仙石線転用改造
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/19 03:51 UTC 版)
1979年より仙石線の旧形車(主に72系)の置換えのため、首都圏各線への0番台ATC対応車投入で捻出された山手線・京浜東北線・横浜線・青梅・五日市線で運用されていた0番台初期車が転用された。仙石線の事情に合わせた転用改造が行われ、全車スカイブルー塗装で入線している。 寒冷地対策のため、側出入口の半自動ドア化・取手取り付け、客室ヒーターの増設が行われた。前面窓ガラスにデフロスタが設置され(後に熱線入ガラスと交換されたため撤去)、ワイパーが増設された。タブレット使用区間が存在したため、乗務員室扉直後の戸袋窓をタブレット衝突による破損防止の観点から埋込まれた。保安装置はATS-B形に代わりATS-S形車上装置が搭載された。 1983年度の常磐緩行線の203系投入に伴う1000番台の快速線転用などにより、0番台4両編成4本が捻出されて仙石線に投入された。これにより72系のアコモデーション改良車が置き換えられ、後の新性能化で103系3000番台に編入されている。自動信号化後でタブレットが廃止されたため、運転台後部の戸袋窓閉鎖は未施工である。クモハ103-144+モハ102-308は冷房化改造も行われた。 国鉄末期の1986年にクハ103-10・42・74の3両に対し、車内に清涼飲料水の自動販売機とゴミ箱が設置された(いずれも後に撤去)。 2本を除き全編成が非冷房編成であり、冷房編成のうち1本は1987年(昭和62年)に105系の2両編成2本に改造されている。 全車JR東日本に継承されたが、更新車の導入により1993年までに全車廃車となった。
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