きき‐いっぱつ【危機一髪】
危機一髪
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/15 02:30 UTC 版)
「ブリティッシュ・エアウェイズ9便エンジン故障事故」の記事における「危機一髪」の解説
機長は1万2000フィートまで降下してもエンジンが再起動しない場合は、洋上への着水しかないと決心していた。そこで通常は3分かかる再始動の手順を一部省略して再始動の回数を増やし、何度となく再始動の試みがされたが、エンジンは起動せず、ついに高度は1万1600フィートを切った。機長は乗客に短いアナウンスをした後、主任客室乗務員に不時着水に備えるよう指示した。エンジンが停止してから12分が過ぎ、高度は既に1万1400フィート(3400メートル)まで降下していた。もはや不時着水しかないと覚悟したその時、第4エンジンが始動した。 エンジンは次々と蘇り、全エンジンが復活した。機長がジャカルタへ向かうとアナウンスすると、客室内は歓喜に沸いた。途中、山岳地帯を越える時に再度第2エンジンが不能となったが、残り3発のエンジンでどうにかジャカルタへ辿り着き、空港への誘導電波に乗ることができた。 ところが、いざ着陸しようとするとコックピットの窓が曇りガラスのようになっていた。加えて着陸誘導に必要な地上の装置のうち、適切な進入角度を示す「グライドパス」が故障していた為(滑走路の中心を示す「ローカライザー」は機能していた)、手動での着陸を余儀なくされた。機長は何とか曇らずに残った端の数センチから外を確認しながら、現地時間の22時25分、ハリム・ペルダナクスマ国際空港へ着陸することに成功した。
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