班女とは? わかりやすく解説

はん‐じょ〔‐ヂヨ〕【班女】

読み方:はんじょ

[一]班婕妤(はんしょうよ)のこと。

[二]謡曲四番目物世阿弥作。恋する吉田少将残して行った扇を持った遊女花子(はなご)が、物狂いとなって都へ上り少将再会する

[三]三島由紀夫の戯曲[二]モチーフとする1幕の近代劇昭和30年(1955)「新潮」誌に発表初演ドナルド=キーン翻訳した英語版で、昭和32年(1957)、著者自身演出により東京中央公論社ギャラリー上演された。「近代能楽集」の作品一つ


班女

読み方:ハンジョ(hanjo)

初演 寛文2.8(江戸いにしへ座)


班女

読み方:ハンジョ(hanjo)

分野 謡曲

年代 室町中期

作者 世阿弥


班女

読み方:ハンジョ(hanjo)

作者 三島由紀夫

初出 昭和31年

ジャンル 戯曲


班女

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/12/05 02:35 UTC 版)

班女』(はんじょ)は、世阿弥作と考えられるの一つである。紅入り(若い娘)の狂女物だが、クルイ(激し乱れた心を表現する舞のパターン)の部分がなく、ひたすらに恋人を偲ぶ姿が舞と謡で表現される。




「班女」の続きの解説一覧

班女

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/07 04:58 UTC 版)

近代能楽集」の記事における「班女」の解説

「班女」(はんじょ)は1955年昭和30年)、雑誌新潮1月号に掲載された。原典『班女』のシテの〈豊かな表現〉について三島は、〈孤独なままで、その感情振幅だけで、劇を作り上げて〉いて、〈心理解剖もせず、分析もせずに、捨てられた女の嗟嘆が、そのまま劇的クライマックスまで、持つて行かれてしまふのである〉と賛嘆している。 そして同じよう性質を持つヒロイン描かれ『欲望という名の電車』の〈アメリカの色きちがひ〉と比し、〈日本中世の色きちがひ〉は〈品格〉があるとして、近代劇狂女他の登場人物と〈おなじ次元の上対立余儀なくされる〉が、『班女』の狂女は、〈他の登場人物の住んでゐる世間から、狂気によつて高く飛翔した。あるひは深く沈潜した、一種の神なのであつた〉と解説している。 また、自作の『班女』にも愛着があるとし、そのシテには、リルケの『マルテの手記』で描かれているポルトガル尼僧などの「愛す女性」の面影リルケ描いたサフォー女性イメージ重ねたとしている。 あまりに強度の愛が、実在恋人超えてしまふといふことはありうる。それは花子狂気だからではない。実子の云ふやうに、彼女の狂気今や精錬されて、狂気の 宝石にまで結晶して正気の人たちの知らぬ人間存在核心に腰を据ゑてしまつたからである。そこでは、吉雄も一個髑髏にしか見えないのである。 — 三島由紀夫「班女について」 さらに、〈小さくても完全なものには、巨大なものには、求められない逸楽があり、必ずしも偉大でなくても、小さく澄んだ崇高さがありうる〉と前置きした上で、〈原曲意図も、拙作意図も、捨てられ狂女の心にひそむこの小さな崇高さと、小さな秘密の逸楽表現にある〉としている。

※この「班女」の解説は、「近代能楽集」の解説の一部です。
「班女」を含む「近代能楽集」の記事については、「近代能楽集」の概要を参照ください。

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