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僕はあまり性格のよい子供ではなかったから、小学校の卒業式で「将来の夢は、プロ野球選手です!」など... 僕はあまり性格のよい子供ではなかったから、小学校の卒業式で「将来の夢は、プロ野球選手です!」などと宣言してしまうような級友たちのことを、腹の底では馬鹿にしていた。こんなド田舎の少年野球チームのレギュラーにさえなれないのに、どうしてプロ野球になりたいなどと言うことができるのか、不思議で仕方がなかった。歳をとって、あのころを振り返ってみれば、ほんとうに馬鹿だったのは誰なのかがよくわかる。 僕はそのとき、自分の夢を隠した。役人になりたいとか、サラリーマンになりたいとか、何を言ったのかをもう覚えていやしないが、ともかくほんとうになりたいものは言わなかったのだ。ほんとうの夢を口にしたところで、誰にも理解してもらえやしないと思っていたのかもしれない。それはもしかするとある面では事実であったかもしれないが、仮にそうだとしても、やはり間違っていたのは僕の方だった。 嘘つきの才能がないのに自分を偽ってばかり
2010/07/05 リンク