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【紅い瞳に映るセカイ HD Re:GENERATION】感想

紅い瞳に映るセカイ

 

本作はFAVORITEより2015年7月24日に発売されたPC用18禁美少女アドベンチャーゲーム、『紅い瞳に映るセカイ』のHDリマスター版となります。

内容としては『いろとりどりのセカイ』『いろとりどりのヒカリ』に続くファンディスクであり、悠馬と真紅の物語の後日談が描かれます。ボリュームたっぷりだった前作と前々作とは違い、クリアにかかった時間は10時間前後だったと思います。

 

追記よりネタバレを踏まえた感想になります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

有識者の方から「『いろとりどりのヒカリ』は続編、『紅い瞳に映るセカイ』はファンディスク」という情報を聞いていたのですが、プレイしてみるとその意味がわかりました。

本作で語られるのは、悠馬と真紅が最終的に行き着いた、幸福の後日談。物理的にも精神的にも窮地に陥りまくっていた前作と前々作とは違い、本作は山も谷もない話と言っても過言ではないほどでした。

 

とはいえ、前作と前々作であれだけの困難を乗り越えさせ、何があっても自分たちは幸福を信じて前を歩いていけるという結末になったのだから、逆にこれ以上二人の身に試練を振りかけるというのも過酷すぎます。

実際に自分が真紅の記憶喪失周りのエピソードを見ていた時の気持ちがそれでしたね。もう勘弁してやってくれ;;と。

そういう意味でも完全なる夢オチとして逆境を用意してきた今作は、作りがうまいなぁと思いました。このシリーズのタイトル回収は毎度本の名前でしたが、まさか悠馬の小説とは思わなかったです。

結果的には山も谷もない話でしたが、山と谷自体は感じさせてくれました。

 

 

前半の内容としては、やはりほのぼのしている描写が多めでした。

親バカ全開の悠馬やアイドル真紅を見れたりするのは面白かったです。他のヒロインの出番が気持ち少な目だった分、一家に焦点を絞っていた作品だったと感じました。前作は状況が状況だったせいで、青空とはまともな会話がかわされていませんでしたからね。

また、いろとりどりのセカイ屈指の悪人であった苺ちゃんも、まさかのサブヒロインに昇格です。鈴さんがすっかりお母さんとなってしまった今、トラブルメーカーとしてのポジションが定着していたように見受けられました。

 

閉幕では、いつか必ず来ることになる二人の関係の終わりを予感させてくるものでした。

それでも、数々の困難を乗り越えてここまで来た二人ならば、何があっても幸せになれる。そう信じさせてくれる結末でした。

 

 

 


 

 

 

これにていろとりどりのセカイシリーズ三部作を〝〝読了〟〟しました。ワールドエンド、世界の終わり。

おそらくは一作目と二作目がプレイ時間30時間程度、三作目がプレイ時間10時間程度であり、合計約70時間かかりました。凄まじい大作でしたね。

メインヒロインに焦点を絞ったシリーズということで、真紅に惹かれたプレイヤーは作品自体にどっぷりハマること間違いなしだと思います。

 

自分が三部作を通して一番好きなシーンはこちらです。

 

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後悔していくことこそが証明。これもまた悠馬だからこそ辿り着けた、恋のひとつの形なのだと思いました。

 

二番目に好きなのは同作の個別ルート分岐直前の「一度きりしかない明日を選ぶ」場面です。初見のプレイヤー目線でも個別への分岐を予感させてくれると同時に、ずっと一緒だった真紅との別れを予感させてくる切なさがありました。「Brand New World」が初めて流れるのもここですね。

 

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シリーズを通してどの作品も面白かったですが、特に一作目『いろとりどりのセカイ』は自分の中でも特に好きな作品になりました。

 

 

※当記事の画像の著作権は全てFAVORITE様に帰属します。