有機物と生物
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/31 21:33 UTC 版)
詳細は「土壌有機物」、「土壌生物」、「土壌微生物」、および「土壌動物」を参照 土壌有機物は有機化合物によって構成され、土壌中に存在する生きている動植物以外の全ての有機物質である。動植物の遺体や排泄物、それらを分解する過程で生じる腐植物質、土壌微生物の細胞、土壌微生物が合成した物質がある。 典型的な土壌のバイオマス構成は 70% が微生物、22% が大型動物(肉眼で見える程度の大きさの動物)、8%が根である。 土壌中には、多数の土壌生物が住んでいる。その多くは土壌中にのみ生活しているものである。 動物の場合、これを土壌動物という。大きいものではモグラやミミズなどが穴を掘って生活しており、中型~小型のものには落ち葉や土の間に生活する昆虫やダニなど、小さなものでは落ち葉表面の水に生活する原生動物などが含まれる。 微生物も重要である。カビやキノコなどの菌類、細菌類といった土壌微生物も極めて多数生活している。土壌中の従属栄養性の微生物は、生物遺体や排泄物あるいは有害な有機化合物などを分解して、二酸化炭素や水などに変換し、大]や地下水などへ放出する。土壌には、植物の根と共生して養分を供給する菌根菌や根粒菌などが生息し、植物の生育を支えている一方、動植物の生育を阻害する多くの病原微生物も生息している。 これらの生物は堆積する植物遺体の分解や、土壌の撹拌をすることで、土壌の形成に大いにかかわっている。
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