放射能関連
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/09 19:38 UTC 版)
「東日本大震災関連の犯罪・問題行為」の記事における「放射能関連」の解説
震災後の福島第一原子力発電所で命を懸けて作業に当たっている人員に対しての扱いが酷いという報道が存在しており、扱いに不満を持った作業員に対して「死ね」とまで発言した親会社の社員が存在する。また、東電幹部が危険な要求を行っている事などから現場では不満が溜まっており、ボイコット寸前にまでなることもあると報道されており、4月5日のテレビ電話での会議中には、所長が東電幹部に対して「もう、やってられねぇ!」などと発言するまでになった。 さらに2013年春以降になって東電が、原発事故で避難した社員に対して、支払った賠償金を事実上返還するよう要求するケースが多発していることが、2014年に入って判明しており、中には、原子力損害賠償紛争解決センター(原発ADR)による和解案を拒否するケースも出ている。これらの返還請求が出て以降、復旧作業に関わる社員の退職が相次いでいるとされ、復旧作業への悪影響が懸念される状況となっている。また、東電が、立入制限区域から転居した社員に対しては賠償を打ち切る内容の独自の基準を定めていることも判明している。 他、福島第一原発事故での避難中に死亡した住民の遺族に対し、原子力損害賠償紛争解決センターが東電寄りにルールを定めることにより、賠償額を半額に抑え込んでいたことが、一部メディアの報道により判明している。和解を迅速化させるために、センター側が東電に賠償額を受け入れやすいようにしたためとされており、強い批判が出ている。 4月6日には、福島県田村市(福島第一原発の半径30km圏内)の国道288号沿いで、放射性物質の付着した防護服が不法投棄されているのを確認。 5月には、東京・お台場で日本赤十字社の移動献血会場にて、福島第一原発近くのいわき市から来た男性が「放射線で遺伝子が傷ついているかもしれない」という説明とともに採血を断られ、その対応の仕方が問題視された。 2011年12月に、原発の復旧工事において、東電の下請会社ビルドアップの役員が、作業員の被曝線量を少なく見せ掛ける目的で、線量計に鉛製の板を被せるよう指示していたことが明らかになっている。厚生労働省は、労働安全衛生法違反の疑いがあると見て、実態調査に乗り出している。 また、原発事故の作業員らについて、手足が高線量で被曝しているにもかかわらず、東電は事故発生から2-3か月間にわたり、放射線測定を胸部のみで実施していたことが、2013年に入って発覚している。東電は「胸部のみで十分に線量管理はできていた」と主張しているが、専門家や有識者らからは問題視する意見が多く出ている。 田村市・楢葉町・飯舘村の3市町村において、除染作業で生じた土壌や枝葉などについて、河川に投棄されるなど不適切な処理が行われているとの指摘が出ており、環境省が、放射性物質汚染対処特別措置法に違反する疑いがあるとして実態調査に乗り出している。 また、国直轄の除染作業について、環境省が放射線影響協会に対し、除染を行う事業者に被曝線量データを送付させるよう2012年に合意したのにもかかわらず、同省は事業者への指示を徹底しなかったため、データが全く届いていないことが判明している。 原発事故の警戒区域で、行方不明者の捜索に当たった自治体の職員に対し、行政が線量計を持たせていなかった事実も判明している。 栃木県那須町が独自に実施した住宅除染作業において、同町内の建設会社が、アルバイトの高校生に除染作業を行わせていたことが判明し、同町は労働基準法に抵触の可能性があるとして、大田原労働基準監督署に報告。 福島第一原発内部での瓦礫処理作業において、放射性物質を含んだ粉塵が原発周辺に飛散しないよう散布するための飛散防止剤を、メーカー推奨の希釈量よりも10倍以上に希釈するよう東電が指示していたことが判明し、これによって2014年夏に、放射性物質の飛散が発生したものと見られている。原子力規制庁は東電に対し行政指導を行った。 飯舘村を拠点に、イヌの保護活動を行っているボランティア団体「福光の家」が、イヌの引き取り手を探すために「末期癌のイヌ」とFacebookに投稿していたことが判明し、イヌを引き取った里親らから「偽りの情報で同情を集める手法はおかしい」などの批判の声が相次いでいる。 