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シリアのアサド政権崩壊は、中東にイスラム教シーア派のネックワークを構築してきたイランにとって大き... シリアのアサド政権崩壊は、中東にイスラム教シーア派のネックワークを構築してきたイランにとって大きな打撃となる。イランからイラクをへてレバノンに至る「シーア派の弧」がシリアで途絶え、物資供給などが滞る恐れがあるからだ。イスラエルを取り巻く「包囲網」も弱体化する公算が大きく、イランの中東地域に対する影響力の低下は避けられない情勢だ。 イランからレバノンに送る物資や資金の供給に支障が出ると、イランが対イスラエル攻撃の前線拠点として支援してきたレバノンの民兵組織、ヒズボラの活動に影響すると考えられる。ヒズボラは9月以降のイスラエルによる激しい攻撃で体力を奪われ、アサド政権の崩壊を阻止できなかった。支援が細れば組織の衰退に拍車がかかりそうだ。 イランやイラクで人口の多数派を占めるシーア派はレバノンでも人口の30%前後を占めており、存在感は小さくない。これに対し、「弧」を形成したシリアの事情は異なる。
2024/12/11 リンク