駆け抜けたい伝説の途中

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【学☆王 -THE ROYAL SEVEN STARS-】感想

2012年1月27日にLump of Sugarより発売された18禁恋愛アドベンチャーゲームです。

 


りこ先生の絵柄と真っピンクなビジュアルからしてイチャラブ学園ものであると勘違いしてプレイを始めました。

しかし、その実態は「廃校寸前の学園で6人の生徒と結託し、次々と学園に送り込まれる〝十一賢者(イレブンマスター)〟と呼ばれる刺客を倒していく」という、少年漫画やアニメのような熱血ストーリーでした。

ギャグベースで和気藹々とした雰囲気で進行するストーリー、難しい専門用語が登場しないシンプルな設定、「全員で協力してひとつのことを成し遂げる」という王道的な起承転結。肩の力を抜いて読める作風でありながらも、しっかり山あり谷ありで読み手を楽しませてくれる構成となっており、こういうのでいいんだよという気持ちにさせてくれました。

 

メインキャラクターが主人公を含めると男3人女4人の計7人であり、それらが同じ学園・クラスの生徒となっている構造上出番の格差が極力少なくされているので、7人の掛け合いが常に感じられる楽し気な雰囲気が特徴的でした。

先生役も含めるならば、キャラクター数は立ち絵・CGがある人物だけでも約20人に上り、多すぎる登場人物によって織りなされる群像劇も魅力となっている作品でした。

 

 

追記よりネタバレを踏まえた感想になります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

共通ルート

 

共通ルートは他の作品と比較すると長めに感じました。

 

冒頭で述べた通りに次々と送り込まれるイレブンマスターを相手取るという、わかりやすいオムニバス形式のストーリーとなっていました。

マスター試験は理不尽に立ち向かっていく構図を描く頭脳戦がほとんどでありながら、スポーツ三番勝負や学園祭などの展開もあったので、飽きさせない作りになっていたと思います。

 

 

特徴的だと思ったのはゲームのようにボタンを押す演出が各所で用意されていることでしたね。間違えた場合にBAD ENDに行くようなこともなく、本当にボタンを押させるだけの演出でした。

プレイヤー視点の感情移入度を上げる為の演出だったのでしょうかね。正直沈んでいく海月をボタン連打で起こす辺りはちょっぴりシュールでした。

あまり他作品の話を持ち出すのもナンセンスではあるのですが、ゲームのような演出や男キャラクターのぶっ飛び具合などから、プレイ開始時は一昔前のkeyブランドのゲームを想起しました。偶然にも金髪のいじられキャラやロックンローラーまでいるんですよね。

 

ジャネット先生は『Magical Charming!』でも登場していたキャラクターでしたね。

授業中にスイーツ(笑)の英訳コピペが出てきたのは面白かったです。時代を感じる。

 

 

各マスター試験の合格までの流れとしては、他の6人の仲間が挑戦していくも失敗に終わり、最終的に大陸が全ての上を行って解決というパターンが多くを占めていましたね。

こういった群像劇ものはキャラクターの掘り下げの為にも各話毎に別の仲間を主役にするというのが定番のようにも思いますが、本作は主人公を立てるのが最優先でした。作中で大陸以外が勝負を決めた試験といえばルンルンとしのぶの試験のみだったと思います。

 

大陸を有能に描くことで主人公が空気にならないように、且つ登場人物達から尊敬と羨望を受けるリーダーシップのある人物として説得力を持たせるように、注力されていた印象がありました。

試みとしては納得はできましたが、ここまで主人公をかっこよくするならばもう少しCGや立ち絵でご尊顔を拝みたかったという気持ちはありました。一応比奈夕をお姫様抱っこしているCGでのみ顔がちらっと映ります。イケメンでした。

 

冒頭でも述べましたがロイヤルセブンスターズの7人が常に行動を共にしている集団となっていることもあって、メインキャラクター達の仲の良すぎる雰囲気が自分好みでしたね。

男キャラクターのエロケン先輩や翔についてもそうです。このような男のサブキャラクターは性格に個性を付けすぎると、ギャグ及びオチを一任する存在となって他のキャラクターの出番を奪ってしまったり、プレイヤーから不快キャラ()というレッテルを貼られるリスクが付き纏ってくると思っているのですが、本作ではメインキャラクターの一員として見事に溶け込んでいたように思います。

