難工事
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/02 12:33 UTC 版)
結局、この工事は当初の10年という予定期間を大幅に超え、関連工事が完全に完了するまで17年間という歳月を要し、3,200万円あまりの工事費を費やした。これは最初に計上された総予算1,200万円の実に2.5倍に及んだ。さらに総数300万人以上を工事に動員し、出水や土砂崩れなど多くの災害により、30名近くの犠牲者も出した。 工事の大半が手作業であり、蒸気掘削機やトロッコ、浚渫船も実用化されていたものの、油圧ショベルやブルドーザーやダンプカーの様な重機は無かった。また工事中も幾度も台風に襲われ、中でも1917年(大正6年)9月30日の台風では、記録的な高潮に見舞われ、工事用機械や船舶を流出する他、関東大震災では各地の工事中の堤防への亀裂、完成したばかりの橋梁の崩落など枚挙に暇がない。さらに第一次世界大戦に伴う不況・インフレーションも、難工事に拍車をかけた。
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