駆け抜けたい伝説の途中

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【竜姫ぐーたらいふシリーズ】感想

Whirlpoolが誇る18禁恋愛アドベンチャーシリーズです。

自分は2022年10月28日に発売されたコンプリートパックの方をプレイしました。

 

 

タイトルと製作スタッフからして『猫忍えくすはーと』の実質続編とも言うべき作品だと感じて手を出しました。

実際のところ内容はまさしく猫忍そのものであり、一本数時間程度で終わるボリュームであること、個別ルートの存在しないハーレムものであること、そして起伏を最小限に留めているシナリオであるなどの共通点がありました。

 

そういうわけで個性豊かなヒロインとぐーたらに触れ合っていくことが、特徴であり魅力となっている作品です。

自分としては18禁ゲームに〝実用性〟を見出したことは一度もないのですが、この手の和やかなゲームがやりたくなるタイミングというのは必ず来るものであり、ここからしか得られないものもあるとは確かに感じさせてくれました。

 

猫忍との最大の相違点として感じたことといえば、幼馴染ヒロインである鈴夏の存在でした。一作目は専ら幼馴染もののエロゲと化していましたね。

 

 

……。

 

 

追記より各キャラクターの感想をネタバレを踏まえて書いていきます。

猫忍えくすはーとの比較も若干しているので、あちらの作品を本当に事前情報なしで楽しみたいという方はご注意ください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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本作の主人公にして五股ニートです。

キャラクターとしての個性は強いとはいえ、ドラゴン娘達の個性はもっともっと強いせいで、「主人公が女の子に振り回されていく日常」という基本構造は猫忍から継承されていましたね。鈴夏という例外を除いて。

 

正直タイトルのぐーたらいふという名称からニートの女の子を扶養していく話なのかと思っていましたが、まさかの主人公がニートで驚きましたね。

女の子達を家族として守る覚悟を決めていた猫忍のハルキ殿とは違って、シンプルにまあめちゃくちゃクズでしたね。結局作中で主人公が人間的に成長したことは一度もなく、ニートであることを開き直っていく姿勢が変わることはなかったです。

 

 

他の女とも平気で肉体関係を持っていくことも含めて、正直今まで見てきた全ての主人公の中で最も甲斐性なしだったのは間違いありません。こういうタイプの主人公は初めて見たので面喰いましたね。

個人的価値観としてはハーレムものや浮気ものは「結局エロゲだしな…」とか「それも一種の愛の形とか言えるかもだしな…」とかで納得はしていたのですが、ニートに関しては擁護することが一切できないので最後まで肯定し続けたまま閉幕するこのゲームには当初違和感を覚えました。将来的には生きていけないよおおおの画像になるのが現実なので……。

 

とはいえ、武に関しては48歳になったとして配偶者あり子供あり生活能力ありなんですよね。

タイトルが示す通り周りのドラゴン娘達もぐーたらニートではあり、彼女たちは皆「ドラゴンの王様」という全能に近しい超人です。いざとなれば食事も必要としない人達です。

武と彼女達は鈴夏に物乞いをすることはあったものの、お手伝いや食料調達に精を出してはいたので、生きていける生活能力自体は普通にあるんですよね。「いざとなれば山にログハウスを建てる」なんてことも言っているので、未来に目を向けられない甲斐性なしというわけでは一応なかったと思います。一応。

 

当初はネガティブな印象もありましたが、思えばハーレムものならばある程度はご都合的な土台がないと成り立たないというのも事実でした。猫忍だって親の仕送りでなんとかしていただけでしたからね。

ただまあ……シンプルに鈴夏が不憫だなぁという気持ちにさせてくれる主人公でした。

 

 

 

ハル

猫忍メインヒロインの風魔ゆらと同じく、明るくて独占欲の強いタイプの女の子でした。

とはいえガチのマジでいいところがひとつもなかったゆらとは違い、武のことを独占したい感情を持っているのにも関わらず、イリスに対してきちんと一対一で話し合う場を設けたり、メイに対して一歩引いた姿勢を見せるなど、大人びいているところもあると感じさせてくれました。

 

最終作における"各自自由に"という託宣は本作を総括する言葉であり、のんびりしているように見えてしっかり自分の考えを持っていることも感じさせてくれる女の子でしたね。

一作目の時点では武のぐーたらに染まってしまうことを予期させてきたハルでしたが、むしろ作品毎に人格が成長していくと共にメインヒロインとしての格も感じさせてくれたように思います。猫忍のゆらは「とりあえず集合写真の時に真ん中にいる」ぐらいしかメインヒロイン要素がなかったので雲泥の差でした。

 

というか最後の隕石が降ってくる場面は、てっきりヒロイン全員と竜化した武が世界を救うという熱い展開が描かれるのかと思っていましたが、そこはやはりこのゲームらしい顛末でしたね。一人で壊しちゃうの最強すぎぃ!

