真実味
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/21 05:54 UTC 版)
都市伝説は、本当にあった出来事として語られるが、語り手は実際にその真偽を確認しているわけではなく、自分が「本当の出来事」として聞かされたので、それを信じて次の人に伝えているだけである。実際に起きていない話が、真実のように語られ時には「体験者を知っている」と言い切らせてしまう説得力を持っている。都市伝説には、真実の断片が盛り込まれており、「断片」には実際に起きた事件だったり、実存する人物だったりと様々である。都市伝説の特徴の一つに「嘘でつなぎ合わせられた真実」という側面であり、要所要所に真実を嵌め込む事によって、話全体が真実として伝えられる。 都市伝説は真実味と不安とを加えるため、伝説中の登場人物や地名には話し手や聞き手に取って身近なものが選ばれる。そして伝説は、実際に、「friend of a friend」(FOAF、いわゆる「友達の友達」)などの身近な人に起こった真実として語られたり、「これは新聞に載っていた話」として紹介されたりする。 多くの都市伝説においては、話の面白さ・不気味さが主であり、伝説中の人物・企業・地名は、話し手や聞き手に身近なものへところころと変化する。 例えば 「ファストフード店のハンバーガーにはミミズ肉(あるいは巨大な鼠)が使われている」「ファストフード店のフライドチキンには3本足の鶏の肉が使われている」などという都市伝説では、あるときは「ファストフード店」として 「マクドナルド」 が選ばれるが、別のときは 「ロッテリア」や「ウェンディーズ」などの、他のファストフード店が選ばれる。ときにはより具体的に、「駅前のマクドナルド」、「交番そばのロッテリア」などのように個々のファストフード店が標的に選ばれるときすらある。上記の理由から、知名度が高い人・企業についての都市伝説が多く存在していても、当該人物・企業が起源であるとは断定できない。 また、都市伝説のカテゴリーには陰謀論や疑似科学、あるいはゴシップ、デマゴギー等も含まれることがある。陰謀論の定義と都市伝説のそれは似た部分とそうでない部分がある。反証されたのに世間に流布し続けている陰謀論も都市伝説である。事実だった陰謀論は都市伝説ではない。 都市伝説は、常識的な感覚では突飛なものが多いので、合理的な説明が試みられて真実味が加えられる事がある。たとえば、「都市の下水道に巨大なワニが生息している」という都市伝説では、ワニの存在は、飼いきれずにトイレで流されたペットのワニが生き延びて増殖したものと説明されている。
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