艦砲用榴弾
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/26 06:17 UTC 版)
艦砲用の徹甲榴弾では以下の構成要素を持つものがある。 風帽 風帽(ふうぼう)は、概ね円錐形をした金属製の風防であり、弾殻の先が丸い大きな砲弾の先端部に付けることで風の抵抗を減らすものである。 炸薬の爆発に伴う破片効果で加害する榴弾においては、弾殻の先端までを鋭利に尖らせるのは侵徹力を高める役には立ってもそれより重量がかさむ無駄の方が大きい。しかし、空中飛翔時に受ける空気抵抗は砲弾の外形が流線型であるほど少ないため、射程の最大化のため、弾殻本体の先端は丸いままで軽い金属板で作った風防を先端部に取り付けることで、あまり重量を増やさずに射程を延ばすことができる。 被帽 被帽(ひぼう)は、焼入れしない比較的柔らかな鉄で作られ、弾殻の先端部を覆う部品であり、命中時に弾殻と装甲板の中間に位置することで硬い装甲板の表面で硬い弾殻先端が破砕されないように保護しながら自らは潰れ広がりながら弾殻の持つ運動エネルギーを装甲板に伝える働きをする。逆に硬い装甲板を破砕するために被帽に加えて被帽の前に硬い鋼製の被帽頭を持つものもある。
※この「艦砲用榴弾」の解説は、「榴弾」の解説の一部です。
「艦砲用榴弾」を含む「榴弾」の記事については、「榴弾」の概要を参照ください。
- 艦砲用榴弾のページへのリンク