第11番
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/08 09:26 UTC 版)
「合唱のためのコンポジション」の記事における「第11番」の解説
東京混声合唱団の1984年委嘱作品。混声合唱に引鏧(いんきん)とすず(ハンドベル)、および楽琵琶が組み込まれる。初演指揮は岩城宏之。東儀博昭が楽琵琶を担当した。カワイ出版より出版されている。農村における子殺し(間引き)がテーマで、「アエーヤー(口よせ)」「名まえもつかずつゆのいのち」「まんじ(卍)」「はなつみ」の全4楽章。テキストは作曲家による。間引きされることなくこの世を生きている者からの(あの世の者への)呼びかけと、間引かれた子供からの(この世の者への)呼び声を対照させる構成となっている。作曲者は楽譜まえがきにおいて、後者を「持たなかった人生のかわりに、永遠の透明な『いのち』を生きつづけ」ていると考えている。 第1楽章「アエーヤー(口よせ)」は、ppppの引鏧から始まる。SATBそれぞれ最大3パートに分かれ、さらにアルトソロ、テノールソロ、バスソロが加わる。彼らは死んだ子供を呼び寄せようとしている。途中、男声による無声の摩擦音や破擦音が参加する。なお、この楽章を書くにあたって、恐山のイタコの口寄せを参照したという。
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