残留重力
読み方: ざんりゅうじゅうりょく
【英】: residual gravity anomaly
【英】: residual gravity anomaly
重力異常から広範囲の異常――地方的異常(regional anomaly)――の影響を取り除いた結果として残る重力異常のことで、局地的異常(local anomaly)ともいう。堆積盆地{たいせきぼんち}においては、基盤岩の密度の方がその上の堆積岩よりも大きい。したがって堆積層が一様であるにしても、盆地内で重力を測定すると、基盤の浅い周辺部の方が同一深度の中央部よりも大きい重力値を示す。堆積層に背斜、向斜あるいは断層などの構造が生じていると、これに応じた局地的な重力異常が観測されるが、地表で重力測定を行うと、先に述べた地方的異常との合力を観測することになる。このため、緯度補正、高度補正などを施しただけのブーゲー重力図にみられる異常がそのまま地下構造に対応しているとは見なせない。ここで深い構造に対応する地方的異常を取り去り、残留重力図を作ると、比較的浅い構造を反映する重力図が得られる。残留重力値は、通常移動平均法を利用して求められるが、このときの平均をとる広がりは地方的異常の深さに関係する。したがって、除去したい地方的異常の深度と強調したい構造の深度とで、平均をとる広がりを選択しなければならない。 |
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