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故郷の訛なつかし。 子供のために買った本を、昭和生まれの自分の記憶をもとに、新潟言葉で読んでみれば... 故郷の訛なつかし。 子供のために買った本を、昭和生まれの自分の記憶をもとに、新潟言葉で読んでみれば、ご覧の通り。 「桃太郎」は、確か岡山県の話では? 越後の国に、桃太郎と呼ばれる男(の子)がいたとしたら……。 時々、そんがのことを考える私らこて。 「桃太郎といわれた男」① 誕生 昔むかーし あったてや。 爺さと婆さがいたこてや。 毎日毎日 仏様に 子を授けてくれと拝んだれも、 とうとう授からんで。 あっちぇ夏も、さあめ冬も、 さびーしく暮らしていたこてや。 ある日 爺さは山へ柴刈りに、 婆さは川へ洗濯に行った。 野良仕事で汚った着物(よごったきもん)を じゃーぶじゃぶ ごーしごし あろてたら。 どんぶらこー、どんぶらこ。 信濃川に注いでる、 もみじ山の谷からの 流れに乗って、 ひとーつ、またひとつ。 次々、桃が流れて来たこてや。 木から落ちた 桃らろか? 誰か(だか)が落とした 桃らろか?
2017/09/02 リンク