こてんは‐おんがく【古典派音楽】
古典派音楽
古典派音楽
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/11/06 17:48 UTC 版)
古典派音楽では、標題音楽が他の時期ほど目立っていない。この時期は、たぶんどの時期にもまして、音楽の内部からドラマを紡ぎ出す傾向が顕著で、とりわけソナタ形式で作曲された楽曲がそうだった。だからといって標題音楽的な思考がまったく皆無だったとは言えない。ハイドンは、自分の初期の交響曲について、具体的にどれであるとは名状しなかったものの、「神と罪びととの対話」と呼んだことがあり、ディッタースドルフは、オウィディウスの『変身物語』による一連の交響曲を作曲している。ベートーヴェンの『田園交響曲』は、まだ絶対音楽として聴くべき作品であり、音画よりもむしろ感情や情念の表現に比重が置かれているとはいえ、それでもなお情景を示唆するような題名が各楽章に添えられているうえ、第2楽章ではせせらぎや鳥の囀りが、第4楽章では突風と落雷が音楽で描写されるなど、新しい時代への窓口になっている。とりわけベルリオーズの『幻想交響曲』への影響は見落とせない。ベートーヴェンでは他に、支援者で親友のルドルフ大公との惜別と再会を表現した『「告別ソナタ」』が知られるが、同類の標題的なピアノ・ソナタやピアノ曲はドゥシークも手懸けており、とりわけフランス革命やナポレオン戦争にからんだものが注目されている。
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