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文/倉田徹(立教大学准教授) 2014年9月から12月にかけて、民主化を求める学生や市民が香港の主要道路... 文/倉田徹(立教大学准教授) 2014年9月から12月にかけて、民主化を求める学生や市民が香港の主要道路を占拠した「雨傘運動」は、しばしば「北京の勝利」、「学生の敗北」または「失敗」と評される。 学生らが求めた「真の普通選挙」の実現について、運動は政府から一切譲歩を得ることなく収束し、2017年の民主化の実現は夢と消えたからである。 しかし、香港の政治情勢がこれによって安定化することはなかった。「雨傘運動」から1年余り、香港の若者の間では、香港の「独立」が真剣に論じられるようになり、今年2月には警察官と若者の激しい衝突も発生した。事態はむしろ、北京にとってより望ましくない方向に向かっているのかもしれない。 民主化問題から「独立」の議論へ――この急速な変化は、どのようにして起きていったのか。 「民主回帰」論の崩壊 そもそも香港には歴史上、有力な独立運動はほぼ皆無であったと言って良い。住民の9
2016/04/18 リンク