虹とオクターブ

虹とオクターブ

参考:科学史の小径（丸善：渡辺正雄著） 虹はどうして七色でなければならないのか。あの色は連続的に変...概要を表示 参考:科学史の小径（丸善：渡辺正雄著） 虹はどうして七色でなければならないのか。あの色は連続的に変化しているのだから、七つに分けて答えなければならない理由などあろうはずがない。 その責任はどうやらニュートンにあるらしい。太陽光線をプリズムで分けて精密な数量的観察を行ったニュートンは、この実験で得られたスペクトルを七色に分けたのである。彼はしかも、「自分よりも鋭敏に色を識別する眼をもった助手」に、各色の境界線を引かせた。そして、菫の端から赤の端までを直線で結び、それをさらにこれと同じ長さだけ延長して、この延長線の端のところから各色の境界線までの距離を測り、それらの比を求めた。すると比の値は、実に、一オクターブの間の各音を出す弦の長さの比に等しくなった、というのである。 スペクトルの七色の境界線は全部で八本あるから、これらがちょうどオクターブの八音と対応することになったのである。この八音

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