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阿部良雄『ひとでなしの詩学』を読んだ。 詳しい内容については既に、書評がウェブ上に存在する。(良い... 阿部良雄『ひとでなしの詩学』を読んだ。 詳しい内容については既に、書評がウェブ上に存在する。(良い阿部良雄入門にもなっているので一読してほしい。) 以下、気に入ったところだけ書く。 写実主義から印象主義へと、描く対象が市井の人々や見慣れた風景になってくると、画家の工夫は画題の珍奇ではなく、芸術的な独創に注がれるようになる。 神話に出てくるような人物や王侯貴族ではなく、もっと平凡なものが描かれるようになる。 その時、画家は技の独創性を前面に押し出す。 すると何が起こるか。 黒ずくめの服の中での創意工夫が、自分もそうした苦心を知っているダンディ仲間の目にしかとまらないように、芸術家も、その工夫を理解・歎賞できるのは、芸術家のみ、という状況が生ずる(174頁)。 分かるやつにだけ分かる。 そうした見えにくい差異、理解しにくい差異が、芸術の中枢を占めるようになる。 ダンディスムとは、あえて際立った
2014/09/07 リンク