D9の響き

今日はお宝モノです。

あのスーパー・グループ‘Bruford’はライブを2度しか公衆の面前では披露してなかったそうです。
どちらもBBCが収録しTVでオンエアーされてますが、今回DVD化された本作はその2回目の分にあたるようですね。
この映像は'79年5月7日に英国のオックスフォード工科大学で収録され、同月17日にオンエアーされました。
これまでは、正規のリリース品ではなくその放送を録画したVTRが出回っていたようです。

それがついに正規盤として届きました。（笑）



邦盤としての編集はされてませんが、輸入盤に解説が付いた形で出ています。
収録時間も約42分・・めっちゃ短いので、ほんとにあっと言う間に終わっちゃう感じです。
MCもBillがチョロっと話す程度なんで字幕を入れるまでも無いし・・これで充分かもしれません。

パーソネルはBillのソロ名義でのリリースとなった‘Feels Good To Me('77)’でのコアメンバー5人。
Bill Bruford(d)、Allan Holdsworth(g)、Dave Stewart(kb)、Jeff Berlin(b)、Annette Peacock(vo)です。
なにしろ27年前の映像ですからね・・みんな若い！しかもすっごく細いし（笑）・・。


Billはあまり印象が変らないですが、やはり肌がピチピチです。

さかんにメンバーに声を掛けて自らリードしてたのがよく分かりますね。
例の薄型のタムや、まるで洗濯物のように吊り下げたトライアングル・銅鑼などが目を引きます。


Holdsworth先生・・かなり若いです・・かつて観た動画の中では一番若いです。（涙）

ギターは2本のみ・・#5まではハムバッカー搭載のナチュラルフィニッシュのストラト、そのあとはビグズビーアーム搭載のワインレッドのSGを使っています。

意外に低い位置で構えて弾いていたようです・・ビグズビーも結構使えるようですね。

Daveはオーバーオール姿で、周りの学生と同化してます。

シンセ類のルックスが時代を感じさせますね。

Jeffがとにかく若い！髭生えてないし。（笑）

#8でのチョッパー炸裂ソロは必見でしょう・・かっこよすぎです。

セットリストでは#1,2,6.7が‘Feels～’からで、残りの#3.4.5.8がバンド名義でのリリースとなった‘One Of A Kind('79)’からのチョイスとなってます。

Annette嬢は#5,6の2曲のみ、恭しく登場し怪しい空気を振りまいて・・意外と受けてますね。（笑）

1.Sample And Hold
2.Beelzebub
3.The Sahara of Snow(Part One)
4.The Sahara of Snow(Part Two)
5.Forever Until Sunday
6.Back to the Beginning
7.Adios a la Pasada(Goodbye to the Past)
8.Five G

とにかく、歴史的に貴重な映像がこれほど美しく残っていることに驚嘆します。
前出の1回目のライブ映像というのは、ベースがどうもJeffではなく、なんとあのNeil Murley（！）だったそうで、演目も2曲のみのようですが、マスターテープがどこかに存在してるはずなので、いつかは拝める日が来るかもしれませんね。

突然の蔵出しが近年目立ってきてますが、ブートを正規のモノとしてアーティスト側が歴史的資料として受け入れ、世の中に出すということにかつて程の抵抗感が無くなってきたのでしょうか。
どんな形でも、昔の自分のなんらかの痕跡が見つかれば、誰でも嬉しいものです。
そういう意味では、決して肯定するわけではありませんが、ブートレッグも存在価値があるといえるかもしれません。
・・せめて、少しくらいはアーティストにも還元してあげてほしいものです。



なお、このDVDは一般のリリースに先駆けて、Billのサイトでスペシャル・バージョンが発売されてたんですよね。
全世界500部限定・・メンバー5人のサイン入りだったそうです・・残念ながら気付いた時には完売してました。（涙）