ピヴォタルＣＥＯのポール・マリッツが降板、後任はロブ・ミー

ポール・マリッツはマイクロソフト幹部を務めたのち、２０１２年からピヴォタルのＣＥＯを務めてきた。ストレージおよびＩＴの巨人であるＥＭＣの一部門としてソフトウェアおよびデータ解析を手がける同社の役職から、彼はこのたび降板することとなった。同社が明かした。
マリッツはピヴォタルの取締役会にとどまり、同社の代表取締役会長を務める。
ピヴォタルはＥＭＣの企業連合体のなかではどちらかといえば新顔であり、この１０年近くにわたる企業買収の連続を進めてきたＥＭＣは、ソフトウェア会社のヴイエムウェアも傘下に収めている。新たにＣＥＯとなるロブ・ミーは１９８９年にピヴォタル研究所を開設し、同社のソフトウェア・コンサルティング部門を担ってきた。ＥＭＣは２０１２年に同社を買収し、幾つかの小企業を合併させてピヴォタルを組成した。
ＥＭＣのＣＥＯであるジョー・トゥッチはかねてより、ピヴォタルをヴイエムウェアと同様に上場企業として分離させることを望んでいると公言してきた。ＥＭＣは２００３年にヴイエムウェアを６億２５百万ドルで買収し、株式の１５パーセント程度を分離してニューヨーク証券取引所へ上場させた。現在、ヴイエムウェアの時価総額は３７０億ドルを超えており、親会社の時価総額の８０パーセント近くを生み出している。（マリッツは現在もヴイエムウェアの取締役会に名を連ねている）
今回降板することによって、マリッツはトゥッチの後継者レースから外れたことが公然となった。ウォール・ストリート・ジャーナルの取材に対し、彼はこのように述べている。「わたしの経営者としてのキャリアはこれでおしまいです」
もっとも、マリッツはすでにこのレースではダークホースと目されていた。本命とみられているのはヴイエムウェアＣＥＯのパット・ゲルシンガーと、ＥＭＣストレージ事業ＣＥＯのデーヴィッド・グルデンの２人であり、このストレージ事業は「情報インフラストラクチャ」と社内では呼ばれている。
マリッツは今年、カリフォルニア州ランチョ・パロスで開催されたコード・コンファレンスの壇上にのぼった。そのなかで彼は「あなたの靴下からジェット・エンジンまで、どんなものでもその生産過程においてインターネットでやり取りされるという未来です」とマリッツは語った。「企業はそれぞれ、その生産過程に携わる人々を効率よく動かし、結果の改善に役立てるという需要があります」続きを読む
(From the Re/code blog post. Thanks to Arik Hesseldahl.)