 

ヒロインの中では最も好きでしたね。彼女の「ひゅーっ!」からしか得られない成分はあります。

あのすぼらにジャージを羽織っているスタイルが好きなんですよね。あとは髪型がエロかったですね吸いたい

 

 

 

鈴夏

主人公の代わりの常識人枠であり、個人的には猫忍との最大の相違点となる存在だと思っています。

猫忍にせよ竜姫にせよ「亜人の女の子の強すぎる個性に振り回されていく日常」が魅力だと思っているのですが、鈴夏だけは逆に主人公側に振り回されていくという特例のヒロインでしたね。

そういうわけで竜姫には女の子に振り回される日常も女の子を振り回す日常も内包されており、このゲームを一粒で二度美味しくさせてくれていたキャラクターでした。

 

そして、初対面の亜人ヒロイン達とは違い彼女だけは主人公の幼馴染でした。

1とプラスで判明した過去では、いじめられっ子だったところを武に助けてもらったこと、漫画を使って武にアプローチを続けていたことなど、恋の理由と過程まで丁寧に描写されていたので泣けてくる一途さがありました。

一夏の関係であったドラゴン娘達とは何もかもが違ったので、もはやこのゲームに居ることがおかしいような正統派純愛ヒロインでした。

 

ですから、こんないい子がいるんだから武は鈴夏と添い遂げてやれよ!!とプレイ中はやきもきしてしまいましたね。結局武の甲斐性のなさに疑問を抱いたのもこのゲームに鈴夏がいるからではあります。

当人の鈴夏が「しょうがない」「今更嫌いになれない」と言っている辺り作中で五股に対する清算はされているのですが、正真正銘惚れたもん負けでしかない理屈だったので不憫な子には変わりませんでした。

一応武は彼女にだけ贈り物をしている辺り、彼にとっても特別な女性であることは感じさせてくれました。

 

 

 

イリス

正にオタクくんに優しいギャルとも言うべき"陽"のヒロインであり、エロかったですね。酒に酔って下品なキスしてくるとこ好き。

2では海で遊んでいる武達に突っかかってくる上、解決したかと思いきや武に対する独占欲を見せて困らせてくるなど、いわばシナリオの台風の目のような立ち位置でした。我儘かどうかで言えばハルより我儘なヒロインだったと思います。

「これから武のことを見定めていく」という決意を二度に渡ってする場面は好きでしたね。

 

 

さんご

猫忍のたまを想起させる不思議ちゃん枠です。

見た目の通り幼いかと思いきや、意外にも人格はドラゴン娘達の中で最も完成されているように感じました。

まあ、人格者というよりはゲームとアニメさえあればそれでいいというニート因子の強い性格から起因した行動力のなさから、揉め事を起こすなどのマイナス要素がなかったというのもあります。ハルとイリスが喧嘩しているところを遠巻きに眺め、自分は鈴夏と意気投合していたのは面白かったですね。

 

 

メイ

3の看板ヒロインを務めるメイドラゴン。最初は†冥†という属性も相まってクール枠のキャラなのかと思っていましたが、「~なんだけど!」という口癖が示す通りヒロイン随一の幼さを誇るキャラクターでした。

口癖の頻度が高すぎるせいで常に駄々っ子になっているのが可愛らしかったですね。最後は彼女が人柱になる結末も匂わせてきましたが、しっかり解決(???)していたので良かったです。

 

 

剛

まず見た目が面白すぎませんかね。コレも鷹乃ゆき先生が書いたのか……?

公式サイトのキャラクター紹介では「主人公・武の父親だが、親子らしいシーンは未だに全く出てこない。」というその通りすぎることが書かれています。

実際のところ三部作共に謎の中国人と会話している程度であり、本人の目的や素性は最後まで謎に包まれていました。ドラゴンの関係者かと思いきやそんなことも全くないのか……。

 

 

ドラ美

中ボスのドラ美は信徒たちと共にシリーズを通して作品を盛り上げてくれた存在でした。ドラ右門って呼び方に突っ込まれていましたが、ドラ美も結構ギリギリでは……?

中でも信徒たちのくだらなすぎる会話が面白く、猫忍で自分が好きになったあのテキストだーという気持ちにさせてくれました。人身で捕まるのは流石に笑いました。

シナリオにおいて重役でもなんでもないキャラなので、当たり前のように続編ではどんどん影が薄くなっていきましたね。とはいえエロシーンも二作用意されていたので、皆勤賞のキャラとして大事にはされていたように思います。

 

 

秋乃

武は鈴夏を選ぶべきであるという、至極当たり前の主張をし続けたママでした。自分がこのゲームに抱いていた違和感を叩いてくれた人物でした。

3のオマケでは遂に遂に秋乃さんとエッチすることができてしまいます。感動。

 

 

 


 

 

 

ニートの主人公が自立するまでの物語。みんなの力を合わせて戦う最終決戦。そんなものはこのゲームには用意されていません。

相変わらず作品としてはマジで女の子の可愛さを楽しむだけのゲームであり、シナリオは希薄となっていました。

しかしながら、「こういうのでいい」ならぬ「こういうのがいい」。そう思わせてくれることこそがこのシリーズの特色でした。

 

 

竜姫と猫忍との違いは攻略ヒロイン枠が7人から5人に減っていたことでした。

三作目になって一気に3人ものヒロインが追加された猫忍は大所帯となってしまっていたので、竜姫はキャラ数を絞っていたおかげでヒロイン達のキャラはあちらよりは立っていたと思います。

特にハルと鈴夏は皆勤賞ヒロインに相応しい優遇と格を感じさせてくれたので良かったです。シナリオは相変わらず山も谷もないという作りでしたが、ハルや鈴夏との対話はシリアスさを感じさせるシチュエーションも生まれていました。

 

自分としては常識人の主人公が我儘小娘の猫ちゃんたちを扶養していくという、猫忍えくすはーとの世界観の方が好きでした。

しかし、その一方でメインヒロインの二人がちゃんとメインヒロインしてくれているということ、鈴夏のような特異なキャラクターがいることなど、このゲームにしかない良さも確かに感じさせてくれました。

 

 

 

ヒロインの中だとやっぱりハルが可愛かったですね。

「ひゅーっ!」も好きですがアイスを舐めている時の「びちゃびちゃびちゃびちゃ」も良いですよね。

眼鏡+ジャージのニートスタイルは1にしか出ていないのが勿体なかったです。

 

 

※当記事の画像の著作権は全てWhirlpool様に帰属します。