一般的にはネタキャラとして扱われつつも随所で思いやりと実力のある人間として描写され、それでいて「不良の捨て猫拾い」のような安易で分不相応なスポットライトの当て方もされていなかったので、自分としてはとても好感が持てました。

 

 

それにしても学園祭できしめんこと『true my heart』が挿入歌として流れた時は驚きました。

学生時代からネラーであり、組曲動画(再生数3桁)を投稿したこともある痛い過去を持つ自分は無論この曲のことは知っていました。Lump of sugarの作品の曲ということも知っていたのですが、ゲーム内で聴いたのは初めてだったのでなんだか感動しましたね。大学生時代の講義でぬるぽの元ネタを体験した時並に感動しました。

 

 

 

まるるルート

 

軽い気持ちで選択肢を選んでみたら速攻でエロシーンが始まって驚きましたね。こんなあっさりとルート突入してしまうとは……。

 

実は本作の個別ルートは全て「ヒロインとのHなハプニングをきっかけに異性として意識し始める」という幕の開け方をしている共通点があります。主人公達は共通ルートで長い共闘関係を経て絆を深めていたという土台があるので、それが肉体的接触を契機に恋に発展するというのは少年少女らしくもあり、基本構造として説得力が感じられてとても好きな部分でしたね。

他の面々は恋を応援する為にあれこれお節介を焼いてきたり、カップルが成立した暁には野次馬になってきたりするのが定番となっていましたが、それも7人の仲の良さを感じられて微笑ましかったですね。

 

 

まるるルートは二度開催されるマスター試験が主題となっているルートでした。

 

最初のネトゲ対戦は総力戦のようで見応えがありましたね。その内容もテキストのみで進行するのではなく、SDキャラクターを使ったグラフィックによってわかりやすく描写されていた辺りは、このゲームの丁寧なところだと思いました。

エリカが先生になってくれるのは何気にこのルートだけでした。まるる相手に初狩りをしただけとはいえ、後にも先にもロイヤルセブンスターズを負かしたのは彼女だけです。他のイレブンマスターと違ってどう見ても個人的な理由で動いていただけあります。

 

しのぶさんの正体がイレブンマスターというのはプレイヤー視点では丸わかりだったと思いますが、オカマ口調なのも相まって強敵感が迸りますね。称号もマスタースリーな辺り設定上は沙牙と准教授に次ぐ実力者ということになると思いますが、本人はその肩書きに興味がないという辺りがなんとも渋いです。

とはいえ作中では主人公達に終始協力的な姿勢を貫いていたということで、実際に出された課題の難易度はまるるルート・共通ルート共にかなり甘めに感じました。調理実習しただけで合格とは一体。

一応まるるルートの「(アンチ含む)6人の舌を満足させる」という試験は流石に難しいはずなのですが、まるるはあっさりクリアしてしまいましたね。どういう料理を実際に作ったのかジャネット先生のもの以外は不明だったので、その辺りは気になりました。

 

 

まるるのルートということもあってお兄様のエロケン先輩は多少なりとも出番があるかと思いきや、確かに多少の出番はあったのかもしれませんが多少の出番があるだけでした。ネトゲ戦記の時に活躍しただけでしたね。

エロケン先輩視点では妹が宇宙人の彼氏を作って異星に移住するという物凄い人生を辿るわけですが、それに対する彼の反応が語られることは一切ありませんでした。それでいいのかエロケン……。

 

彼のパーソナルデータとしては光莉ルートで説明される通り、能力を買われて未来の宇宙飛行士として学園にスカウトをされるほどではあったのですが、その実力が作中で描写されることは毛ほどしかありませんでした。

一応同ルートの保健体育勝負で沙牙に勝利しかけること、あとは比奈夕ルートの卒業式の場面で涙を見せずに大人の発言をしていたことは印象的でした。

 

 

それにしてもアルパカさんは……一体何者なんだ……? 実は宇宙生物のような設定があるのかと思いきや謎の生物のまま終わってしまいました。

 

 

 

海月ルート

 

Hなハプニングを経て結ばれるのが個別ルートだったとは前述しましたが、本当に海月はH過ぎましたね。「そこまで言うなら…ほらっ!」じゃないが……?

