自転周期とは? わかりやすく解説

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じてん‐しゅうき〔‐シウキ〕【自転周期】

読み方:じてんしゅうき

天体1回自転要する時間


自転周期

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/11/07 12:32 UTC 版)

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自転周期(じてんしゅうき、Rotation period)とは、自転する天体(主として惑星)が自転軸の周りを一周するのに要する時間である。 背景の恒星に対して一周する時間は恒星時と呼ばれ、太陽に対して一周する時間は太陽時と呼ばれる。

周期の測定

岩石惑星小惑星のような固体でできた天体は、自転周期として定まった値を持つ。一方、恒星ガス惑星のような気体、液体でできた天体は、差動回転という現象によって、緯度によって異なった自転周期を持つが、一般的には磁場の自転周期で定義される。球面対称でない天体の場合は、重力潮汐力の影響を考えなくても一般に定まらない。自転軸の回りの慣性モーメントが変化するため、自転周期が変動する。土星の衛星ヒペリオンはこのような現象を示し、その自転周期はカオス理論を使って表される。

地球

太陽に対する地球の自転周期、すなわちLOD(Length of Day:一日の長さ)は、86 400秒である。LODは、潮汐力による減速によって、19世紀と比べて顕著に長く(10-8程度であるが)なっており、2012年近辺では、86 400秒よりも1〜2ミリ秒程度長くなっている。これが閏秒を挿入している理由である。詳細は閏秒地球の自転を参照のこと。

1750年から1892年の平均太陽秒(ほぼ1820年時点での秒の長さ)が1895年にサイモン・ニューカムによってTables of the Sunとしてまとめられた。この表は1900年から1983年まで天体暦を計算するのに用いられ、暦表時として知られた。国際単位系の秒はこの暦表時を基にしている[1] ため、SI秒が定義された1967年の時点で既に86 400秒とLODとの顕著な差が発生することとなった。

国際地球回転・基準系事業(IERS)によって定められている、恒星に対する地球の自転周期は、86164.098 903 691秒(23時間56分4.098 903 691秒)である[2][3]。平均春分点の移動、即ち歳差運動に対する自転周期は恒星時と呼ばれ、86164.090 530 832 88秒(23時間56分4.090 530 832 88秒)である[2]。後者は前者よりも8.4ミリ秒程度短い[4]

主な天体の自転周期

いずれも恒星に対する自転周期、すなわち恒星時である。

天体 自転周期
太陽 25.379995 日 (赤道)[5]
35 日 (極)
25日 9時間 7分 11.6秒
35日
水星 58.6462 日[6] 58日 15時間 30分 30秒
金星 –243.0187 日[6][7] –243日 0時間 26分
地球 0.99726968 日[6][8] 0日 23時間 56分 4.100秒
27.321661 日[9] 27日 7時間 43分 11.5秒
 
火星 1.02595675 日[6] 1日 0時間 37分 22.663秒
ケレス 0.37809 日[10] 0日 9時間 4分 27.0秒
木星 0.4135344 日 (内部)[11]
0.41007 日 (赤道)
0.41369942 日 (極)
0日 9時間 55分 29.37秒[6]
0日 9時間 50分 30秒[6]
0日 9時間 55分 43.63秒[6]
土星 0.44403 日 (内部)[11]
0.426 日 (赤道)
0.443 日 (極)
0日 10時間 39分 24秒[6]
0日 10時間 14分[6]
0日 10時間 38分[6]
天王星 –0.71833 日[6][7][11] –0日 17時間 14分 24秒
海王星 0.67125 日[6][11] 0日 16時間 6分 36秒
冥王星 –6.38718 日[6][7] –6日 9時間 17分 32秒
 
ハウメア 0.163145 日[12] 0日 3時間 54分 56秒

関連項目

脚注

  1. ^ Leap seconds by USNO
  2. ^ a b IERS EOP Useful constants
  3. ^ Aoki, the ultimate source of these figures, uses the term "seconds of UT1" instead of "seconds of mean solar time". Aoki, et al., "The new definition of Universal Time", Astronomy and Astrophysics 105 (1982) 359–361.
  4. ^ Explanatory Supplement to the Astronomical Almanac, ed. P. Kenneth Seidelmann, Mill Valley, Cal., University Science Books, 1992, p.48, ISBN 0-935702-68-7.
  5. ^ Rotation and pole position for the Sun and planets Rotation period in days is 360° divided by the coefficient of d.
  6. ^ a b c d e f g h i j k l m Clabon Walter Allen and Arthur N. Cox (2000). Allen's Astrophysical Quantities. Springer. pp. 296. ISBN 0387987460. 
  7. ^ a b c This rotation is negative because the pole which points north of the ecliptic rotates in the opposite direction to most other planets.
  8. ^ Reference adds about 1 ms to Earth's stellar day given in mean solar time to account for the length of Earth's mean solar day in excess of 86400 SI seconds.
  9. ^ Clabon Walter Allen and Arthur N. Cox (2000). Allen's Astrophysical Quantities. Springer. pp. 308. ISBN 0387987460. 
  10. ^ Chamberlain, Matthew A.; Sykes, Mark V.; Esquerdo, Gilbert A. (2007). “Ceres lightcurve analysis – Period determination”. Icarus 188: 451–456. doi:10.1016/j.icarus.2006.11.025. http://adsabs.harvard.edu/abs/2007Icar..188..451C. 
  11. ^ a b c d Rotation period of the deep interior is that of the planet's magnetic field.
  12. ^ Pedro Lacerda, David Jewitt and Nuno Peixinho (2008-04-02). “High-Precision Photometry of Extreme KBO 2003 EL61”. The Astronomical Journal 135: 1749–1756. doi:10.1088/0004-6256/135/5/1749. http://www.iop.org/EJ/abstract/1538-3881/135/5/1749 2008年9月22日閲覧。. 

自転周期

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/09/01 19:48 UTC 版)

シベリウス (小惑星)」の記事における「自転周期」の解説

2007年10月チェコオンドジェヨフ天文台でペトル・プラヴェツ(英語版)がシベリウス自転によるライトカーブ得たライトカーブ分析により、0.11等級U=3-)の明るさ変化伴い自転周期は6.051時間であると算出された。

※この「自転周期」の解説は、「シベリウス (小惑星)」の解説の一部です。
「自転周期」を含む「シベリウス (小惑星)」の記事については、「シベリウス (小惑星)」の概要を参照ください。

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