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韓松(ハン・ソン)は中国SFの四天王のひとりと目される実力派。これまで短篇は紹介されてきたが、本書... 韓松(ハン・ソン)は中国SFの四天王のひとりと目される実力派。これまで短篇は紹介されてきたが、本書は待望の長篇邦訳である。英訳からの重訳だが、元の中国版よりも作者の意図が深く反映されたテキストだ。そのあたりの経緯は、巻末に付された「英語版訳者(マイケル・ベリー)あとがき」に詳しい。 そのマイケル・ベリーは、『無限病院』を"異常きわまりない中国共産党政治局のまっただ中に設定された、フランツ・カフカのストーリーのテリー・ギリアム版"と形容している。ご存知のとおり、テリー・ギリアムは、悪夢と滑稽とが入り交じったディストピア映画『未来世紀ブラジル』の監督だ。 『無限病院』は、仏陀を探すため火星へ赴いた〈孔雀明王〉号が、巨大な赤い十字をいただく病院を発見するプロローグからはじまる。地球外文明の建築物を、なぜ病院と断定できたかはわからないが、物語の流れは有無を言わさず、太陽系(あるいは宇宙全域)にあま
2024/11/14 リンク