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自然界に存在する物質と力は各種の素粒子が担っており,それらの振る舞いは半世紀前に確立された素粒子... 自然界に存在する物質と力は各種の素粒子が担っており,それらの振る舞いは半世紀前に確立された素粒子物理学の「標準モデル」のルールに従うことが様々な実験で検証されている。ところが近年,標準モデルでは説明できない「レプトン普遍性の破れ」と呼ばれる現象がいくつかの実験で捉えられた。未知の素粒子が関与している可能性があり,標準モデルを包含する新たな理論の有力な手がかりになるのではないかと期待されているが,本当にそうした現象が起きているのかどうか,まだはっきりわかっていない。そんななか,最新鋭の大型加速器「スーパーKEKB(ケックビー)」を用いた日本主導の国際共同実験で新たな成果が発表され,世界の物理学者の注目を集めている。 レプトン普遍性の破れを追う A. クリヴェリン 世界最強の加速器スーパーKEKBで探る 標準モデルのほころび 中島林彦 協力:後田 裕/石川明正/松岡広大