『宝石の国』の市川春子さんの短編集2冊は、発売当時に読んで衝撃を受けた
柔らかいタッチと巧みな時間操作のコマ割り、軽い言葉のやり取りから漂うユーモア感、そして一貫して描かれる「人間は空っぽである」という暗喩
人と人でないものの交流を描きながら、人の形をした物たちは物理的に「空っぽ」なのだ
切れたり割れたりしても死なない、だって空っぽなんだから
そこにあったのはたぶん、人間存在の儚さと虚しさ、空っぽだけど美しく、美しいから空っぽ
『宝石の国』も最初はどうかと思ったけど、人間の虚しさを描き続ける執念みたいなものが滲み出ていた
この一貫性は怖い(褒め言葉)
Permalink | 記事への反応(0) | 16:43
ツイートシェア