林野庁は、2012年から2014年にかけて、福島・茨城・群馬の3県で、国有林の除染を実施したが、それに掛かった費用約2億4,300万円について、東京電力に対し請求していなかったことが、2016年になって会計検査院の調査により判明している。林野庁は「ノウハウが解らなかった」と弁明している。 原発事故の汚染水対策において2014年に、多数の外国人労働者が、東京電力による偽装請負が疑われる形で任務に就いていた可能性が、2016年11月7日付の新聞報道で指摘された。 原発事故の福島県内での除染事業の費用について、安藤ハザマが同社の下請各社に対し、書類を改竄させることで、自治体に水増しして請求させていたことが、2017年6月9日に明らかになった。 福島県内の除染作業を統括していた清水建設の執行役員が、除染の下請業者に対し、福島県内にある自らの実家の雪下ろしと草むしりをさせていたことが判明した。 2018年3月には、技能実習制度により来日したベトナム人男性が、岩手県の建設会社によって、原発事故の除染作業に従事させられたことを明らかにした。法務省入国管理局などは「実習の趣旨にそぐわない」としている。
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放射能関連
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「東日本大震災関連の犯罪・問題行為」の記事における「放射能関連」の解説
福島県から避難した人は「放射線を浴びている(被曝している)恐れがある」ことから、「いじめ」という形で嫌な思いをさせられている子供が存在する。 放射線被曝が原因で元気な子供が生まれなくなるという懸念から、福島県出身者の結婚が破談になっている。 原子力発電所や計画停電などの事柄に不満を持った人が内幸町の東京電力本店へ石を投げ込む、電力館の壁へ「反原発」と落書きするなどといった形で嫌がらせをすることで東電社員が被害を受けている。台東区の上野支社では2度にわたって、「原発反対」「ふざけるな」とペンで書かれた紙パック入り乳飲料が通用口に投げつけられた。 茨城県つくば市が、放射線の影響を調べる「スクリーニング検査[要曖昧さ回避]」の受診証明書類の所有確認について仙台市からの転入者の男性に対し求めたところ、男性側から苦情が出、つくば市側が謝罪する事態になったほか、神奈川県で受診証明書類を持たない事を理由に福島県からの転入者の70代の女性が介護施設への入居を一時的に断られる事態が発生するなど、日本各地の被災者の転入先で証明書類の所有の有無を巡ってトラブルが起きている。 原子力発電所で作業に当たる人材を募集するに際しての問題点が発生しており、求職者には別の業務であると内容を表示して人員募集を行って集めたものの、実際は原子力発電所での作業員であったとの事態が存在する。東京電力は作業員の日当として10万円を支払っていたものの、それらの大部分を下請け会社が中間搾取(ピンハネ)しており、作業員の中には日当8千円しか得られていなかったという事態が存在している。 滋賀県高島市の琵琶湖岸で、放射性セシウムが大量に含まれた木材チップが大量に放置されているのが見つかった。放射性セシウムの含有量が、滋賀県が公表した値の4倍にもなっていたことが、NPO団体の調査で判明している[リンク切れ]。周辺住民や環境学者らは2014年1月30日に、廃棄物処理法違反容疑での告発状を滋賀県警察と大津地方検察庁に提出している。 福島第一原発事故で生じた放射性物質の拡散を防止する林野庁の事業を、国際航業など4事業者が、地形調査目的などでの飛行時間を水増しする手口で、復興予算から約7,000万円を不正受給していたことが、2014年10月に会計検査院の指摘により判明している。 東電が原発事故の汚染水対策として国費を用いて設置した除染装置などの施設が、故障などにより運転中止もしくは廃止となり、約686億円が無駄な支出となっていたことが、会計検査院の調査で2015年に判明している。 原発事故で福島県から横浜市へ自主避難した児童が、転校先の小学校で「補償金を受け取っているだろう」などと言われ、金銭を恐喝されるなどのいじめを受け、中学校入学後も不登校が続いていることが判明した。 前述と同様な事情で、福島県から新潟県へ自主避難した児童が、同級生から「菌」を付けた呼び方をされたことを、クラス担任の教諭に相談したが、当該の教諭からも「菌」付けで呼ばれていたことが明らかになった。
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