御子神
姓 | 読み方 |
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御子神 | みこがみ |
御子神
御子神
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/15 12:55 UTC 版)
タケミナカタとヤサカトメの間に生まれた御子神の数は資料や各地神社の由緒によって違いがあり、すべての神名を拾ってみると、おおよその二十五柱の御子神が確認できる。また、異名による重複が含まれている可能性も非常に高い。 一例としては、山田肇(1929年)に記されている21柱の御子神をここで挙げる。 神別命(かむわけのみこと/かみわけのみこと) - 健御名方富命彦神別神社の祭神。 八重隈根命(やえくまねのみこと) 出早雄命(いずはやおのみこと) - 上社境内、諏訪郡長地村西山田区(現在の岡谷市)にある下社摂社・出早雄神社の祭神。大祝諏訪氏の祖。 片倉辺命(かたくらべのみこと) - 御子神の児玉彦命(こだまひこのみこと)が千鹿頭神を継いで守矢氏の祖となったという。 池生命(いけのうのみこと) - 矢島氏の祖、東筑摩郡宗賀村(現在の塩尻市)池生権現(池生神社)の祭神。 八杵命(やきねのみこと) - 小出氏の祖。 須波若彦命(すわわかひこのみこと) - 遠江国見附町の洲羽若彦命神社(淡海國玉神社か)、諏訪郡湖南村真志野村(現在の諏訪市)の習焼神社の祭神。 恵奈武耳命(えなたけみみのみこと) 意岐萩命(おぎはぎのみこと) 蓼科神(たてしなのかみ) 奥津石建神(おきついわたてのかみ) 別水彦神(わけみずひこのかみ) 守達神(もりたのかみ) 高杜神(たかもりのかみ) - 下高井郡(現在の中野市)の高杜神社の祭神。 殖春神(うえはるのかみ) 大橡神(おおとちのかみ) 妻科媛命(つましなひめのみこと) - 長野市の妻科神社の祭神。 妻耶美豆媛命(つまやみずひめのみこと) 足媛神(多留姫神)(たるひめのかみ) - 諏訪郡玉川村 (長野県)(現在の茅野市)の足媛神社の祭神。 雛若媛神(ひなわかひめのかみ) 上社前宮境内にある若御子社に祀られている22柱の御子神は次の通りである。 body:not(.skin-minerva) .mw-parser-output .columns-list__wrapper{margin-top:0.3em}body:not(.skin-minerva) .mw-parser-output .columns-list__wrapper>ul,body:not(.skin-minerva) .mw-parser-output .columns-list__wrapper>ol{margin-top:0}body:not(.skin-minerva) .mw-parser-output .columns-list__wrapper--small-font{font-size:90%}建御名方彦神別命 出早雄命 意岐萩命 妻科比売命 守達神 池生神 須波若彦命 片倉辺神 蓼科神 八杵命 内県神 外県神 大県神 恵奈武耳命 高杜神 妻岐萩命 都麻耶美豆比売命 奥津石建神 多都若比売神 垂比売神 竟富角神 大橡神 下社の春宮と秋宮の境内にある若御子社、または秋宮付近にある若宮神社には13柱の御子神が祀られている。更に諏訪郡内に10社ある「十五社神社」にはタケミナカタ・ヤサカトメ・御子神13柱(合計15神)が鎮座されている。また、須波若彦命を祀る習焼神社のように、単独で祀られる場合もある。さらに、御子神を祀る神社も諏訪群外にも数多く存在する。 現在に伝わる御子神たちの名称をはっきりと記すのは『諏訪旧蹟誌』(江戸末期成立)が最初だが、嘉禎年間の奥書を持つ『根元記』と『祝詞段』には「小波木」「コハキ」(興萩命)、または「イスハイ」「イスハエ」(出早雄命)という神名が見られる。また、平安時代に編纂された『日本三代実録』には、安達神(宇達神とも。守達神か)、妻科(地)神、馬背神、会津比売神(かいづひめのかみ)、草奈井比売神(くさないひめのかみ)、八県宿禰命神(やつあがたすくねのかみ)、出早雄神、蓼科神、池生神、槻井泉神と、孫神とされる神も含め十柱の名が確認できる。 一般に、諏訪御子神の多くは国学が流行した江戸後期に「再発見」されたもので、実はそう古くはないと考えられるが、「13柱の諏訪御子神」という概念の原型が中世には既に確認できる。室町時代の神長官守矢満実が書いた文書では、春の御頭祭で大祝の代理となる6人の神使(おこう)や御左口神(ミシャグジ)のほか「十三所(王子)」を諏訪明神の王子神とされている。 誠ニ当社御神の王子にて、外県両人は上野一宮御腹、内県大県四人は下宮ニやどらせ給、御誕生うたがひなし。御左口神も十三所と申も、当社の王子御一体、今こそ思合候(思ひ合はせ)とて、弥(いよいよ)不致祈念者(祈念を致さざる者)なし。 「十三所(王子)」とは、上社の摂末社群の祭神、あるいは後世でいう「13柱の御子神」のことであると思われる。『上社物忌令』「波陬六斎日」にも「大明神・十三所王子・御左口神」が礼拝の対象として併記されている。『諏方大明神画詞』における坂上田村麻呂の安倍高丸征伐のくだりにも「十三所王子」が諏訪明神とともに登場している。
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