し‐て【仕手/▽為手】
仕手〈仕手筋〉
「仕手筋」とも言います。仕手の狙いの多くは他の投資家同様、売却益を得ようとするものですが、その過程において自らが積極的に関与する点が大きな特徴です。例えば、ターゲットにした株を大量に買い上げて株価を急騰させ、一般の投資家の目を引かせます。次に、その株価を押し上げるような好材料を噂で市場に流すなど、一般投資家がその株が買いたくなるような雰囲気をつくります。その結果、実際に一般投資家が参加するようになると、株価はさらに急騰して駆け上がっていきます。こうなると、仕手の筋書きどおりとなり、それまで買い込んでいた株を売りに出して大きな利益を手にするわけです。これが典型的な仕手の手口ですが、常に筋書きどおりに運ぶわけでなく、失敗も数多くみられます。
仕手(して)
広くは取引に参加して売り買いする人のことをいうが、一般には大きな資力を持って他よりも多量な建玉を保有したり、大きな売り買いをしてその動向が注目されるような人を特に「仕手」と呼んでいます。出来高や取組高が非常に少ない銘柄では及ぼす影響が大きいこともあります。仕手
仕手
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/02 02:31 UTC 版)
この後再び兜町に復帰。1989年、稲川会会長・石井進と組んで、「バブル期最後の戦い」といわれた、本州製紙(現・王子製紙)の仕手戦を仕掛けた。しかし、石井の病死などで加藤を支える人脈が崩壊、1990年にはバブルも崩壊し、株の熱気も一気に冷めた。さらに、証券大手と総会屋の癒着や証券大手と大蔵省との癒着問題が表面化し、関係者が次々逮捕・辞任し、一層株式市場は冷え込んだ。 その後は影を潜め、一時は「加藤は死亡したのでは」との噂も流れたが、1995年に「新しい風の会」を設立し、大仕手株として有名な兼松日産農林を手掛ける。95年3月の安値389円だった株が、空売りをしっかり引き込み個人や証券会社を巻き込んで、翌1996年7月31日には5,310円まで値上がりし、実に13倍以上にもなった。その後99年には、井筒屋(98年12月安値208円→99年7月高値1,380円)等を手掛けた。 一時糖尿病を患い車椅子生活だったといわれる。2003年には、株式研究の会「泰山」を立ち上げて、証券界に本格復帰した。泰山とは道教の総本山がある中国の山の名。 2015年11月17日、加藤は旧大証一部上場の化学会社・新日本理化の株価を不正につり上げたとして、東京地検特捜部により金融商品取引法違反容疑の疑いで妻、長男(東京大学大学院数理科学研究科博士課程を修了し、当時は大阪大学で数理ファイナンスを専攻する助教であった)とともに逮捕された。逮捕容疑は2012年2月15日から3月2日にかけ、LEDを扱う同社の株式を大量に買い付けたなどとされる。このころ加藤は「般若の会」を主宰し、同会の運営するウェブサイト「時々の鐘の音」において2011年11月頃から「大相場になる雲行きを呈してきた銘柄がある」などと示唆していた。特捜部と証券取引等監視委員会は、同法159条「相場操縦」の他128条「風説の流布」の疑いでも捜査。2011年11月に200円台だった同社株は翌年3月には1297円まで上昇した。2015年12月に起訴され、2016年6月の初公判で加藤は無罪を主張。しかし判決を待たずに加藤が病没したため、公訴棄却となった。妻は不起訴処分となったが、長男は東京地方裁判所で懲役2年6ヶ月執行猶予4年罰金1000万円追徴金約26億6000万円の有罪判決を言い渡され、控訴するも棄却された。
※この「仕手」の解説は、「加藤暠」の解説の一部です。
「仕手」を含む「加藤暠」の記事については、「加藤暠」の概要を参照ください。
「仕手」の例文・使い方・用例・文例
「仕手」に関係したコラム
-
株式市場に上場している銘柄は、さまざまなタイプや条件に分類されます。上場している銘柄を分類することにより、そのグループの値動きの特徴をつかんだりすることができます。例えば、条件で分類する場合、時価総額...
-
株式の信用取引における日々公表銘柄とは、証券取引所が投資家に注意を促すために、個別の銘柄について毎日の信用取引残高を公表する銘柄のことです。日々公表銘柄の公表は、投資家の過度の信用取引の利用を防止する...
-
東京証券取引所(東証)では、規模別株価指数の算出のために一部上場銘柄を大型株、中型株、小型株の3つに分類しています。その基準は、時価総額や株式の流動性などによって順位づけしたものになっています。大型株...
-
株式相場のアノマリーとは、日本の経済や景気、企業の業績などとは関係なく起きる、理屈の上では説明のつかない株価の変動のことです。次は株式相場のアノマリーの一例です。▼1月の株高正月休みを終えて再び機関投...
-
東京証券取引所(東証)では、規模別株価指数の算出のために一部上場銘柄を大型株、中型株、小型株の3つに分類しています。その基準は、時価総額や株式の流動性などによって順位づけしたものになっています。大型株...
- >> 「仕手」を含む用語の索引
- 仕手のページへのリンク