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(始めに断っておきますが、この話のオチは、前回と同じです。) 犬島美術館がとにかく凄いと聞いて、私... (始めに断っておきますが、この話のオチは、前回と同じです。) 犬島美術館がとにかく凄いと聞いて、私は小豆島から豊島を経由して犬島に降り立つ。 そうして白い折り畳み自転車、ダホンのボードウォークを組み立てて走りだす。 海岸のすぐ前は広々とした芝生、たちどころに美術館に着く。そもそも目の前なのだ。 美術館とは、銅の精練所の廃墟だ。表面がどす黒く熔けてささくれだった煉瓦の集積が、 悲痛さよりむしろ美しさを強く纏った、凄まじい存在感で迫ってくる。 興奮して構内を自転車で走り回っていると、たちどころに係員が飛んできた。 「美術館の敷地内ではですね、自転車はですね」 そもそも禁止なのだ。 追い出されはしたが、島全体を見て回るという楽しみがある。 しかし、小さい島をひと廻りするのにそう時間はかからなかった。 歩くのとさほど変わらない。私は認めざるをえない。 この島に無理して自転車で来る必要はなかったとい
2014/06/11 リンク