や学級担任を含む教員32人が、削減実施前に退職していたことが23日、読売新聞の調査で分かった。

 47都道府県と20政令市に聞き取り調査をした。2県のほか、3月1日に条例が施行される高知県でも、退職を希望する動きがある。

 佐賀県は退職手当を引き下げる改正条例を1月1日に施行し、昨年12月末で教員25人が退職。9人は学級担任で、うち8人を臨時教員として任用し、引き続き担任を続けさせている。同県教委は「保護者や子どもに無用の混乱を招くので、説明はしていない」とする。

 徳島県も1月1日で条例を改正。昨年12月末で教員7人が退職した。うち1人が教頭で、1人は担任を受け持っている。同県教委は臨時教員5人を採用して対応しているが、「現実に空席は生じており、授業に影響が出ないように配慮したい」としている。

 一方、今年度で定年退職する公立学校教員110人が駆け込み退職を希望している埼玉県は、県教育局が後任の手当てに追われる。臨時教員採用までに「面接や健康診断で1週間はかかる」(県教育局担当者)ことから、退職希望者が増えた場合、補充が追いつかない可能性もある。
 



「決して許されない」=教員の駆け込み退職―下村文科相
 (時事通信) - 2013年1月24日(木)13:02

 下村博文文部科学相は24日の記者会見で、全国の公立学校教員が定年を待たず、退職手当減額前の年度途中に「駆け込み退職」をしている問題について、「決して許されざる(ことだ)」と批判し、文科省として各教育委員会などへの指導に乗り出す考えを示した。

 同相は「(特に)クラス担任ら責任ある立場の先生方は、最後まで誇りを持って仕事を全うしてほしい」と述べた。 



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