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大王の目覚め <奈落の海のはるか奥底にいにしえより/夢みることも侵されることもなく/クラーケンが眠... 大王の目覚め <奈落の海のはるか奥底にいにしえより/夢みることも侵されることもなく/クラーケンが眠る>。19世紀英国の詩人テニスンが、少年時代に書いた詩の一節という▼ここに出てくる<クラーケン>とは、北欧ノルウェーの海に潜むという伝説の怪獣。海面にその背を現せば、まるで島のよう。吐き出す液は海を黒く染め尽くすと伝えられるところから、正体は巨大なイカやタコとの説もある▼昨年話題となり、今年になっても日本海各地で漁網にかかっている「ダイオウイカ」は、クラーケンの有力モデルでもある。それにしてもなぜ、謎の深海生物といわれてきた“イカの大王”が、こうもたびたび姿を現すようになったのか▼大量に捕獲されるイカの群れに特攻隊員としての自らの戦争体験を重ね、平和への思索を深めた在野の哲学者に、波多野一郎(1922~69年)がいる▼<開発や搾取の対象としている相手が自分と同じ実存であることを忘れるとき、無慈
2014/02/16 リンク