潮境とは? わかりやすく解説

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しお‐ざかい〔しほざかひ〕【潮境】

読み方:しおざかい

異なった二つ潮流境目海峡寒流と暖流との交流点で見られる多くよい漁場になる。→潮目(しおめ)

物事境目

「今が浮沈の—」〈二葉亭・浮雲


潮境

作者湯浅弘子

収載図書日本海文学大賞大賞作品集 2
出版社日本海文学大賞運営委員会
刊行年月2007.11


潮境

作者小川国夫

収載図書止島
出版社講談社
刊行年月2008.5


潮境

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/10/25 12:04 UTC 版)

潮境(しおざかい、boundary of water-masses[1]、oceanic front[2])とは、異なる水塊の境界のこと。これは一般に、優勢な海流帯や、海流の収束帯に一致する。海水温塩分など海水の物理的、化学的性質がほぼ一様なもののかたまりを水塊というが、その境目である潮境を横断して観測すると、水温、塩分、栄養塩溶存酸素量などが急変し、水色、透明度も著しく変わるので肉眼でわかることが多い。潮境海域における海況は時間的にも場所的にも変動が激しく、寒暖両水塊がモザイク状に入り乱れたり、局部的な収束、沈降域や発散、湧昇域が複雑に配列されていたりする。

流れに乗って寒暖両系の魚群が密集しやすく,また湧昇流が栄養分を運び上げてプランクトンを繁殖させるため、有利な漁場となることが多い。親潮黒潮の接触する三陸沖や、ラブラドル海流メキシコ湾流の接するニューファウンドランド沖などがその好例である。

潮目

潮目(しおめ、current-rip[1][2])とは、局所的な表面の流れの収束線をいう。多くは潮境が海面に現れたもの。強い収束によって、泡や、海藻、木片などが集積していたり、鏡のような海面にさざ波が立っていたりするので、肉眼でも識別できることが多い。顕著な潮目は著しい不連続性を示し、わずかな距離で水温が数度も変化することがある。

類義語と語義の変遷

潮境は現在では異なる水塊の境界という意味で広く使われている。しかし、時代によってはその語義が現代と異なっていたり、その類義語である「潮合(線)」や「潮目」が代わりに使われていたりするので、過去の文献を読む際は注意が必要である。このことは「潮境とその類義語の語義変遷の歴史[3]」に詳しく書かれている。これによれば、「潮境」の初記載者は宇田道隆(1931)で、そのときの意味は現在の潮目に近い意味であった。

脚注

  1. ^ a b 文部省 編『学術用語集 海洋学編』日本学術振興会、1981年。ISBN 4-8181-8154-4 
  2. ^ a b 文部省編 編『学術用語集 地理学編』日本学術振興会、1981年。ISBN 4-8181-8155-2 
  3. ^ 川合英夫「潮境とその類義語の語義変遷の歴史」『海の研究』第10巻第4号、日本海洋学会、2000年、351-359頁、ISSN 0916-8362NAID 110003351862国立国会図書館書誌ID:5827282 

関連項目

外部リンク

  • 潮境”. 学習百科事典(学研キッズネット). 2021年4月20日閲覧。

「潮境」の例文・使い方・用例・文例

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