第1波 (1918年3月–)
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「スペインかぜ」の記事における「第1波 (1918年3月–)」の解説
1918年3月4日、アメリカ合衆国カンザス州のアメリカ陸軍ファンストン基地で、アルバート・ギッチェル (Albert Gitchell) という名の兵士が発熱、頭痛、喉の痛みを報告し、これが記録された最初のスペインかぜの症例とされている(それ以前にも記録にない感染例があった可能性が高い)。同日にはギッチェルの同僚である他の100人以上の兵士も同様の病状を訴え、ファンストン基地ではその後数日以内に計522人の罹患が報告されることとなった。 当時アメリカは第一次世界大戦に参戦中であり、ヨーロッパへ派兵されるアメリカ外征軍の大規模訓練場として使用されていたカンザス州のファンストン陸軍基地で始まったインフルエンザの流行は、他のアメリカ軍基地やヨーロッパへと急速に拡大した。1918年4月を迎えた時点で、アメリカ中西部および東海岸、フランスの複数の港でエピデミックが発生しており、4月中旬までに流行は西部戦線に達した。その後流行はフランス全土、イギリス、イタリア、スペインへと広がり、5月中にロシア領オデッサ、ドイツ領ヴロツワフにまで到達した。5月には北アフリカ、インド、日本にも感染が拡大し、6月には中国でアウトブレイクが報告されたが、7月にオーストラリアに達した後、パンデミックの第1波は後退を始めた。 1918年の第一四半期に始まったスペインかぜの第1波は、比較的穏やかな波であった。死亡率は平時と比べて際立って高いものとはならず、アメリカで1918年1月から6月までに報告されたインフルエンザによる死者は最大7万5,000人にとどまり(1915年の同時期でも最大6万3,000人)、スペイン・マドリードにおける1918年5月–6月の死者数も1000人未満だった。一方で、第1波はフランス軍、イギリス軍、およびドイツ軍の兵力の多くを罹患させたため、第一次世界大戦の軍事作戦には大きな混乱がもたらされた。 第一次世界大戦中の士気維持のため、アメリカやヨーロッパの各国でインフルエンザの流行について報道統制が行われた一方で、中立国であったスペインでは被害の状況が自由に報道された。首都マドリードでは1918年5月頃から第1波についての新聞報道が始まり、その後国王アルフォンソ13世が罹患すると報道はさらに大々的になった。第1波時にスペイン発の報道が注目された結果、発生源はスペインであると広く信じられ、このパンデミックは世界的に「スペインかぜ (Spanish flu)」と呼ばれることとなった。
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第1波
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「日本における2009年新型インフルエンザ」の記事における「第1波」の解説
^ 症例定義厚生労働省 2009年5月22日 ^ 症例定義改訂版 1ページ目、2ページ目、5ページ目 28(4)厚生労働省 2009年5月22日 ^ 症例定義詳細 ^ 症状がない場合厚生労働省 2009年5月22日 ^ 厚生労働省 (2009-10-02), 指針, 厚生労働省ホームページ > 健康 > 感染症情報 > 新型インフルエンザ, http://www.mhlw.go.jp/kinkyu/kenkou/influenza/dl/infu091002-09. 2009年10月2日閲覧。
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「日本における2009年新型インフルエンザ」の記事における「第1波」の解説
2009年4月27日-6月18日:発熱相談センターへ相談の後、発熱外来を受診・検査 感染可能性発熱、せき、鼻水、のどの痛み等の症状がある(症状がおさまった場合も含む)症状がない感染が報告されている地域への渡航歴・滞在歴(国内外) 日本における流行前線情報DB学校サーベイランス(兵庫県)薬局サーベイランス神戸モデル 発熱相談センターへ電話の後、症状等から新型インフルエンザに感染していると医師が疑う場合、発熱センターの指定日時に、指定された交通機関で、指定された入り口から、指定医療機関を受診し、PCR(遺伝子検査)等を行う。病院には高齢者・人工透析・心臓疾患・糖尿病・呼吸器疾患・妊婦・乳幼児など重症化/死亡する可能性のある人々が多数集まっているので、感染拡大・・感染者の重症化・死亡を防ぐため、発熱センターへ事前に連絡しないまま通院してはいけない。 発症前に診断することは困難 感染者または疑似症患者との接触歴(2メートル以内に接近) 周囲にインフルエンザ症状を呈する者が3名以上(職場、学校、家族など) 周囲に他の疾患が流行していない 6月19日以降は、通院前に電話で受診時間などを確認することを前提に、全診療機関で受診。
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