先進国の攻防
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/12 05:28 UTC 版)
2003年、中華人民共和国はドイツの技術支援を受けて、国産の動力集中式車両「中華之星」を開発したが、トラブルが多発し、実用化を遅らせざるを得なかったため、新線を建設する場合は、国外からの技術導入を主とすると見られていた。国外の技術が採用されれば、北京 - 上海間だけでなく、その後に建設される北京と中華人民共和国各地を結ぶ高速鉄道でも同様のシステムが採用されることが想定され、その際も受注が有利になると予想されるので、フランス、ドイツ、日本がそれぞれの高速鉄道技術を中華人民共和国に売りこんでいた。それに対し、中華人民共和国側は入札で決定するとアナウンスした。 フランスはTGV、日本は新幹線でいずれも鉄車輪・鉄レール方式だが、ドイツは磁気浮上式鉄道(トランスラピッド)を売り込んでいた。しかし、上海で浦東国際空港アクセス用として実験的に建設された上海トランスラピッドが、建設コスト、運用、乗り心地、輸送力の点で思わしくないため、ドイツもレール方式のICE型高速列車の売り込みに変えたとされている。
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