開放F値
開放F値
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/22 20:02 UTC 版)
レンズの絞りを開放(全開)した時のF値を開放F値という。開放F値の小さなレンズを「明るいレンズ」という。また高速シャッタースピードで撮影できることから「ハイスピードレンズ」「高速レンズ」などの呼び方もある。 一般向けに市販されている製品としては、数字上F値はコシナの「フォクトレンダースーパーノクトンF0.8」(マイクロフォーサーズ、29mm、フルサイズ換算58mm)、実効F値であればニコンの「ニッコールZ58mmF0.95Sノクト」(ニコンZマウント)が最も明るいレンズである。またかつてはキヤノンから「キヤノン50mmF0.95」が市販されていた。 特注品としては、アポロ計画用に設計されたものをスタンリー・キューブリックが手に入れ、映画『バリー・リンドン』に使用したカール・ツァイスの「プラナー50mmF0.7」や、旧日本軍用に東京光学(現トプコン)が設計した「トーコー50mmF0.7」を基に戦後再設計し、毎日新聞社の南極探検隊が使用した「シムラー50mmF0.7」などがある。 現実的にはシャッタースピードの限界や被写界深度の問題があるため、最高でもF1.2からF1.4程度が実用域、F2.8程度あれば充分に明るいレベルといえる。
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