七の御許
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/10/18 00:37 UTC 版)
食道楽で酒飲み、夫の前では猫をかぶっているが、食べ物を前にすると犬のように舌なめずりしてかぶりつく。容姿端麗なのに、(うまい物を食べられるように)馬借・車借の嫁になりたかったのだ。彼女の好物 鶉目飯(うずらめのいい):不詳。 蟇目粥(ひきめのかゆ):不詳。 鯖粉切(さばのこきり):不詳。 鰯酢煎(いわしのすいり):鰯を煮る際に酢を入れて生臭さを取った料理。 鯛中骨(たいのなかほね) 鯉丸焼 精進料理 腐水葱(くたしなぎ):水菜のおひたし。 香疾大根舂(かばやきおおねつき):大根の蒲焼。 塩辛納豆:麹で発酵させた糸を引かない納豆。 油濃茹物 面穢松茸:(おもきたなきまつたけ) 菓物(くだもの):副食 無核温餅(さねなきあたたけ):丸い餅。 粉勝団子(あれかちだんご):粉を練って作った団子。 熟梅和(うれうめのやわらかなる) 胡瓜黄(きうりのきばめる) 酒 醪(もろみ):にごり酒、どぶろく。 肴 煎豆 夫は(希望通りの)馬借・車借で字は越方部津五郎、名は津守持行、東は大津・坂本から西は淀・山崎まで走り回っている。牛馬を休ませる暇もなく、常に運送料や荷車のことで争っている。尊大で人に頭を下げるということを知らないが、靴を脱ぐ暇もなく、足にひびやあかぎれをつくりながらただ家族のために働いている。経済的には恵まれている。
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