進化の過程でとは? わかりやすく解説

進化の過程で

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/29 14:20 UTC 版)

対鰭」の記事における「進化の過程で」の解説

脊索動物進化の過程から見ると、対鰭は不対鰭よりも後に生じたのである現生動物見ても、円口類であるヤツメウナギなどには背鰭尾鰭類するものはあるが、対鰭はもっていないナメクジウオもそうである。化石からも、古生代魚類では無顎類多く対鰭持っていない。このほか、ピカイアなども背びれ尾びれのような部分あったようなので、脊索持ち、体を左右にくねらせて泳ぐための適応として、垂直方向の突出発達したものと考えられる対鰭持たないものにも、胸の辺り左右に張り出したひれのような形の突起持ったものもある。 最初に対鰭持っていたのは、ヤモイティウスなどを含む欠甲類である。彼らの腹面には体に沿って細長いひれが一対あったと考えられる無顎類にも、胸びれ一対持つものがいくつか知られるが、それらの系統関係はあまりはっきりしていない。 次いで、顎を持つ魚類棘魚類きょくぎょるい)は、より魚類的な姿で、名前の由来すべてのひれの先頭にはっきりとした棘があることだが、この仲間には、腹面左右に数対のひれを持っていた。先頭の対がやや大きく後方のものが次第小さくなっていた。これらのひれは、基部幅広くなって体に続いており、動かしてかいていたものではなさそうである。 それ以後魚類は、たいてい二対の対鰭持っており、一対はえらの後ろにあって胸びれ後方一対腹びれとなっている。 軟骨魚類サメ類では、胸びれはえらのすぐ後ろ腹びれ肛門の直前にあり、いずれも腹面下側から左右に水平に突き出し、あまり動かすことはない。これに対し同じく軟骨魚類エイでは、胸びれ大きく発達し、これを波打つように動かすことで遊泳する硬骨魚類いわゆる古代魚と言われる魚類では、胸びれはえら後ろ腹面にあって、あおるように動かすことができる。腹びれ胸びれに近い形で、肛門の前にある。特に、肺魚類ポリプテルス類では、これらを動かして水底を這うように泳ぐ。このような使い方をするものから、両生類四肢進化してきたものと考えられるそれ以外一般魚類である真骨魚類では、胸びれは体の側面移動し、えら後ろで上に折り畳んで上面を体に沿って伏せられるようになっているまた、腹びれ前方移動する傾向があり、場合によっては胸びれの間や、更にその前に位置する場合もある。いずれにせよ腹びれ小さくなるものが多くウナギ類のようになくなってしまったものもある。

※この「進化の過程で」の解説は、「対鰭」の解説の一部です。
「進化の過程で」を含む「対鰭」の記事については、「対鰭」の概要を参照ください。

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