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「イスラーム国」と自称するテロリストを理解することは困難だが、本書は彼らが何を考えているのかを(... 「イスラーム国」と自称するテロリストを理解することは困難だが、本書は彼らが何を考えているのかを(彼らの立場から)書いている。前半はイスラームの難解な教義だが、後半は私が『資本主義の正体』で論じたのと同じグローバル化の問題を論じている。本書はこう結ばれる: これからの世界は、カリフ制再興という未完のプロジェクトと共に、1648年のウェストファリア条約によってキリスト教西欧に成立し世界を覆い尽くした領域国民国家システムの緩やかな解体局面に入っていく。 この後半の現状認識は、私もおおむね賛成だ。いま中東で起こっているイスラームの拡大は一過性の混乱ではなく、近代の主権国家という矛盾したシステムが自壊する過程である。近代世界の貧困と不平等を生んだのはグローバル化ではなく、資本と物を自由に移動して人の移動を禁じる不十分なグローバル化なのだ。 「ナショナリズムとは、18世紀に生まれた部族主義の新たな形態
2015/03/17 リンク