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1940年・東京──俺はマルクスボーイ 俺は日本に来てから、カール・マルクスとフリードリヒ・エンゲルスの... 1940年・東京──俺はマルクスボーイ 俺は日本に来てから、カール・マルクスとフリードリヒ・エンゲルスの共著『共産党宣言』を手始めに、同じマルクスの『資本論』『経済学批判』、エンゲルスの『空想より科学へ』、矢内原忠雄の『帝国主義下の台湾』、小林多喜二の『蟹工船』といった社会主義のバイブルともいうべき本を、手当たり次第に読みふけった。左傾化したインテリ学生は当時、「マルクスボーイ」「エンゲルスガール」と呼ばれていてね。 親父や蒋渭水(日本統治時代の台湾人医師で台湾民族運動指導者。台湾文化協会と台湾民衆党を創設)の影響で日本の台湾植民地統治に疑問を感じていた俺だが、そうでなくともこれらの左翼本は当時、硬派の大学生が一度は必ず目を通すファッションのようなものだったと言えよう。 とはいえ戦前、『共産党宣言』や『蟹工船』は禁書扱いだったから、俺たちは密かにヤ
2019/01/31 リンク