蟻は今日も迷路を作って

くだくだ考えては出口のない迷路に陥っている

北海道三大ラーメンを現地で制覇した

北海道に旅行していろいろ動き回ったのだが、その過程で図らずも北海道三大ラーメンを制覇できた。

北海道三大ラーメンとは、函館ラーメン、札幌ラーメン、旭川ラーメンの3種類を指し、地元の毛色に合わせたそれぞれに異なるキャラクター性を有するラーメンである。

さて、ラーメンの感想を書くか、と言うと私がなにかラーメンフリークのようなひとなのかと思われるだろうが、全然そんなことはなくて、普通に一般人レベルのラーメン好きで、感想もほとんどが「美味しかった!」以外には特にないので、何も期待しないでほしい。どのくらい混んでたかとか書く。

 

◯函館ラーメン /函館麺厨房 あじさい

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北海道に来て一番最初に食べた。

五稜郭タワーの目と鼻の先にある、函館観光地で最も優れた立地にある店と言ってもいいだろう。

空港からタクシーで店へ向かうと、交差点の先から行列が見えた。

「あんたら、先に五稜郭見て、それから並んだ方がいいんじゃないですかねぇ?あれだと1時間は待ちますな」

運転手さんにそう言われて、たしかに、と思った私たちは、運転手さんの助言を無視して行列に並んだ。なんなんだ。

五稜郭タワーも混んでたし、タワーに登って降りてきてもラーメンの列は途切れてないだろうと思われ、それなら潔くラーメンをまずは食べることにしたのだ。

私がラーメンの列に並ぶあいだに、妻には五稜郭タワーのチケットを買ってきてもらった。そのようにして時間を有効活用すればいい。

私たちが行ったのは日曜日のお昼で、連休の中日。おそらく最も混んでいる時間帯。角地の店を半周ぐるりと囲むくらいの列で、だいたい30分程度並んだ。

でも並ぶ価値はあった。

魚介の出汁が効いた塩ラーメン。スープが美味いのはもちろんだが、麺との兼ね合いが素晴らしい一杯だ。塩なのだけど、旨味が強くてそこまでの あっさりとした印象はなく、むしろがっつり食べられるラーメンだった。よかった。

店内も広く、まさに観光客のためのラーメン屋さんといった感じ。入りやすい。

ちなみに、ラーメン食べたあと五稜郭タワー上ってひとしきり見学して戻ってきてもまだ同じくらい並んでいたから、最初からラーメン屋に並んだ方がいいだろう。

 

◯札幌ラーメン /麺屋 彩未

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札幌の美園というところにあるラーメン屋さん。

住宅街の中に店を構えている。

駐車場が3つ用意されているので車を停める心配には及ばないが、それだけ混むということでもある。

私たちが行ったのは平日の昼だったが、やはり店を取り囲むかたちで列をなし、ここでは50分くらい並んだ。並んでいると厨房から中華鍋を叩く音が聞こえたり、ヤサイを炒めるいい香りがする。かなりの空腹状態で並ぶとツラいかもしれない。

お客さんも観光客ばかりではなく家族連れや1人の方など地元の方も多く、日常に根差して愛されている店だとわかる。

私は辛味噌ラーメンを食べた。

味は濃いのだけど、とにかくバランスに優れた一杯という印象。味噌特有の、だんだん飽きてくるような もったりとしたところもなく、わりにあっさり食べられる。薬味の生姜が効いているのかもしれない。

米とめっちゃ合う。よかった。

 

◯旭川ラーメン /梅光軒

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最後は旭川ラーメン。

実はこれ、お店まで出向いたわけではなくて、旭川空港のフードコートに入ってたラーメン屋さんなのだ。とにかく時間がなかった。

でも美味しかった。

並んだ時間は0分。保安検査場へ行く時間が迫っており、かなり急いでいたので助かった。

「ラーメンを食べた後、ソフトクリームを食べる時間はあるだろうか?」

私は最後にどうしてもソフトクリームを食べたかったのだが、そう訊ねると妻は「ないよ」とあっさり答えた。ラーメンだけでもそうとうギリギリだった。

10分、いや7分でラーメンを食べればあるいは。

綿密な計算をしながら待つこと数分、ブザーが鳴ったので急いでラーメンを取りに向かう。ああ、席もっと近いところにとればよかった。なんであんな角に取ったんだ。

さてラーメンはというと、魚介と豚骨のスープが美味しい一杯だった。

ラーメンのスープって飲んで飲んで、水を挟んで、もういいかって思ったところで飲むのをやめても、しばらくするとまた飲みたくなるやつがあるけど、このラーメンはそれで、自制しないと飲み続けちゃう。

飲み続けちゃったので、ソフトクリームは食べられなかった。

「保安検査場を通過するときって、ソフトクリーム持ってても平気かな?」

それを試す勇気はない。

 

北海道三大ラーメンはどれもキャラクターが違って楽しめる。お土産屋さんに食べ比べのインスタント麺もあったのでよかったら取り寄せるなり、現地に行くなり、想像するなりしてみてください。