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『声の網』 は昭和45(1970)年に発表された小説。連作短編という形をとっているが、実際はショートショ... 『声の網』 は昭和45(1970)年に発表された小説。連作短編という形をとっているが、実際はショートショートの名手、星新一による 《長編 SF 小説》 である。電話という通信手段が高度に発達した近未来社会を扱った作品だが、ストーリーを紹介してしまうとネタバレになってしまうので、書かないことにする。 今回は30年ぶりの再読である。今から40年も前に書かれた作品だが、ちっとも古びていないばかりか、この悪夢のような社会に我々はかなり近づいているということに驚く。しかし、当時の 《電話》 をめぐる社会状況を知らないと理解しにくい記述も多いため、やや記憶に頼りながらではあるが、昭和40年代の 《電話》 について書いてみようと思う。 電話が一般家庭に普及したのが、ちょうど昭和40年代のこと。30年代には普通の家庭には電話がなくて、公衆電話を使うか電話を設置している近所の家に借りに行くかどちらかだった。
2010/01/22 リンク