倦怠感とは？ わかりやすく解説

読み方：けんたいかん

倦怠感の意味、倦怠感とはどんな感じか

倦怠感（けんたいかん）とは、心や体が疲れたようなだるさを感じること。気力が出ない・集中できない・物事に身が入らない・普段の行動が億劫に感じる・やる気が出ない・何もする気になれない・体が重い・横になって休みたい・疲れが取れない、といった感覚として現れることが多い。

倦怠感を英語でいうと

倦怠感は英語では「weariness（疲労困憊）」「fatigue（疲労感）」「washed-out （疲弊感）」「malaise（気分がすぐれない状態）」などの表現で言い表される。

新型コロナウイルスワクチン接種の副反応として生じることのある「倦怠感」は、英語圏では「malaise」あるいは「fatigue and malaise」のように表現されている場合が比較的多い。

倦怠感の原因は？コロナや薬が原因の場合もある？

倦怠感はさまざまな原因によって生じる。たとえば風邪、睡眠不足、精神的なストレス、あるいは抗がん剤の副作用としても倦怠感が生じやすい。便秘や更年期障害なども倦怠感の原因になる。

風邪・インフルエンザ・新型コロナウイルス感染症の類では、発熱・咳・関節痛・筋肉痛などとともに倦怠感に襲われることが多い。特にインフルエンザに罹った場合にはこうした症状が顕著に現れやすい。

いわゆる新型コロナワクチンを接種した場合にも、副反応として、発熱や倦怠感が現れることがある。ワクチンは、無毒化または不活性化されたウイルスである。免疫機能がこれに反応して抗原を作る過程で、副反応が出る場合がある。

副反応の程度は人それぞれであり、ほぼ全く副反応が出ない人もいれば、注射した箇所が多少痛む人、軽度の倦怠感が現れる人、あるいは一晩ぐったり寝込むほどの倦怠感に襲われる人もいる。一時的な味覚障害が生じる人もいる。とはいえ死に至る（ワクチン接種が直接の死因となる）ことは考えにくい。

倦怠感の治し方

倦怠感は、心身の疲労困憊や、あるいは何らかの病気を原因として生じる場合が多い。倦怠感を解消するには、その原因を取り除く必要がある。

心身の疲労困憊を原因とする倦怠感は、十分な休息を取れば解消される。

寝不足でも過労でもなく原因不明の倦怠感に襲われている場合、体が何らかの疾患を抱えている可能性も考えられる。たとえば、糖尿病、内臓疾患、インフルエンザ、うつ病などは、倦怠感の原因として考えられる。

倦怠感と眠気

心身の疲労によって生じる倦怠感は「心身が休息を欲している」という合図である、ともいい得る。寝不足が原因で倦怠感が生じているのであれば、十分な睡眠を取ることが推奨される。軽い運動がかえって倦怠感の解消につながることも少なくない。

新型コロナワクチン接種で副反応が強めに出た場合、十分に睡眠を取っていても倦怠感や日中の眠気に襲われる場合もある。

疲労感と倦怠感の違い

「疲労感」は心身が疲れたという（自覚的な）感覚のことである。「倦怠感」は疲れやだるさの感覚を含んだ心身の不調の総称である。医学的には「倦怠感」の語で統一される。

疲労感は必ずしも「体のだるさ」を伴う「不調」であるとは限らない。たとえば趣味のスポーツに没頭した後の状態を指して「心地よい疲労感」と表現するような言い方もできる。