海月はとにかくギャップが凄すぎましたね。男勝りなキャラクターの女の子っぽい一面にドキドキ……というのは定番だとは思いますが、それにしたって個別ルートに入った途端ここまでしおらしくなるものなのかと思いました。光莉に恋愛相談するときに恥ずかしすぎて泣き出しちゃうぐらいですからね。

 

 

可愛すぎでは?

CV薔薇百合さんは良いですね。一番好きな声優さんです。

 

個別ルート中で唯一マスター試験が実施されないルートなので、授業風景やお互いのことを意識していく過程などの日常が丹念に描かれていた印象があります。男連中がパウンドケーキを作るくだりは笑いました。

 

大陸が海月の髪に欲情しまくっていたのは伏線であり、最後はフェチバレして髪コキプレイをされることになります。女の子の髪が好きなんて変態ですね。

 

 

マスター試験こそ経由しないものの、海月ルートはジュネシス相手に大陸が宣戦布告をし、戦争を吹っかけていくことになります。最終ルートという位置付けである光莉ルートと比較しても相当どでかいことをおっ始めていますよね。

宣戦布告の際は大陸の妹である宙乃が権限を行使してくれることになります。

彼女はどう見ても地球にいるっぽい言動をしていましたが、他の部分に関しては謎が多すぎましたね。この辺はPSP版では語られていることだと思いますが。

 

戦争とは言ってもMr.キングとしても実の息子と妻相手にマジになるはずがないので、ゲームで決着をつける形式で穏便に済まされていました。

Mr.キングとしては本気を出せばそれまでだったと思いますが、そもそものマスター試験自体が大陸や光莉の成長を目的とした課程だったので、大陸と海月の覚悟を見定める目的で付き合っていた節がありました。

その事実を知らないはずの大陸は本気で宣戦布告をしたはずなのですが、それにしては無策に見えてしまいました。頼れる人物がロイヤルセブンスターズ以外にいないので仕方ないとはいえ、丸腰で乗り込んでいくのか……。

とはいえジュネシス相手に喧嘩を吹っかけていたのは元からだったので、今更気にすることでもないのかもしれません。

 

オリジナルのボードゲームを土台にして勝負を決めるというのは、本作でも珍しい展開でしたね。もしかしたら元ネタのあるゲームなのかもしれませんが、このルートの為に考案されたとしたら中々すごいです。

本作随一の頭脳戦らしい場面でした。誕生日が伏線となっていたのは感動的でしたね。

 

 

交際するまでの逆境の度合い、ギャップ萌えが凄まじすぎる海月、最後の大勝負といい、個人的に一番好きなルートでした。

気のせいかもしれませんが単純な尺で言っても他のルートよりも長めに感じました。オリジナルゲームといい力が入っているのを感じます。

 

 

 

比奈夕ルート

 

ギャップ萌えの激しかった海月と比べると、ひなちゃん先輩は彼女になっても背伸びしたがりな女の子でした。

それでも普段感情の起伏が小さい彼女がベタベタのメロメロになっている姿はそれはそれでギャップでしたね。動物園イベントといい。

 

ひなちゃん先輩を救う為に大陸が頑張っている場面が多かったのはいいねポイントでした。

しかし熱が出てダウンしたひなちゃん先輩をエゴで襲うのは良くないねポイントでした。まあエロゲならよくあることではあるのですが。

 

 

准教授はこのルートにしかまともに登場しない人物であり、イレブンマスター中でも屈指の強敵っぷりを発揮していました。

ロイヤルセブンスターズの戦略を真正面から次々と破っていく様子は格が違い過ぎましたね。これまでのイレブンマスターはどこかしらコミカルな部分を持っていたこともあって、遂にシャレの通じない男が出てきたというのは新鮮でした。

それにしても戦車の見た目をしていますが一体何者なのでしょうか。この見た目でカルタ取れるんか……。

 

最後に大陸とひなちゃん先輩を救った謎の人物は果たして何者だったのか。

ひなちゃん先輩はどうやら気づいていたようでしたが、やはりこういった理屈を明言されない奇跡というのは趣深くて好きです。

 

