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敗戦から今夏で1979年。戦争を体験した世代の高齢化に伴い、300万人以上もの犠牲者を出した、悲惨な先の... 敗戦から今夏で1979年。戦争を体験した世代の高齢化に伴い、300万人以上もの犠牲者を出した、悲惨な先の大戦に関する記憶の風化が心配されている。いっぽう、世界を見わたせばウクライナやガザなど、未だ戦火は絶えず、さらに海洋覇権奪取を目論む中国、核ミサイルの実戦配備を急ぐ北朝鮮など、我が国を取り巻く状況も大きく変化してきている。 79回目の終戦の日を前に、「あの戦争とはなんだったのか?」「あの戦争で日本人は変わったのか?」などを考えるための1冊を、『週刊ポスト』書評委員に推挙してもらった。 【書評】『反日種族主義 「慰安婦問題」最終結論』/朱益鍾・著/文藝春秋(2024年6月刊) 【評者】関川夏央(作家) いわゆる「慰安婦問題」のほとんどは韓国側が近年つくり出した「物語」にすぎず、「歴史的事実」には程遠いことを、韓国人学者が特段の勇気と忍耐心をもって「実証」した本である。 日中戦争開始後、軍は