植物において
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/14 14:53 UTC 版)
光合成の光化学反応は、化学浸透作用によってATPを産生する。日光からの光子は光化学系IIのアンテナ複合体によって受容され、電子を高エネルギー状態へ励起する。電子は電子伝達系を移動し、チラコイド膜を越えてチラコイドルーメンへのプロトンの能動輸送を引き起こす。その後、プロトンは電気化学的勾配に従ってATP合成酵素を通って移動し、ADPのリン酸化によってATPを合成する。最初の光化学反応からの電子は光化学系Iに到達し、光エネルギーによって高エネルギー状態へ励起され、電子受容体によって受容されてNADP+をNADPHへ還元する。光化学系IIから失われた電子は、水の酸化(酸素発生複合体(英語版)によるプロトンと酸素への「分割」)によって置換される。1分子の二原子酸素を産生するためには、10個の光子が光化学系I、IIに吸収され、4個の電子が2つの光化学系を通過する必要があり、2分子のNADPHが産生される。NADPHはカルビン回路での二酸化炭素の固定に利用される。
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