2012-12-01から1ヶ月間の記事一覧

レイシズムと弱い父

今年の読書の中で、とくに記憶に残っているのは、ジャン・ジュネの戦後の作品の翻訳を続けざまに読んだことだ。 『シャティーラの四時間』、『アルベルト・ジャコメッティのアトリエ』、『恋する虜』、それに『公然たる敵』という諸作品である。

大統領選の結果を知って最初に考えたこと

韓国の大統領選の結果をうけて、特に書いておきたいことがある。

無力化に抗するために

自民党は三百議席程もとる大勝だったのに、幹事長まで務めた加藤紘一氏は落選したそうである。 すでに広く言われているように、今回の選挙では、一般に左翼的とみなされている勢力だけでなく、リベラル保守と呼ばれるような勢力も、ほぼ壊滅したと言っていい…

Web評論誌『コーラ』18号

『コーラ』の新しい号が発行されましたので、紹介します。 僕が参加している連載企画「現代思想を再考する」も、すでに五回目。 執筆者の一人でありながら、全体像がいまどうなってて、今後どうなっていくものか、まったく見当もつきません。 広坂さんの示唆…

下地さん(モジモジさん)の声明と署名のお願い

ご存知の方が多いと思いますが、はてなでは「モジモジ」さんとして知られ、3・11以後は大阪で反原発・被曝反対の運動を熱心に続けてこられた下地真樹さんが、9日日曜日に不当逮捕され、拘留されています。 10月以降多くの逮捕者を出している、大阪での…

危機を待ち望む者

大新聞の力など、私は信じない。一つの新聞は、それを読む人々と、それを愛好する人々とを表現するものである。(アラン 『人間論』 原亨吉訳 )