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「いろいろな人にカプセルを見てもらいたい」。カプセルの住人だった前田達之氏はそう語る。数年前に仕... 「いろいろな人にカプセルを見てもらいたい」。カプセルの住人だった前田達之氏はそう語る。数年前に仕事を辞め、ビルの維持に尽力してきた同氏は、さらなるファンを増やすため、人が集まる美術館や商業施設などに設置されることを期待していると話す。 建築家の黒川紀章氏が約50年前に設計したこの建物は、社会のニーズに応じて進化するモジュール構造で、1960-70年代の日本発の建築運動である「メタボリズム」の象徴だった。日本が高度成長の真っ只中にあった時代には魅力的な構想だったかもしれないが、こうした考え方が大きく広がることはなかった。 実際、同タワーのカプセルが交換されることはなかった。カプセルは、ビルのコア部分に2つのフックポイントと数個のボルトで取り付けられていたが、設計上の問題により、上側の全てのカプセルを取り外すことなく下側のカプセルを取り除くことは困難だった。それでも、非対称構造のビルは文化的シ