 

 

光莉ルート

 

デザインが完全にラスボスキャラにしか見えなかった沙牙は、本当にラスボスキャラでした。

ちなみにイレブンマスターの後ろの数字が強さを示している設定は沙牙が出てきた時にようやく知りました。もしかしたら序盤で説明されていたのを見逃していたのかもしれません。

イレブンマスターは各分野の専門家の集まりだったはずなので、「マスターワン=最もジェネラリストに近い存在」と主人公達が直結するのも違和感はありました。どこぞのパンダとか全教科マスターに程遠いと思うんですけど……まあまあ。

 

 

マスターテンと化した翔と勝負する流れは唐突で驚きましたね。

しかし、音楽勝負は翔が有利すぎるからダメと言っていましたが、バイト勝負だってどう考えても翔の方が有利では……? 仕事慣れしている本人の方が体力があるのは当然であり、何よりも翔は学校を休んでいた分大陸よりも多くの時間を取ることができていました。

まあ、その辺りの有利条件も込み込みで数値上は大陸が敗北してしまうという理由付けになっていたのかもしれませんね。とはいえ本人達は本気の勝負と盛り上がっていたのにも関わらず、フェアな勝負にあまり見えなかったのは残念でした。

 

身体をぶっ壊すまで働き続けるということで、勝負方法が妙にリアリティの高い危険さを孕んでいたものだったので、ドクターストップをかけない周りの大人達には少し違和感がありました。セシルさんとか顔色悪い大陸を目の前にしているのに、そのまま仕事をさせるのは教師としても大人としてもどうなんでしょう……。

なんにせよ一番笑えたのはMs.バタフライが機械的ながらも公私を交えて話す姿でしたね。牛丼;;

 

 

ゲーム開始一分で主人公に全裸を目撃されてしまった光莉は、もはやとっくにラッキースケベのプロセスをクリアしていると言えます。

ということで、本作のルート突入は光莉の自慰シーンがきっかけでした。自慰ヒロイン……こんなところにいた……。

 

 

んにぃぃぃぃぃぃっ!の声好き。

CV小鳥居夕花さんは良いですね。一番好きな声優さんです。

 

 

マスターワンの勝負は全教科満点が前提というハイレベルすぎるものでした。今までのクイズのようなマスター試験から一転してガチの学力勝負。インフレしすぎです。

エロケン先輩やひなちゃん先輩も奮闘するものの、最後まで光莉以外が沙牙の正解速度を超えることはありませんでした。

 

ここで勝負の決め手となったのはやはり我らが主人公でしたね。沙牙の言う通り本当に頭の作りが地球人とは違うんだなぁ……。

大陸がマスター試験を突破するのは恒例ではありましたが、マスターワン戦とマスターツー戦に関しては普段の言動とのギャップも相まって賢く見えすぎですよね。これが宇宙人のIQなのか……。

光莉ルートはマスターワンが唯一登場するルートですが、その勝負内容と勝利手段については漠然としか描写されていないせいで、作品のラスボスと言えるほどの強敵感は感じませんでした。

 

 

結局のところMr.キングに関しては多くの謎を残したまま終わってしまいましたね。

なんせ正体が主人公の父親という話すら本人の確認が取れていません。まあ、そりゃ本人の口から言うわけにはいかないのですが。

昔はひょうきんな人物だったことや、星那さんと過去に何があったかなど、気になることが多すぎました。Mr.キングの過去だけで相当話作れそうですよね。

 

 

 

まとめ

 

【好きなルート】

海月>比奈夕>まるる>光莉

 

【好きなヒロイン】

光莉>海月>まるる>比奈夕

 

 

個人的にはこの世界観を楽しめたからこそ、主人公の家族周りの描写はもう少し欲しかったと感じました。

最初は「かーちゃん」と「母さん」が別人であることに混乱していましたね……。叙述トリックか何かかと。よくよく読めばちゃんと意味がわかる話ではあったのですが。

上でも書きましたが謎が多かったのは何よりもMr.キングですよね。PSP版ではもっと掘り下げられてるのかなぁ。

 

 

また、大陸が覚醒時に発動する謎の能力の詳細も気になりました。

当初はマスター試験は大陸のこの能力を開花させる為に実施しているものだなんて真相を予想していましたが、最後まで特に触れられることはありませんでした。

これは不可能を可能にする異世界チートスキルだったのか、はたまた感情を鼓舞する程度の能力でしかなかったのか。能力の条件や強度によってロイヤルセブンスターズがどれだけ頑張っていたかが大分変わってきますよね。

 

少なくともマスターワン戦に関しては異世界チートスキル以外の何物でもなかったと思います。少年少女達の努力の勝利を描くかと思いきや、そこは宇宙人設定で殴るのね……。

共通ルートの感想でも書きましたが、主人公の戦いをメインで描くというのは少年漫画ならば普遍的だとは思うのですが、主人公よりもヒロインの魅力を引き立てなければいけない制約のあるエロゲとの相性は悪かったのかもしれませんね。

主人公のかっこよさを前面に押し出してるエロゲなんていくらでもありますが、本作は主人公のビジュアルが不透明です。各々の勝利で具体的に苦労している描写も希薄だったので、自分の中ではかっこいい頼れる主人公という印象には一歩届きませんでした。

 

 

一部の掘り下げ不足に違和感を覚えたのは事実でしたが、正直仕方がないとも感じます。

何故かというとこのゲームはキャラクター数が多すぎるので、犠牲になる部分が生まれるのも無理もないという話です。何度でも書きますが、その大量のキャラクターによって織り成される賑やかな雰囲気が土台となっているのがとても自分好みな作品だったことには違いありません。

 

何よりも、長めの共通パートでヒロイン達との共闘を徹底的に描いた後の個別パートでの恋愛という、女の子が『戦友』から『恋人』へとシフトしていく甘酸っぱさは本作ならではの魅力だと思います。

構造上キャラクターの可愛さの描写が不足してしまうかと思いきや、そんなことは一切感じさせてこなかったというのも本作のすごいところだと思いました。物語がラッキースケベ四連発から始まるほか、随所でも強かなシーンが幾度も挟まってくるので、エロゲである強みも外していませんでした。

上記では主人公の描写の希薄さを指摘していましたが、こういったヒロインの掘り下げの代償だったと考えると納得はできました。

 

 

学☆王というタイトルの通り、作中では勉強や試験といった単語が飛び交うことになります。

しかし、教養を身に付けることや試験に合格することをゴールにするのではなく、どのルートにおいても最終的には『将来の夢』をテーマとしていることにはとても好感が持てました。

 

 

試験に合格することは終わりではなく始まりである。最終盤のMr.キングの台詞もそれを示していました。

大陸はどの個別ルートでも自分の将来に悩みに悩んで異なる結末を辿っています。形は違えど多くのルートで教師を目指しているというのは、戦いの最中でバラエティに富んだ教員たちとの邂逅を繰り返していた彼だからこそだと感じました。

 

 

ちなみにミニファンディスク『学☆王 It's Heartful Days』の感想

ミニファンディスクという名前の通り、1~2時間でさくっと楽しめる内容でした。

Mr.キングとのぶっちゃけトークが行われない理由や、大陸の能力の名称など、上記でも触れた違和感がこちらではいくらか言及されていました。卍ダイナスティ回路卍

とはいえあくまでヒロインとのキャッキャウフフな後日談を描くというのが主題のゲームである以上、疑問点が解消されるというほどではありませんでした。

 

ひなちゃん先輩だけプレイの種類が多かったですね。エロゲで痴漢プレイは初めて見ました。やってること凄すぎる……。

12月25日やヒロインの誕生日にゲームを起動すると特別なイベントが見られるという仕掛けが面白かったです。他のLump of sugarの作品でもあったなぁ。

 

 

印象に残ったBGMは終盤用の曲である『思い出の中にある笑顔』ですね。個別ルートでしか流れない(と思われる)このイベントBGMは、王道熱血ストーリーものが恋愛ものに転換したことを示すかのような切ない曲でした。

ヒロインのテーマの中ではまるるの『Berry Very Cutie Babe』が好きです。ギャグBGMかと思いきやサビがあるの面白いですね。

 

※当記事の画像の著作権は全てLump of Sugar様に帰属します。